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第10日 〜2002.8.10(土)〜

小浦渡→土生港

渡船 駅前渡船:駅前→富浜(向島)・小浦渡バス停→東富浜バス停 (向島運航と徒歩)
駅前渡船 東富浜バス停  3ヶ月ぶりに尾道へやってきた。前回と逆の径路で、中断地点の小浦渡バス停へ向かう。尾道駅前にある駅前渡船の桟橋から、駅前渡船に乗って向島へ渡る。
 尾道水道を渡ると、両脇を護岸で囲まれたゆるいS字になった水路を走っていく。やがて正面に桟橋が見えてくる。ここが向島の富浜桟橋。桟橋を出たところに小浦渡バス停がある。
 しかしながら、この時間にこのバス停に来るローカル便はなかった。できることなら、中断したバス停から再開したかったものの、前回向島の中はかなり乗っているので、経路がつながる最寄りバス停まで歩いて行こう。
 桟橋の前の道をまっすぐ歩いて400mほど。国道にある東富浜バス停まで歩いていく。5分ほどで、国道沿いの薬屋の前に立つ東富浜バス停に着いた。
66.東富浜13:01→13:11因島大橋(尾道市交通局)370円 福山22く12−54 日デ/富士重工
東富浜の尾道市営バス 因島大橋バス停  前回、尾道駅前から東西橋まで乗った、尾道と因島・土生港を結ぶバスに乗る。この路線は、本四バス開発、因の島運輸、尾道市交通局の3社共同運行で、前回乗ったときは本四バスの便だったけれども、今回は尾道市営バスがやってきた。
 市営バスには違いないのだけれども、塗色は前回乗ったものとは全く違う。白を基調にグレー、マリンブルー、赤でラインが入ったものだった。何でも、因島線の専用塗色だとか。
 尾道と今治を結ぶしまなみ海道は、一部未完成区間があるものの西瀬戸自動車道という高速道だ。しかしながら、そのほとんどの区間に自由席制の路線バスが走っているから、今回はできるだけ多くの島に立ち寄ってバス旅を楽しもうと思う。そこで、今日は向島の隣の因島に泊まることにしている。それじゃ、今日は因島をゆっくり回るのかといえばそうではなく、バスのダイヤの関係でその先の生口島をまわるってから因島に戻る予定だ。
 東富浜を出たバスは国道317号線を走り、向島インターから西瀬戸自動車道に入る。少し走ると向島と因島の布刈瀬戸に架かる因島大橋を渡り、その先にある大浜パーキングエリアに設置されている因島大橋バス停に到着した。
 乗車時間はわずか10分ほど。この先、生口島へ行く便に乗り換えるため、いったんここで降りる。降りたからには、因島大橋を見てこようではないか。バス停にある説明によると、展望台もこのバス停から近くにあるようだ。
 バス停から去っていく尾道市営バスを撮影してから、展望台へと向かった。
因島大橋に着いた尾道市営バス
見学 因島大橋
因島大橋 因島大橋  しまなみ海道は本四連絡ルートで唯一、すべての橋に人道がある。次のバスまで1時間ほどあるので、その人道を途中まで行ってみよう。
 でも、その前に展望台に行って、因島大橋そのものを眺めてくる。近くで見ると、かなり大きい橋だということを実感する。大型の船が通れるように、かなり高い位置に架かっていることも、そう感じさせるのだろう。
 因島大橋の人道は、自動車道の脇ではなく下に造られていた。2階建ての橋だったのだ。緑色に塗られた歩道と、自転車・原付道が並んでいる。その自転車道側に、なぜか「横断禁止」の標識が取り付けてある。自転車道を渡った先はフェンスで、渡ることはできないのだが。いったいこれは、どういうことなのだろう。まあ、反対側の景色を見に、自転車道にでてはいけないよということなのだろうけれども。
 まだ時間があるので、歩道をどんどん歩いて行く。下を見ると、陸地から海に変わった。今、自分は海の上を歩いているんだなと思うと、なんともいえない気分だ。下を見ると、走っていく漁船がとても小さく見える。
 この橋にいる間、自分以外に歩いている人に出会うことはなかった。それでは、ここは使われていないかというと、そうでもなく、原付で通る人は数人いた。
 さすがに生口島まで行って戻ってくる時間はないだろうと、ちょうど真ん中まで行って引き返してくる。パーキングエリアに戻って、売店をのぞいてみると「しおなみソフト」なる、伯方の塩を使ったソフトクリーム売っている。暑いときにはしょっぱいものもいいかなと、1つ買って食べてみる。ほんのりしょっぱくて、その分甘みが感じられる、なかなかおいしいソフトクリームだった。
因島大橋の人道
67.因島大橋14:49→15:08耕三寺(本四バス開発)700円 福山200か・・15 三菱
因島大橋の本四バス 因島大橋の時刻表  この8月1日から「しまなみライナー」のうち1日4本、赤崎バスストップへは行かずに島を反時計回りに走って、耕三寺に寄る便◎が走り始めた。ぜひ、その便を使って、今日は生口島を一周してこよう。
 今日の耕三寺経由の最終便に乗る。帰省ラッシュの土曜日だというのに、バスは遅れることもなく現れた。乗客は5名だけ。
 因島と生口島を結ぶ生口橋を渡るとすぐに、左の大きくカーブして海岸沿いまで降りていく。バスは左折して、島の北岸を走っていく。
 耕三寺経由を新設してもこの乗りではと思たが、耕三寺バス停では待っているお客さんが何人もいた。
耕三寺に着いた本四バス
68.耕三寺16:33→17:01赤崎バスストップ(本四バス開発)460円 福山22く11−87 日野
耕三寺の本四バス 平山郁夫美術館の入館券  耕三寺は20年ほど前に行ったことがある。今回は、その頃はまだなかった「平山郁夫美術館」に行くことにした。
 平山郁夫美術館は、木を生かしたゆったりした感じ。冷房も心地よく、しばしバス旅を忘れて心を和ませてくれた。とくに、下書き最終版である大下絵と完成絵が並べて展示されているものがあったのだが、作品になると塗りつぶされてしまっているところに、あれほど細かいデッサンがあったのかと、その緻密さに驚いてしまった。
 西瀬戸自動車道はまだ全通しておらず、生口島北インターと生口島南インター間は、島内の一般道を走らなくてはならない(両インター間を結ぶ生口島道路が開通したのは2006年4月29日のこと)。生口島を通過する高速バスは、この間を島南岸の国道317号線を走る。しかし、先ほど乗った耕三寺経由は島の北岸を行く県道を反時計回りに走ってきた。
 そこで、生口島内のローカル路線で、さらに反時計回りに赤崎バスストップを目指して、生口島を一周してしまおうと考えた。やってきたバスの行き先表示は「西回り一周線」。なかなか味のある表示だ。
 耕三寺バス停を発車したバスは、やがて生口島の玄関口、瀬戸田港に着く。映画「転校性」で出てきた旅館も、この港の前にある。まだ、因島までしか橋がつながっていなかった学生時代には、フェリーを使って瀬戸田まで来て、その旅館を見に来たことがある。
 やがて海沿いに出ると、サンセットビーチバス停があり、名前の通り島の西岸に砂浜が広がっている。しばらく行くと、生口島と大三島を結ぶ多々羅大橋が見えてきた。何でも斜張橋としては、世界一の規模なのだそうだ。その橋を渡った大三島は、もう四国の愛媛県だ。
 多々羅大橋の下を過ぎれば島の南岸を走る。やがて、海のすぐ向こうに島が見えてくる。フェリー乗り場もあり、その島とを結んでいる。その目の前に見えている島は岩城島といい、あちらも大三島同様に四国愛媛県になる。
 生口島はその大半が瀬戸田町だが、1島1町というわけではなく赤崎付近一帯は因島市になっている。因島市域に入ると、進行方向が東から北に変わってくる。すると左手に先ほどバスで通ってきた、因島と生口島に架かる生口橋が見えてきた。
 今回は、因島市域にある赤崎バスストップで降りる。因島の金山が目の前で、金山と赤崎を結ぶ三光汽船の格安のフェリー乗り場が目の前だった。
生口橋
生口島の道路図
69.赤崎バスストップ17:07→17:23土生港(本四バス開発)380円 福山22く10−75 日野
赤崎バスストップの本四バス  この赤崎付近が因島だからか、生口島と因島の土生港を結ぶローカル便が、朝夕だけ走っている。その夕方の便に乗って、因島に渡って泊まろう。
 やってきたのは、前後ドアの路線バス。西瀬戸自動車道を走るとはいえ、やっぱりローカル便に高速タイプは使われないのだろう。
 赤崎バスストップを出たバスは、すぐに生口島北インターから西瀬戸自動車道に入って生口橋を渡る。渡り終わるとすぐに、因島南インターで一般道に降りる。金山バス停までの表示された運賃は280円。
 金山のフェリー乗り場に「橋より安いフェリー200円」の看板が出ていたから、たしかにバスよりフェリーの方が安い、と思ったのは早とちり。フェリーの200円というのは、航送料とのこと。旅客だけなら大人65円だとか。今どき5円単位の運賃設定があるのも驚き。バスの4分の1の値段だもの、バスに乗る人がいないわけだ。このバスも、自分を含めて2人しか乗っていない。朝夕の通勤通学用というより、入出庫用の設定便なのだろう。
 因島市の中心街に入り、岩城島や弓削島そして今治への航路が出ている土生港に到着した。

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