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第22日 〜2002.8.31(土)〜

松本バスターミナル→千年町

161.松本バスターミナル8:35→9:13鹿教湯温泉(松本電鉄)1180円 松本22あ17−36 いすゞ/IK COACH
鹿教湯温泉に着いた松本電鉄バス  松本から鹿教湯温泉に行くバスは、1日4本。初便がこの時間だから、今日はゆっくりのスタートとなった。
 やってきたバスは、リフト付きの車両。車内には、車いすを置けるスペースが2カ所用意されている。車いす使用時の座席減少を補うためか、路線タイプにもかかわらず中ドアから後ろの座席には、補助席もつけられていた。鹿教湯線はすべてリフトバスが使われているそうで、ほぼこの線専用なのだろう、車内のシールも鹿教湯関係のものが多い。
 バスは松本の市街地を浅間温泉方面へと向かう。そして、浅間温泉の手前で左に曲がって、女鳥羽川に沿って走っていく。やがて県道から国道254号線に入り、坂道に変わっていく。それほどカーブはきつくはないから、いっそう長い坂道が続くように感じられる。
 やがて三才山(みさやま)トンネルという有料道路に入る。トンネルを抜けると、今度は下り坂が続く。左手にダム湖を見ながら、どんどん下っていく。
 鹿教湯温泉西に到着。ここから左の温泉街につながる細道に入っていく。鹿教湯と名の付くバス停が続く。その中で、何も付かない鹿教湯温泉バス停でバスを降りる。
162.鹿教湯温泉9:33→10:18上田駅(千曲バス)1250円 長野200か・153 三菱(ワンステ)
鹿教湯温泉の千曲バス  ここからは、千曲バスで上田駅へ向かう。上田へ向かうバスは経由が2つあり、次に来るのは1日2本の平井寺経由。この2本だけは有料道路の平井寺トンネルを抜けて、塩田平を通って近道していくのだ。他の便は山を避けるように、丸子を経由して上田まで「コ」の字形の大回りをしていく。
 やってきたバスは、前中ドアのワンステップバスだった。とりあえず、一番後ろの座席に座っていく。温泉街の停留所は、停まるたびに待っている人がいる。ちょうど温泉街から帰る時間にいいからか、所要時間が短い平井寺経由だからか、とにかく乗る人が多い。ただでさえ座席数の少ないワンステップバスだから、たちまち満席になってしまった。
 温泉街を抜けてしばらく行くと、左折して平井寺有料トンネルを抜ける。トンネルをぬければ塩田平。当初は、生島足島神社で降りて、廃止された上田交通西丸子線の流れをくむ、丸子行きのバスに乗ろうと思っていたのだが、丸子から先の接続が悪すぎる。そこで、このまま上田駅まで行くことにした。塩田平は上田交通バスのエリアなのか、千曲バスのバス停は間隔も開いていて快調に走っていった。
徒歩 上田駅バス停 → 松尾町バス停 約400m
 駅前に小諸方面のバス乗り場がない。上田駅前から出るバスは、上田交通やJRバスが多く、千曲バスは駅前を通らない系統が多いようだ。他社ではあったけれども、上田交通バスの案内所で聞いてみると、この先の松尾町というところまでいかないと出ていないという。
 駅前の坂道を登っていくと、八十二銀行の前にその松尾町バス停があった。ここは高速上田バス停でもあった。町の中心は、駅前よりもどうやらこの辺りのようだ。
163.松尾町10:57→11:20東部町役場前(千曲バス)520円 長野22あ22−82 三菱
松尾町の千曲バス  上田から小諸方面へのバスは、平日なら1時間に1本程度あるものの、土曜日の今日は4本しかない。
 その貴重なバスに乗ったのは、バス停で待っていた5人のうち、3人だけだった。次のバスは3時間後。これでは、ちょっとした買い物にも困ってしまい、土休日は出かけるのをやめてしまうのかもしれない。
 バスの経由地には田中という文字があるので、運転士さんに「田中駅へ行くには、田中というところで降りればいいのですか」と聞いてみる。うなづくので、田中という放送が聞こえたらボタンを押そうと、放送に注意しながら乗っていく。
 そのうち、一人が降りてしまって、車内は中年の女性と二人だけになる。やがてバスは、東部町役場前に停車する。運転士さんが「このバスは、駅前には入らないから、ここで降りて後ろの信号を渡って歩いていくといい」と行ってくれる。
 なんと、横幕に田中の文字はあるものの、田中地区を通るだけで田中という停留所はないようだ。あわてて、荷物をまとめて運賃を払い、バスを降りた。
徒歩 東部町役場前バス停 → 田中駅バス停 約600m
 役場前から歩いて、田中駅へ向かう。次に乗るバスが、駅始発だからということもあるが、駅の隣にある「ゆうふるtanaka」という温泉に行きたいというのも大きな理由なのだ。
 温泉に入って食堂に行くと、賞をとった地ビール・アンバーエールがありますとの貼り紙がある。東部町の地ビールでアンバーエールが受賞作といえば、OH!LA!HO!ビールの他には考えられない。あの、山の上のレストランまで行かなければ飲めないと思っていたビールがここで飲めるなんて。うれしくなって、中ジョッキを2杯も飲んでしまった。
164.田中駅13:13→13:33望月(東信観光バス)690円 長野22か・・84 日野
田中駅前の東信観光バス  食事もビールも楽しんで、次に乗るバスを駅前で待っている。始発なのに、定刻の13:12になっても、バスの姿は見えない。時刻表に休日運休とあるけれども、今日は土曜日なので運転されているはずだがと、少々不安になる。問い合わせをしようかどうしようかと迷っているところへ、マイクロタイプのバスがやってきた。
 塗装は千曲バスと同じだけれども、バスは関連会社の東信観光バス。会社名は観光でも、どうみたって観光用の車両ではない。山口県の青海島で同じようなバスに乗ったけれども、あちらはトップドア。こちらはちょっとずれた中ドアに、より古さを感じさせる。
 車内に運賃表示器はあるものの、作動はしていなかった。運賃は車内に掲載された三角表で確認するようになっていた。もちろん、停留所の放送もなかった。勝手知ったる、地元の人しか乗らない路線なのだろう。
 かなり狭い道もあるが、バスはほとんどスピードを緩めることなく走っていく。始発から乗ったのは自分だけ。途中乗車のお客さんもまったくない。土曜日の昼間は、いつもこんな調子なのだろうか。1分遅れて出発したものの、2分早着で望月に到着した。
165.望月13:49→14:41西白樺湖(千曲バス)1200円 長野200か・152 日デ/富士重工(ワンステ)
望月の千曲バス  13:44に芦田行きローカル便がある。そのバスが来て、発車していった。本当は、そのバスで芦田まで行って、このバスに乗り換えたかったのだが、千曲バスのウェブページによると、芦田の到着時刻が逆転している。たぶん、経路が違って途中で追い越すことになるのだろう。
 5分ほど待つと、蓼科牧場・白樺湖と表示されたバスがやってきた。せっかく買った回数券が使えない観光路線だから、観光タイプのバスを期待していたのだが、やってきたのは今朝ほど乗ったバスと同様の、ワンステップバスだった。
 望月を発車したバスは、茂田井宿の手前で右折してバイパスに入っていく。芦田までは急行運転だそうで、通過する停留所がほとんどのようだ。芦田に到着すると、先ほどのローカル便の姿がある。間に合うなら、回数券が使えるローカル便に芦田まで乗っておけばよかった。
 ここから蓼科牧場までは、ひたすら山登り。しかしながら、座席位置の低いワンステップバスでは、景色も今ひとつだ。女神湖で下車がある。ここまでくると、雰囲気は高原だ。次の蓼科牧場でも下車がある。ここを過ぎると、白樺湖まで一気の下り。東白樺湖で湖岸に出る。そこから白樺湖の南岸を通って、西白樺湖がこのバスの終点だった。
166.西白樺湖14:56→15:42茅野駅(諏訪バス)1000円 松本22あ19−20 三菱/新呉羽
西白樺湖の諏訪バス 西白樺湖バス停  ここからは諏訪バスに乗って、一気に山を下る。西白樺湖のバス停には、ポールがやたらと並んでいた。諏訪バス、千曲バス、JRバス。しかし、そのどれもが、本数は少ない。
 やってきたのは、前後ドアの路線バス。ただし、後ろドアは閉め切り扱いだった。このバス、上諏訪発茅野駅行きというもの。単純に考えればJRの隣の駅へ行くのだが、それをいったん山の上まで登って高原の湖に寄り、そして山を下っていくという、とんでもない経路をとるバスなのだ。便によって違うが、全区間乗り通すと1時間半から2時間かかる。さすがに、そんな路線に通しで乗る人はいないだろう。
 西白樺湖では10人程度が乗った。南白樺湖、東白樺湖と停まるたびに、どんどん人が乗ってくる。夏休み中だからか、乗客の多くは家族連れだ。2人掛けの座席が多い前後ドアのツーステップバスなのだが、またたく間に車内はほぼ満席になってしまった。
 白樺湖をぐるっと一周回って、いよいよ山下りに入る。国道152号線大門街道を、ひたすら下っていく。観光路線ということだが、ところどころで国道を離れて細道を走っていくところもあった。疲れて眠ってしまった子どもが、車内のあちこちに見られる。
 中央本線の線路をくぐって、駅の西側に向かう。バス乗り場は駅前だが、降車場は駅前に建つビルの裏側にあった。運転距離も長く乗客も多かったが、2分遅れただけで到着した。
茅野駅に着いた諏訪バス
167.茅野駅16:15→17:18高遠駅(ジェイアールバス関東)1350円 松本22あ13−11 日デ/富士重工
茅野駅のJRバス  ここからはJRバスで、山の上の城下町として有名な高遠に行く。季節運行で、しかも1日2本しかない路線。このバスが今日の最終便だ。
 この路線は、運転士さん以外にもう一人、安全監視のための人が乗っている。バスは前ドアの観光タイプだが、座席の幅やシートピッチなど、車内の造りはかなり狭くできている。発車時間になって車内に乗っているのは、乗務員2名に乗客1名だけだった。
 茅野駅を発車したバスは、すぐに街から離れて、中央自動車道の下をくぐり、杖突峠への登り坂に入る。なかなかカーブも多く、狭いところもある峠なのだが、昨日通った十三墓の峠越えと比べてしまうと、高さにしても道の狭さにしても見劣りしてしまう。
 杖突峠を登り切れば、茅野市から高遠町に入った。でも、町の中心地までは、まだ遠い。きついカーブもなくなった、谷間の道を延々と走っていく。伊那藤沢というバス駅の手前で、新宿行きの高速バスと行き違う。
 このバスは高遠さくらホテルというところに寄り道をする。この寄り道運行は1日1本のみだそうだから、貴重な体験ではある。茅野駅からほぼ1時間、ようやく高遠駅に到着した。
168.高遠駅17:22→17:25千年町(ジェイアールバス関東)140円 松本22あ13−11 日デ/富士重工
高遠駅のJRバス 千年町バス停  運転士さんに、伊那方面のバスをたずねると「これがそのまま行くよ」とのこと。行き先を変えた写真を1枚だけ撮らせてもらって、すぐに乗り込む。発車まで余裕があれば、この高遠もバス駅。なにかきっぷを売っていないか、駅舎を見学してくるのだが、その時間もなかった。
 今度のバスは、飯田線の伊那市駅や市街地へ行くバス。一般客とは流れが逆だが、下校の高校生で超満員になった。このバス、座席が多いのはいいのだが、通路が狭く、しかも補助席まであるのだから、立つスペースがほとんどないのだ。
 自分はホテル最寄りの千年町(ちとせちょう)まで、2停留所わずか3分だけ乗ってバスを降りた。
 今日のホテルは、知らなかったのだが温泉とのこと。アルカリ性の温泉で、入ると体中がツルツルしてくるようだった。

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