第7日 〜2007.8.17(金)〜

根室駅前ターミナル→納沙布岬

29.根室駅前ターミナル8:25→10:55根室駅前ターミナル(根室交通:定期観光バス)1800円 釧路200か・・17 三菱
定期観光バス 乗車券  根室〜納沙布岬の路線バスは、太平洋回りという表示をしている。かつては、夏だけオホーツク回りというのが運転されていて、根室半島を一周することができた。なかなか来られない、本土の東端まで来て片側だけ眺めて帰るのはもったいない。
 ただ、今でも方法はある。それは定期観光バスに乗ることだ。これだと、行きは太平洋側を走り帰りはオホーツク側を走る。しかも、この定期観光バスは当日乗車券を買えばよく、予約不要の自由席なのだ。
 ということで、ホテルの朝食を済ませて早めに駅前ターミナルへ行く。出札口で今日の定期観光バスの午前の部「のさっぷ岬コース」の乗車券を買う。値段は1800円、根室駅前〜納沙布岬の片道運賃が1040円、往復割引切符が1800円だから、往復割引と同額でいろいろと観光できるちょっとお得な定期観光バスだ。
 やってきたのは、小型の貸し切りバス。座席数が25人分に運転士さんとガイドさんで27人乗りだ。そこに乗り込んだのは、座席の約半分程度のお客さん。グループ毎にまとまって座れるので、利用する方にとってはちょうどよい人数といったところだ。
 定刻になり、ガイドさんの挨拶があっていよいよ発車。下車しての見学は、車石、納沙布岬、金比羅神社の3ヵ所とのこと。まずは、最初の下車見学地、車石を目指して走っていった。
定期観光バス
定期観光バス(のさっぷ岬コース)下車見学地1 車石
駐車場からの風景 車石の脇  バスは車石のある花咲港を目指す。路線バスの車石入口バス停のところで左折して、燈台への細道に入る。路線バスの走らない道を行き、燈台近くの駐車場が下車地だった。
 そこからガイドさんを先頭に歩いて行く。燈台の向こうに、真っ平らなモユルリ島とユルリ島が見える。この先の階段を下りたところが車石なのだが・・・。前日ペルー沿岸で起こった、マグニチュード7.9の地震による津波注意報が太平洋岸に発令中だった。「ここより下へはお客さんを案内しないように、会社からのきつく言われていますので、すみませんがここからの眺めで我慢して下さい」というガイドさんの声に従うしかなかった。
海岸の風景
定期観光バス(のさっぷ岬コース)納沙布岬へ太平洋側の国道をゆく
太平洋側の道を行く 三菱ブルドッグと行き違う  ちょっと不満が残る車石見学だったが、自然が相手なのでしょうがない。次の下車見学地、納沙布岬へ向かう。
 そんなとき、前から三菱のブルドッグと呼ばれている、かなり旧型のバスがやってきた。その後の休憩中に運転士さんに伺うと、午前中の花咲線で使われることが多いそうだ。ステップが高くお年寄りには乗りづらいので市内線では使えず、非力なので納沙布線などにも向かないとのこと。その日の夕方、有磯営業所の前を通ったら、もう奥の方でお休み中だった。
※残念ながら2008年5〜6月頃に引退した模様です
風力発電施設が見える
定期観光バス(のさっぷ岬コース)下車見学地2 納沙布岬
北方館 四島のかけ橋  納沙布岬に到着した。といっても本当のゴールは、午後路線バスで来たときにしたいから、納沙布岬の標柱には近寄らない。そこより手前にある北方館や四島(しま)のかけ橋というモニュメントを見学して時間を過ごす。
 北方館の展示は、北方四島のかつての様子が細かく展示されていた。どこに誰の家があって、などという動態図まで残っているとは思わなかった。事務所では希望すると、証明書をもらうことができた。
視察証明書
定期観光バス(のさっぷ岬コース)納沙布岬からオホーツク側の道道をゆく
牛が見える オホーツク側の集落  納沙布岬から、オホーツク側の道道を通って市街地へ戻る。ここの風景が眺めたくて、この定期観光バスに乗ったのだ。
 たしかに太平洋側に比べて、集落は圧倒的に少ない。少ないというよりも、水産加工場や人家がところどころにあるといった方があっている。海からの風が強いのだろう。生えている木は、みな幹を陸側に傾けていた。ようやく、牧場や人家が現れると、市街地が近づいたようだ。
 バスは道道から右側の工場の脇道に入っていく。いったいどこへと思ったら、その先には金比羅神社の駐車場があった。
木は強風で片側に枝を伸ばす
定期観光バス(のさっぷ岬コース)下車見学地3 金比羅神社
金比羅神社の駐車場から 金比羅神社  駐車場から下を見ると、オホーツク海に面した根室港とその港口にある弁天島が見えた。カニで有名な花咲港は太平洋側だけれども、市街地に一番近い港はこちらにあったのだ。
 駐車場からの階段を登ると、そこに建っていたのはこの根室漁業開拓の際にこの地にお社を建てた高田屋嘉兵衛の銅像だった。金比羅神社の例大祭が、9〜11日にあったばかりだとのこと。そんなこともあってか、境内はきれいだった。
 これで最後の下車見学が終わり、根室駅前へ戻る。その途中に根室で唯一の酒造所、碓氷酒造の前を通る。何でも見学一切お断りの酒蔵なのだそうだ。
駐車場に停まる定期観光バス
30.根室駅前ターミナル11:14→11:35光洋中学校前(根室交通)200円 釧路200か・・18 三菱
駅前ターミナルの根室交通 光洋中学校バス停  さあ、ここから仕切り直しだ。定期観光バスのガイドさんから仕入れた知識を使って、最東端めぐりをしながら納沙布岬を目指そう。
 まずは市内線の公住循環線に乗って、光陽中学校前を目指す。月が丘分岐点バス停で納沙布線と分かれるのだが、そこまでの経路も市内線なので違っているようだ。
 ブルドッグと併走するものの、こちらは港方面へ曲がってしまい、病院の前などこまめに市内の施設を回っていった。ずいぶん、あちこち寄り道して、光洋中学校前まで20分ほどかかった。バス停のすぐ近くに『日本最東端の駅ひがしねむろ駅』の案内標識があった。
三菱のブルドッグと併走する
最東端シリーズ 日本最東端の駅:東根室駅 & 徒歩:東根室駅→月が丘分岐点バス停 約950m
東根室駅 入場券とスタンプ  光洋中学校前バス停から東根室駅までは、わずか130mほど。歩いたところで1〜2分といったところ。無人駅だから駅舎はない。しかし、駅前には大きな碑と駅名票が立っている。
 こんなところに駅名票があっても、鉄道利用者には無意味だ。つまり、これは記念撮影用に違いない。事実、ホームで写真を撮っていると、何組も自家用車で来ては、駅前の碑や駅名票の前で記念撮影して帰って行く人を見ることができた。
 こっちは鉄だから、駅前のレプリカでは満足できない。ホームに上がり、ホームの駅名票や最東端の駅の文字などを撮影しておく。列車が来ればもちろん撮影したいが、12:26までない。
 ちなみに、入場券とスタンプは根室駅にあった。使えもしない無人駅の入場券を売るなんて、つい買ってしまうではないか。
 ちょうどよいバスがないので、納沙布線が通る月が丘分岐点バス停まで歩いて戻る。10分もかからず着いてしまった。
東根室駅ホーム
31.月が丘分岐点12:21→12:43珸瑤瑁局前(根室交通)840円 釧路22あ・786 三菱
月が丘分岐点の根室交通  バスの発車予定時刻は12:17。ここから乗るのは自分だけと思っていたのだが、地元の方が2人ほど待っている。どうやら先に行ってしまったわけではないようだ。
 定刻に遅れること4分で、太平洋回りと表示された納沙布岬行きがやってきた。鉄道からの接続がない便なので、それほど乗客は多くなかった。先ほど、定期観光バスで走った道を、今度は路線バスで走っていく。
 歯舞までは、車窓に沼がいくつも見えるし、道路もアップダウンがある。坂道を下るときは太平洋が見渡せたりして、車窓に変化があり乗っていて楽しい。午前中、定期観光バスで通ったときは曇っていた空が、いつしか晴れて太陽がまぶしくなってきた。
 その歯舞までの途中に、タンネ沼、オンネ沼という2つの湖が見える。沼はトーと読み、オンネ・トーというのはアイヌ語で大きな沼という意味。そのため、表記は違ってもオンネ・トーという名前が北海道にはいくつもあるとか。このオンネ沼が他と違うのは、根室市の水道の水源として使われていることだと、先ほどガイドさんは説明してくれた。
 バスに20分ほど乗って、根室市東部の集落、珸瑤瑁(ごようまい)で降りることにした。
最東端シリーズ 日本最東端の郵便局:珸瑤瑁郵便局
珸瑤瑁郵便局 珸瑶瑁局バス停と風景印  降りたバス停は、珸瑤瑁局前。その名の通り、バス停の前には珸瑤瑁郵便局が建っている。その珸瑤瑁郵便局の前には『日本最東端の郵便局』と書かれ、北海道の地図にこの局の風景印を重ねた掲示板が建っていた。
 さっそく中に入り、ハガキを買って外の掲示板にもある風景印を記念に押してもらう。消印の中にも日本最東端の文字がある。局名以外の文字が入った風景印というのもめずらしい存在だ。描かれているのは、珸瑤瑁神楽に名産の昆布、納沙布燈台と国後島爺々岳の遠望だそうだ。
 次に貯金の窓口に行って貯金をすると、貯金通帳にも日本最東端の文字が入ったスタンプを押してくれた。人によっては、定額小為替の受領証を集めたり、全ての消印を記念押印したりするらしいが、自分がやるのはここまで。
 ということで、郵便局でやることはもうこれで終わり。まだ、この周辺には「最東端」があるのがわかっているので、これからそちらを回ってこよう。
 ところで、ワープロで変換すると「珸瑶瑁」が出てくる。この郵便局の名前は「珸瑤瑁」となっている。「よう」の字が微妙に違うのだ。調べてみると、どちらが正しいというわけではなく、両方が混用されているらしい。
 ちなみに、自分が持っている地図で確認してみると、地名と郵便局名が「珸瑤瑁」で、小学校名が「珸瑶瑁」となっていた。難読地名でもあるし、あまり細かいことにはこだわっていないのかもしれない。
 空はすっかり青空になった。いくら道東といっても、暑くなってきた。
珸瑤瑁郵便局の局舎
最東端シリーズ 本土最東端のおみせやさん:いたがき商店
いたがき商店 最東端ガラナ  郵便局の隣が「本土最東端のおみせやさん」の看板を出している、いたがき商店だ。この先、納沙布岬にもお土産屋さんや食堂はあるけれども、年間を通して生活用品や食料品を売っている商店としては、ここが本土最東端ということなのだ。
 そして、このお店のすごいところは、究極のプライベートブランド「本土最東端ガラナ」を作って売っていること。店内だけでなく、店の前にある自動販売機でも売っているから、24時間購入可能だ。さっそく1本買って飲んでみる。
 ガラナって、日本ではほとんど北海道限定と言ってもよい炭酸飲料。コーラのような、ちょっと苦みがある甘い炭酸飲料だ。これはいい、暑いときにはスカッとする。
 もう1本お土産にとは思ったのだが、冷たい炭酸飲料をこの天気にバッグに入れて持ち歩くのは危険とあきらめた。
最東端シリーズ 日本最東端の学校:珸瑤瑁小学校
珸瑤瑁小学校 最東端の学校の碑  午前中に乗った定期観光バスのガイドさんから、珸瑤瑁小学校が日本最東端の学校で、入口を入ったところに北海道の形をしたボードがあると話していた。
 その時は徐行運転しただけで、よくは見えなかった。郵便局から小学校までは1kmほど。次のバスまでまだ40分以上あるし、十分往復してこられるだろう。
 学校は鉄筋コンクリート2階建て。入口の門柱には「珸瑤瑁小学校」とあり、地図の表記とは違っていた。勝手に敷地内に入ると、いろいろと問題があるので、敷地外からボードを探す。
 すると、道路からすぐのところに「日本最東端の学校」とあり、その隣に北海道の形をした木製ボードに学校名と校章が描かれていた。
32.珸瑤瑁局前13:47→13:51納沙布岬(根室交通)220円 釧路22あ・543 三菱
珸瑤瑁局前の根室交通  いよいよ今回の旅、最後のバスだ。珸瑤瑁局前から納沙布岬までは3km足らず。バスに乗ってしまえば、数分で着いてしまうだろう。
 やってきたのは、前中ドアの路線車。どうやら、納沙布線は市内線のような2ドア車で運転されているようだ。しかしながら、すれ違ったバスを見ても、昨日乗ったような、ノンステップバスやワンステップバスは見かけなかった。
 このバスは、根室駅で釧路からの列車に接続している便だ。そのためか、車内は観光客の姿が多く、空席はわずかしかなかった。普段は鉄道の旅しかしない人でも、宗谷岬と納沙布岬は別格。バス代を払ってでも足を運んでくるのだろう。どちらも、割引の往復乗車券を売っているところも共通している。
 珸瑤瑁局前を出たバスは、先ほど歩いた道を走り小学校前を通過する。その次のとりといしというバス停を通過すると、もうその次が終点の納沙布岬だった。
 定期観光バスが休んだ駐車場よりも少し手前でバスは停まった。乗っていた乗客は、みな割引往復乗車券だった。ただ1人、運賃箱に現金を入れてバスを降りた
納沙布岬にゴール
納沙布岬バス停 納沙布岬  さあ、今度は納沙布岬燈台まで行ってこよう。
 まずは、納沙布岬の標柱のところで記念撮影。あまり、自分を入れた写真は撮らないのだが、スタート地点の神崎鼻とゴールの納沙布岬ぐらいは、証拠写真を撮っておかないといけないだろう。一人旅らしいお兄さんに声をかけて、シャッターを押してもらう。
 バス停から燈台までは、500mほどの道のり。カニを扱う店が、その道沿いに数軒建っていた。食堂も併設しており、ちょっと何か食べたいが、まずは燈台が先と歩いて行く。
 燈台までは10分とかからなかった。ここも内部見学はできないものの、燈台の裏側までまわって海を眺めることができた。そこからは、座礁したのか赤さびて半分に折れた船の残骸があった。その向こうには、貝殻島とたぶん萠茂尻島だろう、島影が見えた。
 デジカメを取り出して、普段はオフにしてあるデジタルズームをオンにする。思いっきりズームをあげると、何と貝殻島燈台がハッキリ見えるではないか。距離にして3.5kmしかはなれていないということを、カメラを通して実感することができた。
 燈台からバス停へ戻る道すがら、1軒のお店に入ってカニ丼を注文する。かなり遅い昼食だ。そのカニ丼を食べながら、ついに本土最東端に到達したことを、ひとりお祝いしたのだった。
納沙布岬にて
トイレはカニ型 最東端のトイレ  納沙布岬で見つけた最東端がこれ。本土最東端の公衆トイレ。しかも、絵にあるようにカニをモチーフにした形の建物なのだ。
 さすがに、目が飛び出しているわけではないけれども、建物の外周の柱はカニの足のよう。入口はカニの顔をしている。
 ただ、「本土最東端」と「日本最東端」。なかなか使い分けが難しい。
灯台方面を眺める
貝殻島灯台 萌茂尻島  上の写真は、納沙布岬の標柱のところから燈台方向を撮影したもの。5〜6枚の写真を撮ってパノラマ合成してみたら、地球はやっぱり丸かったんだと感じる写真になった。
 左の写真は、燈台からデジタルズームを目一杯かけて撮ったもの。海の中の小さな岩礁に建つ貝殻島燈台と、たぶん萠茂尻島と思われる島の様子。北方領土の近さを感じることができた。

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