第1日 〜2008.3.2(日)〜

地球の丸く見える丘展望館→旭駅

見学 地球の丸く見える丘展望館(入場料300円 ただしポートタワーとの2館券400円を利用)
日比友愛の碑 展望館のチケット  小学生の頃、船橋に住んでいた。秋に電車かバスを使った遠足があり、1年が谷津遊園、2年が成田山、3年が山倉こどもの国、4年が銚子、5年が筑波山、6年が都内見物だった記憶がある。
 当時は「犬吠スカイタワー」という、展望室が回転しながら昇降するものだった。しかしながら、大人数の遠足なので、そのタワーには乗せてもらえず、その近くにあった「日比友愛の碑」というのを見学したのを覚えている。
 そのタワーも、調べてみると遠足のあとすぐに閉鎖されたようで、建物を撤去してその跡地に1988年に開業したのが「地球の丸く見える丘展望館」だ。道路からの階段を上がっていくと、古いコンクリート造りの「日比友愛の碑」があった。そういえば、こんな形だったよなと数十年前の記憶が蘇る。
 展望館の入口で入場券を買う。展望館の入場券だけでなく、銚子ポートタワーとの2館券。さらに犬吠灯台を含めた3館券も売っている。灯台は、中に入るかどうか微妙なので、ポートタワーとの2館券を買う。別々に買うと300円ずつするが、この券なら400円とかなりお得。
 展望館の部分にスタンプを押してもらって、展望台への階段を上る。そして屋上へ出ると、本当に360度ぐるっと見渡せる広場になっていた。東を向けば太平洋側のパノラマ。西を向けば、ちょうど屏風ヶ浦の断崖が目の前に続いている。
 土曜日ということもあって、観光客がたくさんきている。銚子電鉄の人気もあるのだろうが、銚子にこれほどたくさんの観光客がいるというのは、予想もしていなかった。撮影後に合成する「パノラマ撮影」をしたいのだけれども、人が切れずなかなか撮影できなかった。ちなみに、太平洋側の写真を合成したのが、トップページの写真だ。
展望館のスタンプ
1.地球展望館10:32→10:43ポートタワーウォッセ(ちばこうバス)500円(1日乗車券) 千葉22か36−89 三菱
1日乗車券とバス停 ちばこうバスみさきめぐりシャトル  2007年の千葉ディスティネーションキャンペーンの時に運行された、JR銚子駅と市内観光地を結ぶ「岬めぐりシャトル」バス。好評でその後も運行が続き、2008年3月31日までの土休日にも運行されることになった。
 乗車には会員券(1日or2日乗車券)が必要で、500円の1日券を買って乗車する。小型の観光バスで、本来ならリクライニングシートにゆったり座ってもらおうということなのだろうが、通路までぎっしりになって発車した。
 犬吠埼灯台まできて、ようやく通路に空間ができた。とにかく大盛況のバスだ。
見学 銚子ポートタワー
利根川河口と水郷大橋をのぞむ
ポートタワーのスタンプ 魚市場を眺める  「岬めぐりシャトル」を利用の人限定で、銚子ボランティアガイド『観光船頭会』の方のガイドを予約制で受けられるというのをやっていた。昨日電話をして申し込んでおいた。
 名前を呼ばれて、ガイドの方についてウォッセからポートタワーへと向かう。ポートタワーの展望台で、いろいろと景色を説明してくれた。
 利根川と太平洋の境はどこか。これはなかなか難しかった。どうやら、何種類かの考え方があるそうで、埋め立てをしたり防波堤を延長したりして、いろいろと変わってきているようだ。それでも、今は川と堤防で仕切られている漁港の堤防に、「利根川河口」と書かれた基準地点があるとのことだった。
 上の写真は、河口を少し遡った「銚子大橋」。その下の写真は埋め立て地にある魚市場。
2.ポートタワーウォッセ11:54→12:00海鹿島(ちばこうバス)−円(1日乗車券) 千葉22か36−89 三菱
ポートタワーの岬めぐりシャトル ポートタワーバス停  1日7往復走っている「岬めぐりシャトル」バス。どうやら1台のバスが、いったりきたりしているようだ。今度のバスは空いていた。数人のお客さんとともに乗り込む。
 座席の後ろから2列目と3列目のシートピッチが、ちょっと広い。どうやら、ここは横向きにしてサロンルームにできるタイプのようだ。サロンバスというのが、流行った時期があったものなぁ。
 しかしながら、ちゃんと押しボタンもあるし、今では観光バスとしてより、このシャトルバス専用に使っているのだろう。
 ポートタワーを出てすぐに黒生(くろばえ)町というところを通る。ここが、銚子瓦(黒生瓦)の産地だったところだそうで、今でも瓦屋さんが何件もあるという。何でも、瓦に適した粘土がとれたのだそうだ。千葉に住んでいながら、銚子が瓦の産地だなんて、まったく知らなかった。
 わずか6分ほどで、海沿いにある海鹿島バス停に到着した。
徒歩 海鹿島バス停→あしか寿司(昼食)→海鹿島駅 約800m+100m
あしか寿司の上寿司
あしか寿司 海鹿島バス停  JRの総武快速などのグリーン車に置いてある「旅ばーん」という情報紙。これに銚子の特集があった。そして、そこにあったのが、銚子の「伊達巻き」。えっ、何これ。いったいどんな食べ物なの。
 これは実際に食べてみるしかない。「旅ばーん」にも載っていた、銚子電鉄の海鹿島駅近くにある「あしか寿司」へと向かう。海沿いの道にも、あしか寿司への看板が立っていたので、、迷わずに歩いて行くことができた。
 注文したのが「おまかせにぎり」(3150円)。ご主人に断って、写真を撮らせてもらった。左上が、問題の銚子の伊達巻き。鏡のように切り口がキラキラ光っている。箸で切れるほど柔らかいのだが、形が崩れることはない。ところが口に入れると、プリンのように広がっていく。
 う〜ん何だ、この味、この食感。未知の食べ物だった。魚のすり身などは一切使っておらず、卵をじっくり焼き上げるのだという。もちろん、魚もおいしかったのだが、この伊達巻きの衝撃はそれ以上だった。
3.海鹿島12:52→12:59外川(銚子電鉄)210円 1001(桃太郎電鉄塗色)
海鹿島駅 桃鉄塗色の銚子電鉄1001
座席も桃鉄 絵入り行き先幕  せっかく銚子に来たのだから、銚子電鉄にも乗っておこう。海鹿島駅から終点の外川駅へ向かう。
 やってきたのは、桃鉄塗色の1001号だった。乗り込んでみると、なんと座席モケットまで桃鉄。ここまで徹底しているとは思っていなかった。こどもは喜んでいるが、正直大人はちょっとはずかしい。
 後で気づいたのだが、1001号の銚子方の行き先表示器だけ、絵入りの方向幕になっていた。外川方や1002号の方向幕は、黄色地に黒文字だけなのだが。まあ、方向幕が付いているのも1001と1002の2両だけで、他の車両は札を下げている。
 海鹿島を出ると、君ヶ浜、犬吠、そして3つめが終点の外川だ。犬吠を過ぎると車内も空いて、桃鉄モケットの座席の写真を撮ることもできた。
4.外川13:07→13:09犬吠(銚子電鉄)150円 1001(桃太郎電鉄塗色)
外川駅舎 桃鉄仕様のきっぷ  外川駅の駅舎は、昔ながらの木造駅舎。窓やドアはアルミサッシになっているけれども、それは致し方ないこと。
 小さな窓口があり、そこで犬吠までのきっぷを購入する。その窓口の脇に、犬吠駅で銚子までの乗車券の地紋が桃になったきっぷを、2万枚限定で売っていると書いたポスターが貼ってあった。
 しばらく前に、CSテレ朝チャンネルの「拝啓!鉄道人」という番組の中で、銚子電鉄の駅員体験をしたホリプロの南田さんが、桃鉄タイアップの桃地紋の切符なんですねと紹介していたっけ。
 ここまで乗ってきた、桃鉄塗色の1001号に乗って犬吠までひと駅戻る。側面に書かれている文字は、当然「桃太郎電鉄」だと思っていたのだが、1ヵ所はちゃんと「銚子電鉄」になっていた。字体が「桃太郎電鉄」仕様だったので、まったく気づかなかった。
 犬吠駅で降りると、すぐに窓口に行って使わないけど記念にと、銚子行きの桃地紋きっぷを1枚購入した。
桃鉄塗色の中に銚子電鉄の文字がある
徒歩 犬吠駅→犬吠埼灯台→犬吠埼灯台入口バス停 約650m
犬吠埼灯台  犬吠駅から犬吠埼灯台へと歩いていく。その前に、駅舎の前に立つ貧乏神の石像の写真を撮っておく。桃太郎電鉄のハドソンが、銚子電鉄支援の一環として贈ったものだそうで、犬吠駅には頭にイヌが乗った「貧乏がイヌ」像がある。あと2体、サルとキジが別な駅にあるそうだ。
 灯台までは歩いて10分ほど。しかし、ここも人が多い。しかも、まだ3月はじめだというのに、ぽかぽかと暖かい。灯台へ上るのにも、行列ができているようだ。土産物屋も芝生も、たくさんの人がいて、灯台の写真を撮るのもうまくいかない。
 まだバスまで時間があるし、反対側の海岸から灯台の写真を撮ろうと、駅とは反対側へ歩いて行く。その昔来たときは、海岸沿いに遊歩道があったのだが、今はその遊歩道もなくなってしまったようだ。
 そんなこともあってか、こちら側の海岸まで来る人はほとんどいない。ゆっくりと灯台の写真を撮ることができた。灯台の展望デッキにはたくさんの人が並んでいるのが見えた。
 まだ、バスまで少し時間があるものの、もうこれで行くところはないし、バス停へ行こう。犬吠埼灯台入口バス停は、上りと下りで少し違うところに立っていた。そして、銚子駅方面の乗り場には、すでに5人ほどの人が待っていた。
5.犬吠埼灯台入口13:43→14:09銚子駅(ちばこうバス)−円(1日乗車券) 千葉22か36−89 三菱
犬吠埼灯台の岬めぐりシャトル 犬吠埼灯台バス停  今度のバスは空いていた。灯台入口から乗ったのは、2グループと自分。今度は終点まで乗るので、一番後ろの席に座っていく。
 今日は2便の上りと3便の下りに乗ったのだが、どちらも銚子ボランティアガイド『観光船頭会』の方が同乗して、車内でガイドをしてくれた。しかし、この便には同乗ナシ。どうやらガイドが同乗するのは、あの2便だけだったようだ。
 このバスは4便の上り。7便まであるから、もっと銚子を楽しむこともできるのだが、今日は次回のこともあり旭駅まで行きたいので、市内観光はこれで終わりにしよう。
 ポートタワーウォッセまでは、先ほど通った道を再び走っていく。あの瓦で有名な黒生を過ぎて右折し、埋め立て地に入ればポートタワーはすぐだった。ここで、灯台入口から乗ったグループ客が降りていく。
 ここから乗ってくる人はおらず、車内は閑散としてしまった。川口神社は乗降ともなく通過。このまま駅へ向かうかと思ったら、次の第一魚市場バス停で大勢の人が待っていた。たちまち座席が全部埋まって、通路に立つ人もちらほら。
 次が終点の銚子駅といっても、交差点をいくつか曲がって5分ほどかかった。前の人から順番に降りるから、ちょっと時間がかかる。全部で7列、小さな観光タイプだから通路が狭いのだ。
 ところで、今朝このシャトルバスに乗るとき「1日券ですか2日券ですか」と聞かれたのだ。今日が土曜日ならあり得る質問だが、今日は日曜日。今日、2日券を買えたのだろうか。もし買ったとしたら、今日と来週の土曜日に使えたのだろうか。
 降りるときに運転士さんに確認しようと思っていたのだが、それをせずにそのまま降りてしまった。いまだに、日曜日に2日券が買えたのか、疑問のままだ。
 なお、ちばこうバスというのは愛称で、運行している会社は千葉交タクシーというそうだ。
岬めぐりシャトルの車内
見学 銚子駅&仲ノ町駅の銚子電鉄
キクチ塗色の1002 桃鉄の石像  旭駅行きのバスまで1時間ほどある。せっかくだから、銚子電鉄に乗って車庫のある仲ノ町駅まで往復してこよう。待っていたのは、鉄子カラー(自分ではキクチ塗色と呼んでいるが)の1002号だった。
 窓の上の広告スペースには「鉄子の旅 銚子電鉄応援BOX」(原作:菊池直恵)に入っている書き下ろし漫画が貼られている。単行本5冊を別々に買ってしまったので、実は応援BOXは持っていない。だから、この漫画も読んだことはなく、発車までの時間に読んでおく。
 発車すると、ポイントをがたがたと渡って、踏切を渡る。渡ったと思うと、またポイントをがたがたと通ってもう仲ノ町駅だ。銚子駅を出てから、わずか2分で着いてしまった。
 出札口に、車庫の写真を撮る方は入場券を買ってから撮るようにとの掲示がある。そこで、入場券を1枚所望する。「どれにしますか」と聞かれる。イラスト違いで2種類かあるのだ。電車の方を買って車庫へと向かう。
 車庫の奥に、見慣れぬ青い車両が停まっていた。銚子電鉄の今の標準塗色は、赤と黒だからひときわ目立つ。なんでも、2007年11月に旧塗色復刻ということで、1960年代に使われていた塗色になったのだとか。ただ、団体貸切に使われることが多く、他の車両が検査に入っているときなど、運がよくないとなかなか乗れないらしい。たしかに、行き先表示には「団体」という札を下げていた。
 ホームの端、車庫へ渡る踏切近くに、ハドソンの石像「貧乏がサル」像が立っていた。上の写真が、犬吠駅と仲ノ町駅の石像。あと1体「貧乏をトリ」像は、唯一の交換駅である笠上黒生駅にあるそうだ。
塗色変更された702
6.銚子駅15:14→15:58旭駅(千葉交通)680円 千葉22か35−77 日野
銚子駅の千葉交通バス  バスは定刻1分遅れでやってきた。銚子駅が始発ではなく、市街地に始発地点があるようだ。車内に乗客はおらず、銚子駅から乗ったのは3人だった。
 市街地を出ると、車窓に見えるのは住宅かキャベツ畑。銚子のキャベツは灯台キャベツというように、灯台の近くが中心だと思っていたのだが、そこだけではなくもっと西の方までキャベツ畑が広がっているんだなと実感する。
 台地の上を走っていた道路も、次第にアップダウンのある道に変わってきた。常世田薬師から坂を下り、また台地に上ると豊岡小前。その先八中前を過ぎて坂を下ると、銚子市から旭市(かつては飯岡町だったのだが)に入った。
 旭市には行って最初の停留所が飯岡灯台入口。その先で左折して、国道から県道に入る。しばらく県道を走っていく。中学校や支所はこの県道上にあり、この道沿いに集落が続いているのだった。しばらく走ったものの、飯岡駅の近くから再び国道に戻る。
 それも少しの区間で、網戸という交差点を左に曲がって、再び県道を行く。旭駅入口を過ぎると、まっすぐ駅へは向かわず、コの字型に商店街を大回りして、一方通行の道を走って駅前に到着した。

ホーム▲ 旅目次△ 第2日>