第3日 〜2008.3.9(日)〜

飯倉駅→茂原駅

10.飯倉駅10:14→11:01横芝駅(光循環バス)100円 千葉200あ・294 三菱
飯倉駅のひかり号 畑の中の細道を行く  飯倉駅は匝瑳市にあるのだが、駅のすぐ西側が横芝光町との市町境。その関係で、旧光町のコミュニティバス「循環ひかり号」が飯倉駅までやってくる。今日はそれに乗って、バス旅を再開する。
 時刻に現れたのは、真っ青なローザだった。乗車したのは、日吉南条循環というコースなのだが、なんとも複雑なコースを走っていった。
 横芝光町に入ると、右折して細道に入っていく。大きな門構えの家が多い。造り酒屋の前を通ったり、防火用水の池の中に祠のある小島があったりと、狭隘路の車窓はなかなか楽しい。
 その先、虫生入口というところまで行くと、虫生というところを通ってラケット状に折り返してくる。途中で来た道を北へ曲がり、これまたスポーツ公園や工業団地入口をラケット状にひと回りしてくる。
 そして、しばらく前に通った虫生入口を再び通って、総武本線の踏切を渡る。横芝駅は右折なのだが、左折して役場や図書館に寄っていく。さらに南側の細道を行き、東陽病院によったりしてから、ようやく横芝駅前に到着した。
 ここまでの運賃は100円。45分も町内の細道を走って景色を楽しませてもらって、申し訳ないくらいだ。でも乗客は自分だけだった。日曜日も休まず運行というのは、住民にとって安心感のあることなのだが、地元の方の利用がまったくないというのは、ちょっとさみしい気がした。
 横芝駅前で降りると、こちらには「循環よこしば号」がやってきた。バスは同じローザだけれども、こちらは白を基調にエメラルドグリーンの帯や笑顔のイラストが入っていた。
横芝駅前
11.横芝駅12:43→13:07南浜海岸(千葉交通)490円 千葉22か37−19 日野
横芝駅前の千葉交通 南浜海岸バス停  旭駅からここまで、コミュニティバスを4本乗り継いできたが、ここからはまた普通の路線バスに戻る。乗り継ぎ時間が1時間40分ほどあるので、この間に駅近くの食堂で昼食をとる。
 それでもまだ時間があったので、駅前のベンチでしばし時間を過ごす。その間にも、「循環よこしば号」がやってきては発車していく。
 ようやくやってきた蓮沼循環バスに乗車する。鳥喰新田(とりはぎしんでん)バス停の手前に、コミュニティバスが何台も停まっている空き地があった。ここがコミバスの車庫なのだろう。駅を出てすぐに車庫前バス停があったものの、すでに車庫はなくファミリーマートとその駐車場になっていた。
 横芝駅を出てすぐは畑が目だったものの、しだいに土地改良が済んだ広い区画の水田が広がる地区に入った。いつしかバスは、横芝光町から山武市に入っていた。蓮沼南を過ぎて左折。ここで、循環系統の戻りに入る。海岸沿いの道に出た南浜海岸で降りる。
12.南浜14:02→14:12作田北(ちばフラワーバス)260円 千葉22か41−85 日野
南浜のちばフラワーバス 南浜バス停  横芝駅からの蓮沼循環は千葉交通の運行。成東駅からの蓮沼循環はちばフラワーバスの運行。同じ道を走るところはあるのだが、同じ停留所はない。どちらのバスも走る道路上には、蓮沼農協バス停があるのだが、これは千葉交通しか停まらない。
 どうしても、乗車経路が重なるようにということなら、蓮沼農協で降りて蓮沼南まで歩き、バスで蓮沼農協を通過していくということになる。しかし、そこまでのこだわりはないので、南丘と蓮沼南か南浜海岸と南浜のどちらかの乗り換えをしよう。前者は本土縦断の乗り継ぎのとき使っているので、今回は後者の乗り継ぎで行くことにする。
 千葉交通バスを南浜海岸で降りたのだが、立っていたポールには南浜の文字しかなかった。さて、ちばフラワーバスの南浜は信号の反対側と、歩道のない県道を車に注意しながら歩いて行く。
 歩道のない道端でバスを待つのはちょっと怖いのだが、ほかに行くところもないのでそのまま待つことにした。横芝からのバスに比べれば本数は多いのだが、2つのバスの接続などは考慮されておらず、ここでも1時間弱の待ち時間がある。
 実は、次の乗り継ぎ時間が時刻表上4分しかない。にもかかわらず、バスは定刻に姿を現さない。今日一番のタイトな乗り継ぎを控えているだけに、だんだん気持ちが焦ってくる。
 バスがやってきたのは、定刻3分遅れだった。乗客はそれほどおらず、これなら間に合うかもしれない。バスは、両脇に住宅や畑が続く小さなカーブが続く県道を行く。
 成東海岸バス停で押しボタンが押される。降りるおじさんが、運転士さんにいろいろ質問してゆっくり支払うので、気持ちがまた焦ってくる。この先で右折すれば成東駅なのだが、このバスはそのまま直進し作田地区を循環してくる。バスは山武市から九十九里町に入った。この先は九十九里鉄道のバス路線と重なる。どこで降りたら近いのか運転士さんに確認した。
蓮沼の地図
13.作田北14:19→14:25西之下(九十九里鉄道)200円 千葉22か38−27 日デ/富士重工
作田北の九十九里鉄道 西之下バス停  本須賀と東金を結ぶ九十九里鉄道のバスに乗っていく。本須賀〜作田南でちばフラワーバスと通る道路は重なっているのだが、停留所の位置が微妙に違うらしい。先ほどの運転士さんに「どこで降りたら九十九里鉄道バスの乗り換えやすいか」とたずねたら「次ならすぐ」と言われて、あわてて押しボタンを押した降りたのが、作田北だった。
 実際に降りてみると、みごとに2つの会社のポールが並んでいた。当初は作田南で乗り継ぐ予定だったのだが、そこは名前は同じでも少し離れているとのこと。どうやら、ここが2つのバスを乗り継ぐには一番よいバス停のようだった。
 バス停の東金行きの時刻を確認すると、14:15になっている。まだ3分ある。急いで道路の反対側へ行って、並んでいるバス停を写してくる。
 ところが、バスがなかなかやってこない。きわどい乗り継ぎなだけに、すでに行ってしまったのか、そんなはずはないがと不安になってくる。ようやく、定刻に4分遅れてバスがやってきた。
 小湊鐵道とまったく同じ塗色の九十九里鉄道バスだ。車体に書かれている会社名と、乗り方が前乗り前降りになっている以外は、ちょっと見た目では両者のバスを区別するのは難しい。といっても、両者で同じ路線を運行していないので、この路線にやってくるのは九十九里鉄道バスだけだが。
 車内に乗客はいなかった。小湊鐵道とは違い、前ドアのところに整理券発券機があり、1枚取って乗り込む。駅へ向かう路線だから、日曜日の午後これから都会に帰るのか、グループ客が待っている停留所もあって、車内の座席だだんだんと埋まっていく。
 片貝駅近くの駅入口バス停を過ぎると、右折して海岸沿いの県道から東金へ向かう道に入る。その右折してすぐの西之下バス停で降りる。
作田北バス停
14.西之下15:03→15:10不動堂(九十九里鉄道)200円 千葉22か38−26 日デ/富士重工
西之下の九十九里鉄道 片貝駅の急行バス  ここからは、東金駅〜西之下〜不動堂〜東金駅と循環運転するバスに、海岸沿いの西之下〜不動堂の区間だけ乗っていく。
 乗り継ぎ時間が40分ほどあるので、千葉方面への急行バスの始発地点、片貝駅を見に行ってくる。けっこう広い車庫の脇に、急行バスの時刻表などが貼ってある待合室があった。ちょうど千葉行きの急行バスが停まっていた。
 そろそろ時間とバス停に戻る。ほぼ定刻にやってきたバスは、これまた乗客がいなかった。駅から乗った乗客は、すでに降りてしまったのだろう。
 乗ってしまえば、不動堂まではわずか7分しかかからなかった。駅と海岸を結ぶ路線の海岸部分だけを乗り継ぐために、またここで待つことになる。
散策 九十九里浜(豊海海岸)
展望台から見た九十九里浜
 ここでの乗り継ぎ時間は、1時間40分もある。バス停にいてもしかたないので、海岸方面へ歩いて行く。県道と有料九十九里道路(通称:波乗り道路)の間には、ガイドブックにも紹介されている焼きハマグリやいわし料理のお店が並んでいる。
 お昼は横芝で簡単に済ませたので、ここでイワシ丼でも食べようかと考えていたのだが、お店の前には日曜日の15時過ぎだというの行列ができている。それを見て、もう食べていこうという気がなくなってしまった。
 この辺りは豊海海岸というそうで、砂浜に九十九里浜を眺められる展望台がある。その展望台から太東崎方面のパノラマ写真を撮ったりして、この長い待ち時間を過ごすことにした。
15.不動堂16:47→16:53白里(九十九里鉄道)240円 千葉22か37−56 日デ/富士重工
不動堂の九十九里鉄道 不動堂バス停  長い乗り継ぎ時間を過ごして、コンビニで買い物してからバス停に戻ってきた。白里方面のバス停は、魚屋さんの駐車場の脇に立っていた。
 この魚屋さん、小さい割にけっこう流行っているようで、観光客らしい自家用車が停まっては買い物をしては、駐車場を出て行く。
 定刻にバスはやってきた。乗り込むと整理券発券機が故障しているのか、運転士さんから整理券番号を伝えられた。乗客は誰もいない。運転士さんも、こんなところから乗ってくる客がいるとは、予想していないのだろう。
 いやあ、それにしてもこのバスはがんばって走った。白里到着予定は17:00なのだが、なんと16:53には着いてしまった。これなら、16:58のバスに乗り継げるかと思ったのだが、こちらもすぐ目の前を走っていった。どうやら早発が日常的に行われているようなので、乗り継ぎには注意しなくてはいけない。
16.白里海岸17:39→17:50白子車庫(小湊鐵道)260円 袖ヶ浦200か・461 日デ/富士重工
白里海岸の小湊鐵道  ここからは、小湊鐵道バスになる。ポールは同じところに立っているものの、九十九里鉄道は白里、小湊鐵道は白里海岸と微妙に違っている。
 乗車するのは、大網駅と白子車庫を結んでいる路線。比較的本数の多い路線だ。16:58に乗れなかったとはいえ、次のバスは17:38だから、乗り継ぎ時間は40分ほど。九十九里鉄道バスの折り返し場の空き地があり、そこにはベンチもあるので座ってバスを待つことができた。
 3月も17時を回って薄暗くなってきた。デジカメの感度を上げて、やって来るバスを待つ。定刻に遅れること1分、交差点を右折してバスがやってきた。鉄道のない町、白子へ行くバスなので、このバスには何人か乗客が乗っていた。
 本数的には、茂原〜白子車庫の方が多いのだが、千葉方面から来るには大網乗り換えの方が時間的にも有利なのだろう。
 それでも、白子車庫までの途中で何人かが降りていく。この路線じゃないといけないという人の方が多いのかもしれない。結局、終点の白子車庫まで乗ったのは2人だけだった。
17.白子車庫18:25→18:50茂原駅(小湊鐵道)500円 袖ヶ浦200か・414 三菱/富士重工
白子車庫の小湊鐵道  1蕃線から3蕃線まで乗り場のある白子車庫。屋根のついたりっぱなバス駅だ。それぞれの乗り場に、本納、大網、茂原とペイントされている。
 ここから乗るのは、茂原行きのバス。窓口もあるので、ここで車内では扱ってなかった3000円の回数券を買っておく。千葉までに、これくらいは小湊鐵道バスに乗るだろうから。
 一番奥の乗り場に、茂原行きのバスがやってきてドアが開いた。見慣れた富士重工のバスなので、どこのシャーシかなと車内のハンドルを見ると、スリーダイヤモンドが着いている。千葉県には比較的多い、三菱+富士重工のバスだった。比較的多いといっても、今回の旅で出会ったのはこれが初めてだ。
 この路線、休日でもほぼ40分毎に運転されている、小湊鐵道のバス路線としてはけっこう本数の多い路線だ。白子車庫から乗ったのは、自分を含めて2人だった。
 もう、外はすっかり暗くなってしまった。まあ、普段自家用車で通ることもある区間だし、本土縦断のときにも乗っている路線だから景色が見えなくても、それほど悔いはない。
 白子車庫から25分ほどで、茂原駅の東口にある小さなロータリーに到着した。

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