第3日 〜2010.9.19(日)〜

下田駅→修善寺駅

15.下田駅8:20→8:58石廊崎港口(南伊豆東海バス)860円 伊豆230あ・456 日野
下田駅の南伊豆東海バス 下田駅のスタンプ  昨日は、伊豆急下田駅から特急「踊り子」の自由席に乗って熱海のホテルへ戻った。フリー区間内なら特急の自由席乗り放題なので、それを有効利用したのだ。
 今朝は、さすがにこの時間ではまだ特急列車は走っていない。熱海から普通列車に乗って伊豆急下田へやってきた。元西武の特急用座席をボックス席として載せた普通列車は、そこに座れれば快適な列車だった。
 改札を出ると、駅の記念スタンプがあったので押しておいた。そういえば、今回は「リゾート21」に乗る機会がないのは残念だ。でも、汽車旅ではなくバス旅をやっているので、バスの時間に間に合う列車に乗るのだからと、自分に言い聞かせる。
 第3日は下田駅から石廊崎港口行きのバスに乗る。かつては、石廊崎灯台行きだったのだが、灯台バス停と灯台の間にあったジャングルパークが閉園してしまった。そのため、ジャングルパークの中を行く遊歩道が通れなくなり、今は港側から坂道を登っていかないと灯台にはいけなくなってしまったようだ。
 その港まで入るバスは朝夕しかなく、その他の時間帯は石廊崎港口という入口までの運行になっている。駅前のターミナルに待っていたのは、観光タイプのバスだった。今日も三連休の中日ということもあり、10人弱の乗客を乗せて下田駅を発車した。
 しばらくは山の中の国道を走っていく。温泉口バス停を過ぎてしばらく行くと正面に海が見えてきた。そこが休暇村バス停だった。ここで、乗っていたほとんどの人が降りてしまった。
 そこから、折り返して川の対岸に渡ってしばらく行くと、今度は海沿いを走っていく。終点の石廊崎港口バス停は、県道沿いに建つ土産物屋の敷地の中にあった。まだ9時前だけれども、すでに開店していて、バスから降りた数少ない観光客に声をかけてくれた。
南伊豆の海岸風景
徒歩&見学 石廊崎港口バス停→石廊崎灯台→石廊崎港
石廊崎港口バス停 石廊崎灯台  石廊崎灯台とその先の突端には、父が健在だった頃一緒に行ったことがある。とりあえず、灯台だけでも見てこようと、港から登り坂の遊歩道へと足をすすめる。
 ただし、観光船の出航が9:30だから、それまでには港に戻らなくてはいけない。早足で歩いて行き、廃墟になっているジャングルパークの脇を通って行く。やがて、正面に白い灯台が見えてきた。もう少し近づきたいけれども時間切れ。灯台の写真だけ撮って、港へと引き返す。
 石廊崎灯台は、内部見学が出来るわけではないので、近づいたからと行ってそれほどメリットはない。一度来たことがあるところだし、あきらめはついた。
灯台への遊歩道
16.石廊崎港9:30→9:55石廊崎港(伊豆クルーズ)1200円 マリンバード号
マリンバード号 乗船券
猿のいる島  乗船券売り場から、次の出航が9:30であると放送が流れている。何とか間に合ったようだ。乗船券売り場に「伊豆フリーQきっぷ」を示して、「これで割引はありますか」とたずねるが「ない」とのこと。まだ、一部情報誌には割引があると書いてあるのだが、やはり伊豆急マリンから伊豆クルーズに譲渡されて、扱いが変わったようだ。
 乗ったのは、乗船券にも載っている「マリンバード」というオシドリの船だった。けっこう乗っている。出航間際だったので、陸地側はお客さんで一杯だ。どうせ、折り返すのだからと、最初は海側になる左舷に乗っていく。
 折り返し地点の近くに、猿がいる島があった。しかも、それがちょうど左舷側。船員さんがミカンを投げると、それを追いかけてくる。海も青砥言うより緑色をしていて、何ともきれいだった。
 帰りは左舷が陸地側になる。石廊崎灯台やかつて父と行った展望台や石室神社を、海から眺めることができた。
石廊崎灯台
17.石廊崎港口10:20→10:38吉祥(南伊豆東海バス)530円 伊豆230あ・799 いすゞ/J-BUS(ノンステ)
石廊崎港口の南伊豆東海バス 石廊崎港口バス停  やってきたのは、この旅初めてのノンステップバスだった。しかも、満員で立ち客も大勢いる。ところが、その乗客がなんと全員この石廊崎港口バス停で降りたのだ。運賃を支払いながらの下車だから、最後のお客が降りるまで3分近く待っていなくてはならなかった。
 この石廊崎港口から西へ行くバスが極端に少ない。しかも、終点は吉祥という聞き慣れないバス停だ。実は、吉祥まで行くと下田駅から内陸部を走って松崎へ行くバスに乗り継げるはずなのだ。でも、バスは遅れている。もし、乗り継げなかったら、吉祥というところで何時間も待つことになってしまう。運転士さんに相談すると「接続便で、絶対に待つことになっているから大丈夫」と言ってくれる。これで、安心して景色を眺めていける。
 もっと海が見える道を走るのかと思っていたのだが、草の背が高く見通しのきかないところが多かった。途中乗車がなかったこともあり、ほぼ定刻に吉祥バス停に到着した。
18.吉祥10:43→11:34長八美術館(南伊豆東海バス)1190円 伊豆230あ・853 日野
長八美術館に着いた南伊豆東海バス 狭隘路を行く  やってきたのは、青系統の登山塗色のバスだった。この旅では、初めての乗車になる。小田急グループのバス再編で、箱根登山鉄道熱海営業所が伊豆東海バスに移管された。また、沼津東海バスと沼津箱根登山自動車が統合して、沼津登山東海バスになった。だから、箱根登山鉄道バスのエリアだった熱海や沼津で出会ったのならともかく、伊豆半島に南端近くで出会うとは思ってもいなかった。
 しかも、降りるとき気づいたのだが、このバスはあの都営発注流れの中ドア跡があるバスだった。昨日は、東海塗色の同型に乗っているし、バス好きにとってはおもしろい車両に当たって運がよいといえるだろう。
 海が見えそうで見えない国道を走っていく。海が間近に見えたのは、雲見というところからだった。海には特徴的な岩が見えたりして、なかなかの景色だ。しかも、雲見を過ぎると道幅が狭くなってきて、カーブも連続してくる。今までよりも、道路状態が悪いようだ。
 バスのスピードも否応なく落ちるから、景色がより眺めやすくなる。急いでいる地元の方には申し訳ないが、景色を楽しみたい観光客にはこれが楽しいのだ。
 石部温泉、岩地温泉と温泉と名のつくバス停が続いている。温泉に入ってみたいものの、まだ熱い温泉はダメといわれているので、せっかく伊豆に来ても今回は温泉はパス。堂ヶ島へも行くつもりだけれども、その前に松崎を見学していこうと思う。松崎の南側の入口にある長八美術館前でバスを降りる。降りるのは自分だけだと思っていたら、なかなかバスが発車しない。やがてグループ客がゆっくりと降りてきた。ちょうどよい、あの特徴的なバスの写真を撮っておこう。
南伊豆の海
見学 長八美術館(入館料500円)
長八美術館 入館券  まずは、バス停の前に建っている「伊豆の長八美術館」を見学する。漆喰芸術の殿堂という副題がついているけれども、内容はその通りで、漆喰の鏝絵の数々を間近に見ることが出来た。
 入館するとまず説明があって、それとともに大きな虫眼鏡を貸してくれる。鏝絵というのは、鏝で盛り上げて描くものだそうで、けっして一度盛ったものを削り取って描くことはしないのだそうだ。
 そんな鏝の技術で描いた、細い髪の毛1本1本をじっくり観察して下さいということで、この大きな虫眼鏡を手渡されたのだ。確かに、見てみると本当に細い髪の毛1本1本がちゃんと立体的に描かれているのだ。立体的といっても平面を釘でひっかいたようなくぼみではなく、鏝で盛り上げた出っ張りで表現されている。これには、さすがにどうやって作り出すのだろうという驚きがわいてきてしまった。
見学 松崎散策と中瀬邸(入館料100円)
なまこ壁 なまこ壁の説明  松崎の街は、漆喰を使った「なまこ壁」の家や漆喰で装飾した橋などがある。せっかく来たのだから、美術館だけでなくそれらを見学していこう。
 長八美術館で、この後町並みを見学したいと言ったら、町の地図をいただくことができた。なまこ壁の家というのは、たくさん残っているということではないようで、地図にある「なまこ壁通り」を目指す。
 その通りは、石畳の幅3mほどの通りだった。片側になまこ壁の家が並んでいた。解説板によれば近藤家という建物だそうで、江戸末期に建てられたのだとか。
 その先の川には「ときわ大橋」という、漆喰でツバメや桜が描かれた橋があるという。行ってみると、すぐにこれだとわかった。しかしながら、これが写真に撮ろうとするとなかなか難しい。車の通行量はそこそこあるし、歩道が片側にしかないから、引きがとれないのだ。何とか撮影してから対岸へ渡った。
ときわ大橋 時計台
中瀬邸 入館券  100円の入館料を払って、漆喰商家の中瀬邸を見学する。鏝絵に使った道具なども展示されていた。藏の入口の鏝絵も立派だった。
 その前には、モダンな電話ボックスと勘違いしてしまった時計台が建っている。1924(大正13)年に、昭和天皇のご成婚を記念して建てられたものだとか。1938(昭和13)年の水害で壊れてしまったものを、1987(昭和62)年に街づくりの一環として再建されたとか。
 モダンな中にもレトロな雰囲気があって、ほどよく色あせしていることもあって、周囲に溶け込んでいる感じがした。
 困ったのは、三連休のお昼時。どこも食事処が満員なのだ。仕方なく、松崎ブランドを名乗る商品を買って、食べ歩く。アサイミートの「川のりコロッケ」は、なかなかおいしかった。
19.長八美術館13:25→13:36堂ヶ島(南伊豆東海バス)310円 伊豆230あ・784 日野
長八美術館の南伊豆東海バス 海が見える  堂ヶ島の観光船に乗りたいので、その時間を考えて13時過ぎのバスに乗る。やってきたのは、昨日下田市内で乗った、都営バス発注流れの、あの独特の窓配置のバスだった。
 昨日は市内線で使われていたが、今日は長距離路線に入ったのだ。市内線用、長距離路線用と特に区別なく使われているのだろう。
 バスは、左手に駿河湾を見ながら走っていく。穏やかな海が続いている。松崎から堂ヶ島までは、わずか10分ほどだった。
 堂ヶ島止まりのバスなので、道路上ではなく右側の駐車場内にある始発バスの線用乗り場に到着となった。せっかくだから、少し離れたところから、あの独特なサイドを撮影しておいた。
 しかし、ここは賑わっている。西伊豆の一大観光地なのだと実感した。観光船に「らんの里堂ヶ島」、それに「加山雄三ミュージアム」と観光施設が揃っている。
 駐車場にもたくさんの自家用車が停まっているし、次々と出入りが続いている。観光船は、地下道になった歩道で国道をくぐった海側にあるらしい。そちらに向かっていった。
堂ヶ島についたバス
見学 堂ヶ島
観光船は休航 天窓洞  乗船券売り場に行くと、カーテンが閉まり「欠航」の札がかかっている。何ということだ。今朝の石廊崎の観光船以上に楽しみにしていたのに。
 ここの洞窟めぐりは、船が本当に洞窟の中に入っていくのだ。しかも、その洞窟の途中に「天窓」という空が見えるところがある。洞窟の中で空が見えるなんて、全国の観光船を見てもここくらいのものだろう。
 ましてや、洞窟に入る観光船そのものが少なくなっている。洞窟に入るらしいと乗ってみても「船が小さかった頃は内部まで入っていましたが、今は船も大型になり、入口から観察いただいております」という観光船に日本各地で出会ったことか。
 あきらめきれないので、せめてその天窓だけでも見てこようと、遊歩道を歩いてくることにした。天窓までは、歩いて10分とかからなかった。しかし、上から眺めると草が茂っていて中の様子がよくわからない。かろうじて、下が地面でなく水面になっているのが確認できる。
 上からの眺めが今ひとつだったこともあり、やっぱり観光船に乗ってみたかったなという気持ちが再び起こってきた。いつかまた来ることにしよう。
遊歩道からの眺め
20.堂ヶ島14:44→15:25土肥温泉(西伊豆東海バス)1020円 伊豆230あ・751 日野
堂ヶ島の西伊豆東海バス トンネル  やってきたのは、この旅初めての西伊豆東海バスの車両だった。東海自動車の松崎営業所が母体なので、松崎からのローカル路線以外の長距離路線は、他社との共同運行になっている。出会える機会も少ないのだろう。
 堂ヶ島も下車予定の土肥温泉も特急バスの停車停留所になっている。もちろん、特急バスでもよかったのだが、調べてみると特急バスはバイパスを直行するらしい。普通便に乗らないと、海沿いの集落には入って行かないようだ。そこで、今回は時間もあるし、普通便で土肥温泉まで行くことにした。
 田子入口バス停から、さっそく左側の道に入っていく。持越隧道という、バス1台がやっとのトンネルを抜けて、坂を下り田子の集落へと入っていった。集落の中にも、田子隧道という短いトンネルがあった。ここには、鏝絵で描いたような飾りがつけられていた。
 その先の安良里や宇久須でも、国道136号線のバイパスから離れて、海沿いの道へと入り集落中を走っていった。
 三連休ということもあり、乗っているのは地元の人よりも観光客の方が多いようだ。観光バスや自家用車で来ている場、間違いなくバイパスを直行してしまい、こんな風景を目にすることはないだろう。それが、ローカルバスの旅の楽しいところだと思うのだが。ただ、普通の観光客にとっては、早く目的地に着くのが一番うれしいことなのかもしれない。
 土肥金山バス停で降りたい気持ちもあったのだが、バスの乗り継ぎ径路を考えて、土肥温泉まで乗って降りることにする。
こて絵のあるトンネル
見学 土肥金山(入館料760円)
土肥金山 入館券  土肥温泉バス停から土肥金山バス停までは、歩いても5分ほど。公園を斜めに横切れるから、それほど時間はかからない。ただ、交通量の多い国道に歩道がないので、少々歩きづらい区間はあったけれども。
 券売所で伊豆フリーQきっぷを示して「これで割引になります」ときくと、840円の入場料が760円に1割引になった。
 鉱山跡の観光施設は何カ所か行っているが、どこもそれなりにきちんとした展示をしていると思う。ここは、坑内風呂も再現されていて、なかなかおもしろいと思った。何でも、坑内から温泉が湧いたのでそれを利用したのだとか。
 閉山は1965(昭和40)年とのこと。そういう意味では、もう少し新しい時代の展示も見てみたい気もするが、昔の坑内作業の方が入口から近いところに遺構があるからなのだろう。
 資料館や土産物コーナーも一通り見て、土肥金山を後にした。
21.土肥温泉16:20→16:50戸田(中伊豆東海バス)840円 伊豆230あ・639 三菱
土肥温泉の中伊豆東海バス 戸田の港  伊豆半島の西岸、土肥と戸田を結ぶ路線バスは1日5本しかない。先ほどの土肥金山の駐車場が、路線バスの待機場にもなっているようで、そこに戸田新田と土肥の行き先を出したバスが1台ずつ停まっていた。そのバスが来るのだろうと待っていた。
 やってきたのは、土肥と行き先を出していた方のバスだった。行き先が幕式になっている。今日はLED表示のバスばかり乗ってきたので、やっぱりバスはこれがいいよなと思ってしまう。
 土肥から乗ったのは、自分だけだった。結局、途中乗降はなかった。終始、運転士さんと2人だけの車内だった。その運転士さん、こちらが観光だとわかっているので、いろいろと風景を説明してくれた。
 そんなこともあって、30分ほどの乗車時間があっというまに過ぎてしまった。この先どうするのかと聞かれたので、明日は、午後にある1日1本の井田口経由の三津行きの乗ると答える。すると「あれっ、明日はオレの担当だな」という。それじゃ、また明日よろしくお願いします、と言ってバスを降りた。
旅人岬
夕食 深海魚料理の店「魚重食堂」
深海魚料理の店 戸田の夕陽  今日は修善寺経由で熱海のホテルまで戻る。修善寺行きの最終バスは18:30だから、1時間40分ほど時間がある。ここでは、サンセットクルーズに乗るか、深海魚料理のお店で夕食をとるか、どちらかを選ばなければならない。残念ながら、両方を楽しむ時間はないのだ。
 サンセットクルーズの船を見に行ってくる。そこそこ乗客がいるようだ。出航前は夕陽が見えていたものの、出航時間が近づくにつれて、だんだんと雲が広がってきて、太陽を隠していった。宿泊客なら乗船料の割引があるけれども、泊まらないのでその適用もないしということで、深海魚料理での夕食を選ぶことにした。
 そのお店は、バスターミナルのすぐ前にある魚重食堂というところ。看板にも「深海料理」の文字が見える。夜は17:30からの営業とのことなので、のれんが出るのを付近を散歩して待つことにする。17:30に戻ってくると、すでにのれんがでていた。中に入る。
 席に着くと、すぐに割り箸が運ばれた。何でも、今日はお手伝いの人がいないから、夜の部は20人で打ち止めなのだそうだ。次々とお客さんがやってきて満卓になる。ちょうど持っていた割り箸がなくなったようで、17:45にはのれんをしまっていた。もうちょっとのんびり散歩をしていたら、食事もとれなくなっていたようだ。
 今の時期は深海魚の種類が少ないのだそうだ。今日出せる深海魚は、刺身ならメギスだけとのこと。そこで、深海魚天丼(1100円)とメギスの刺身(600円)を注文する。天丼の立っている魚は、ノドグロというものだそうだ。それに、メギスの天ぷらが数枚載っていた。ノドグロは白身で適度に油も載っていてよかった。
 初めて食べたけれども、なかなかおいしかった。いろいろな種類の深海魚を食べてみたかったが、それは時期があるのでしょうがない。もう一度来たいところが、また出来てしまった。
深海魚天丼
めぎすの刺身
22.戸田18:34→19:18修善寺駅(中伊豆東海バス)840円 伊豆230あ・870 日野
戸田の中伊豆東海バス  今日、最後のバス、戸田からの修善寺駅行きの最終バスに乗る。この後も2本バスがあるが、それは戸田の町外れにある戸田新田止まり。修善寺まで行けるのはこの時間が最後なのだ。
 そんなバスだから、休日だし乗るのは自分だけだろうと思っていた。ところが、もう1人観光客の方が乗っていた。発車時刻にやってきた運転士さんの方が、2人も乗客が座っているのを見て、驚いてしまったのではないだろうか。
 バスは、今日3回目の登山塗色の車両だった。旅も後半に入って、ずいぶんと乗る機会が増えたものだと思う。
 定刻に4分ほど遅れて発車する。それでも、途中からの乗降はなく早着気味になるのだろう。ところどころで、時間調整をしながら走っていく。
 道路はカーブの連続だ。明るければ、さぞかし周りの山の景色を楽しめただろうにと思うが、こればかりはしょうがない。途中で「戸田行きバスと行き違いますので、少々お待ち下さい」と放送が入り、停車したところがあった。最終バスの交換地点が決められているのだろう。
 無事に修善寺駅に着き、伊豆箱根鉄道と新幹線を乗り継いで熱海のホテルへ戻った。

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