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第14日 〜2002.8.14(水)〜

鳴門駅→明石駅

88.鳴門駅7:11→7:27鳴門公園(鳴門市運輸部)300円 徳島22き・120 三菱/新呉羽
鳴門駅前の市営バス  今日は淡路島を通って本州に行く予定。鳴門と淡路島を結ぶ路線バスは、いつしか本数が減ってしまい、9時近くまで初便がない。
 時間があるので、その前に鳴門市営バスに1日2本だけある、スカイライン経由のバスに乗ってみよう。朝は、鳴門公園から鳴門駅への片方向なので、まずは昨日と同じ道を走って鳴門公園へ行くバスに乗る。たぶん、この折り返しがスカイライン経由になるのだろう。
 さすがに、こんな時間から観光客はいないだろうと思っていたのだが、しっかり2人組の観光客が乗ってくる。やはり旧盆期間中ということもあるのだろう。
 大毛島に入ると、昨日と同様右手に海を見ながら走っていく。やがて大鳴門橋が見えてくる。この時間の風景は、朝日に照らされてなかなかきれいだ。
 その先のT字路は、昨日は観光港へ行くために左折したけれども、まだこの時間は観光港は経由しない便なので、右折して直接鳴門公園へ向かう。くねくねした坂道を登って、少し広くなったところが鳴門公園バス停だった。鳴門公園そのものには、まだ少し歩いて登らなければならないらしい。
89.鳴門公園7:35→8:09鳴門駅(鳴門市運輸部)540円 徳島22き・120 三菱/新呉羽
スカイライン経由の市営バス 鳴門公園バス停  やはり今乗ってきたバスがスカイライン経由になるようだ。行き先には「スカイライン 辷岩経由 鳴門駅」の文字が現れた。
 こんな時間に鳴門公園から乗る乗客はおらず、自分だけを乗せて出発。先ほどの交差点を、観光港方面へ直進すると、スカイライン入口があった。
 かつては「鳴門スカイライン」という有料道路だったが、1996年から無料で開放されているという。
 どんどん坂道を登っていく。それもまっすぐではなくカーブが多い。バスはそれほどスピードを出した走らないが、それでもゆっくり景色を眺められないほどカーブがあるのだ。
 やがて堀越橋を渡って、大毛島から島田島に入る。島田島には四方見という展望台があり、停留所もあった。運転士さんが「しばらく停めるから、降りて見ていいよ」という。名前の通り、どっちを向いても海が見える、なかなか景色のよいところだった。
 しばらくアップダウンのある道を橋って、小鳴門新橋で四国本土に渡る。下は幅100mほどの海で、これが小鳴門海峡なのだそうだ。外海が時化ると鳴門海峡を通らずに、かなりの大型船がこの狭い小鳴門海峡を通るのだと運転士さんが教えてくれた。この狭い海峡を大型船がゆっくり進む姿を、実際に見てみたいと思った。
 四国に戻ってからは海の見えない山の上を走っていき、やがて坂道を下ると右手に小さな湾が見えたりする。その先のT字路を左折した小海口バス停から、昨日引田から乗った路線と同じ経路に入る。1時間弱で再び鳴門駅前に戻ってきた。
スカイラインからの風景
90.鳴門駅8:56→9:14淡路島南インターチェンジ(淡路交通)710円 神戸230あ・563 いすゞ(ワンステ)
鳴門駅前の淡路交通 淡路島南ICバス停  徳島駅と淡路島の洲本高速バスセンターを結ぶ、淡路交通のバスがやってきた。高速道路を走るのバスだから、観光タイプの高速車がやってくるだろうと思っていた。ところが、前中ドアのワンステップバスがやってきたから、一瞬目を疑ってしまった。
 これで間違いないのだろうなと、不安になりながら乗り込む。座席は1人ずつ背もたれが独立したハイバックシートではなく、都市部の通勤路線で見かける2人掛けの背の低い背もたれのシート。都市部のバスとちょっと違うのは、中ドアより後ろと、優先席より前側の座席に補助席が付いていたこと。でも、立ちスペースは広いし握り棒もあるし、立ったまま乗車してもいいのだろうか。
 さいわい、車内は空いていて、座席に座ることができた。立ったまま、大鳴門橋を渡ることにはならなかった。再び、小鳴門橋を渡って大毛島に入る。もう、小鳴門橋を渡るのは、昨日から4回目だ。その大毛島にある鳴門北インターから、このバスは神戸淡路鳴門自動車道に入っていった。
 大鳴門橋からの眺めは、なかなかよかった。できれば、もう少しゆっくり走ってもらいたいくらいだった。この大鳴門橋の途中で、徳島県から兵庫県に入ったはず。淡路島はもう近畿、兵庫県なのだ。
 淡路島に入ってすぐの、淡路島南インターチェンジバス停で降りることにした。インターの外にバス停があり、バスはバス停への道を下っていく。島式のバス停の片側が高速道、もう片側が一般道に面していた。バスはそのまま高速道に戻り、洲本へ向けて走っていった。
バスの車内
91.淡路島南インターチェンジ9:26→9:40福良(淡路交通)380円 神戸230あ・573 三菱
淡路島南ICの淡路交通 ハイデッカー車の中ドア  かつては、鳴門市営バスが福良までの直通バスを運転していたのだが、今はなくなってしまった。淡路島南部の中心地福良へ行くには、ここでバスを乗り換えなければならない。
 本州側の入口、舞子と福良を結ぶ淡路島内高速バスが、各停留所乗降区間制限なしに利用できるそうで、そのバスに乗って福良へ向かうことにする。意外と接続時間もよい。
 やってきたバスは、今度は観光タイプの高速バスだと思った。しかし、停まったバスはそうではなかった。ちょっと見は普通の高速バスだが何と前中ドアで、バス停に停まると窓のない鉄板の中ドアが、手前に浮き上がってから右にずれた。中ドアもプラグドアなのだ。その鉄板の向こうは普通より多い4段の階段があり、それを上がるとリクライニングシートが並ぶ車内になっていた。
 まったく予備知識がなかったので、これに驚いた。ハイデッカーの高速バスに2ドア車があったとは。しかも改造車ではなく、最初からこのように造られたバスとのこと。後日知ったことだが、このようなバスを導入しているのは、この淡路交通だけだという。
 バスは発車すると、とても高速タイプの大型バスが走るとは思えない、曲がりくねった坂道を下って、福良の町へ入っていく。バスターミナルへ到着するが、すぐに発車する気配はない。せっかくだから、この珍しいバスの撮影をしておこう。
 福良のバスターミナルは、海沿いにあった。車庫が併設されているようで、たくさんのバスが停まっている。ここから、大鳴門橋を渡って鳴門競艇へ行くバスが運転されているようだった。
福良に着いた淡路交通
92.福良10:00→10:52洲本(淡路交通)800円 神戸230あ・566 いすゞ(ワンステ)
福良の淡路交通  福良からは、洲本高速バスターミナル行きに乗っていく。今度は、鳴門から乗ったのと同じワンステップバスだった。
 洲本までは、ほぼ島の中央を縦貫する国道28号線を走っていく。景色は畑が続く、どちらかというと単調な風景だ。
 途中で、国道から左に曲がり、警察署前などに寄っていく。その先、しばらくいくと左折してファームパークというところに寄っていく。牧場や自然をテーマにした施設のようだ。たしか、ここには無人走行のバスシステムがあったはずで、機会があればよってみたいものの、大人の男一人で入るのは、ちょっとためらってしまうようなところだった。
 淡路島の畑の中を走っていくと、ようやく洲本の街に入ってきた。ジャスコの脇にある築地町というバス停で、ほとんどの人が降りてしまった。その次が洲本。道路上のなんでもないところだったが、次のバスの乗り場をたずねると、道路の向かいの建物からだという。バスは、高速バスセンターに向かって走っていった。
93.洲本11:20→12:31岩屋(淡路交通)1150円 神戸230あ・566 いすゞ(ワンステ)
洲本の淡路交通  11:05にバスが、岩屋の行き先を表示してやってきて停まる。運転士さんに確認すると、このバスで間違いないという。最近は、始発でも時間ギリギリにならないとやって来ないバスが多いのに、15分も前から乗せてくれるとはうれしいではないか。よくみると、車体はさっきのバスと同じ。そういえば、運転士さんも同じではないか。
 洲本から先は、国道28号線を走る。この国道は、ほとんどの区間で海沿いを走るようになる。バスもその国道を行くから、常に右手に海を見ながら走るようになる。先ほどに比べると、景色も格段によくなった。
 屋根のある立派なターミナルの洲本ではそれほど乗っていなかった乗客も、ジャスコ最寄りの築地町からはたくさんの人が乗ってきた。先ほどのバスとは、まったく逆の現象だ。
 ほとんど国道を走ったものの、津名では海沿いの埋め立て地を経由して、しずかホールや津名港に寄っていく。その先の佐野というところでも、海沿いの旧道を走っていく。
 景色はよかったものの、乗降客が多く遅れ気味になってきた。次のバスへの乗り継ぎ時間が少なくあせったものの、なんとかギリギリ間に合った。
94.岩屋12:38→13:02震災記念公園前(淡路交通)560円 神戸230あ・535 いすゞ(ワンステ)
岩屋の淡路交通  12:35の発車で、乗り継ぎ時間が4分しかない。あせったのに、何か接続待ちがあったのか3分ほど遅れて発車した。
 岩屋のすぐ山側には、神戸淡路鳴門自動車道の淡路インターチェンジがある。ここはハイウェイオアシスがあり、そこには地ビールのレストランがある。今すぐ寄りたいものの、ここから登るのはちょっとつらい。後で途中下車して、遅い昼食をとろう。
 右手にタコの絵が描かれたタコフェリーの乗り場を見ながら、バスは走っていく。やがて、右手に大きく明石大橋が見えてくる。橋があるせいか、本土がすごく近く感じる。
 島の北端の松帆浦を過ぎて、島の西岸を走るようになる。海岸には、海水浴を楽しむ人がところどころで見受けられる。
 北淡町にある野島断層保存館をたずねるため、震災記念公園前でバスを降りた。バス停から記念館までは広い道路が続いているのだから、路線バスが乗り入れてくれたら、暑い中この坂道を歩かなくていいのにと、ちょっぴりうらめしい。
95.震災記念公園前14:02→14:14北淡インターチェンジ(淡路交通)330円 神戸230あ・562 いすゞ(ワンステ)
震災記念館の断層 震災記念館の入場券
記念館前のバス  まずは震災記念公園の展示館を見学する。断層の上に建物を建てた施設で、館内で阪神淡路大震災の断層を見学することが出来た。また、その外には断層の上に建っていた民家がそのまま保存されていた。自然の力の恐ろしさを、実感させてくれる展示だ。
 今回初めて、完全に写真を失敗してしまった。バスそのものは、前回乗った、いすゞのワンステップバスで、形も同じだった。とりあえず、失敗した写真も恥ずかしいけど貼っておこう。
 バスが発車して少し行った富島というところが、北淡町の中心のようで町役場もあった。北淡インターで降りるので、すぐ着くかと思っていたのだが、10分以上かかって、やがて左折してインターの途中にあるバス停に到着した。
96.北淡インターチェンジ15:06→15:19淡路インターチェンジ(淡路交通)630円 神戸230あ・576 三菱
北淡ICの淡路交通 北淡ICバス停  ここからは、再び高速道路上を行く路線バスに乗る。高速へ入るバス停は、インターチェンジの途中にあるカーブのところにあった。とにかくたくさんの人が待っている。
 バス停の時刻表には、たくさんのバスが行き先別に書かれていた。すぐに、始発の三ノ宮行きが来たので「淡路インターまで」と行って乗り込もうとすると、「舞子まで降りられません」という。しかたがない。やはり、島内途中下車できるのは、福良と舞子を結ぶ路線だけのようだ。次のバスまで、待合室のベンチに座ったり、暑いから外に出たりして、時間を過ごす。
 ようやくあの不思議なドアのバスが到着して、またもや鉄板の中ドアが手前に動き横にずれて階段が現れた。何だか、UFOに乗り込むような雰囲気だ。
 車内はかなりの乗客がおり、どうせ次で降りるからと、中ドアから前の方に進んで補助席に座る。淡路インターまでは、わずか10分ほど。途中下車だから、押しボタンを押す。あまり上り便でボタンを押す人はいないようだ。
 高速を走るからしかたないが、この乗車時間で630円という、けっこういい値段の運賃を払って降りる。
 バス停からハイウェイオアシスは、まだまだ上の方。あわじビールの地ビールレストラン「ポンテメール」は、さらに高いところにある。20分近く登って、ようやく到着。遅い昼食だから、しっかり食べよう。ヴァイツェン、ケルシュ、アルトといただく。もちろん料理も。目の前の明石大橋の下を、ゆったりとサンフラワーのフェリーが動いていくのを眺めながらのビールは、たいへんおいしかった。
明石海峡大橋
97.淡路インターチェンジ17:19→17:28高速舞子(淡路交通)400円 神戸200か・・60 三菱
淡路ICの淡路交通 淡路ICバス停  いよいよこれで淡路島ともお別れだ。先ほどと同じ、福良と高速舞子を結ぶ路線に1区間だけ乗って、明石海峡大橋を渡り本州側の終点、高速舞子へ向かう。
 やってきたバスは、先ほどと同じ前中2ドアの高速車。さすがに、今日3回目なので驚くことはないが、やはり何度見てもめずらしい。まだ日本全国には、あっと驚くようなタイプのバスがあるんだろうなと思う。
 あと1区間で終点だからか、かなり座席は埋まっている。しかも、このバス停で待っている人もかなりの数だ。先頭に並んでいたので、とにかく後ろへ向かう。とりあえず、空いている中で一番後ろの補助席を倒し、椅子の下に荷物を入れて座る。次々と乗客が乗ってきて、どうなるうんだろうと思っていたら、ほとんどの人が座らずに通路にびっしり立っていく。たしかに、鳴門からのバスは、立ち席も考慮されたワンステップバスだったけれども、このバスで立ち席のまま高速を走っていいのだろうか。よくわからない。
 バス停を発車すると、すぐに明石海峡大橋を渡る。片側3車線、全部で6車線もあるから、両側の景色を見るのはたいへんだ。ましてや、中央の補助席に座っているから、景色もよく見えない。がんばってすぐ横を見ても、アスファルトか空ばかりで、なかなか海面は見えない。
 10分もかからずに高速舞子に到着する。ドアが開いても、前から順番に運賃を払いながら降りるので、なかなか進まない。ようやく400円を払って、車外にでることができた。
 終点とは行っても、折り返し場はなく目の前はトンネルがあるだけ。乗客をすべて降ろすと、バスはそのトンネルに入って行った。どこで折り返してくるのだろうか。
高速舞子に着いた淡路交通
98.舞子駅17:48→18:04朝霧駅(神戸市交通局)200円 神戸22か62−20 日野
舞子駅の神戸市営バス  高速舞子の隣接するJR舞子駅前から、神戸市営バスの朝霧駅行きに乗る。関西の地理には不案内なので、「駅すぱあと」やインターネットで、何とか経路を見つけたといったところ。地元のバスに詳しい人なら、もっと効率的でおもしろい路線を知っているのかもしれないが、自分にはこれが精一杯だった。
 高速舞子バス停からエレベータで降りれば、もうJR舞子駅はすぐそこだった。駅の海側にあるバスターミナルに行き、朝霧駅行きの乗り場を探す。
 朝霧駅というのは、JRに乗れば隣の駅。しかしながら、バスは駅前を発車すると、いきなり線路を越えて、山側の坂を登って住宅地の中に入っていく。そんな路線だから、通しで乗る人はまずいない。駅から住宅地と住宅地から駅の、2つの路線をまとめて運行しているような路線だもの。舞子駅から乗ったほとんど人は、その住宅地で降りてしまった。
 この時間、住宅地から駅へ向かう人は少ないようだ。乗客の少なくなったバスは、いつのまにか朝霧駅の駅舎の前に到着していた。線路が見えないと思ったら、線路は崖の下に走っているのだった。駅舎とバスのロータリーは崖の上にあったのだ。
99.朝霧駅19:05→19:24明石駅(明石市交通部)200円 神戸22か56−99 三菱/西工
朝霧駅の明石市営バス  今日は、明日のこともあって、もう1駅分、明石駅まで行っておきたい。朝霧駅は明石市の東の外れ。でもやって来るバスは、神戸市営バスの方が、明石市営バスよりも多いようだ。もちろん、その他に山陽電鉄バスもたくさん来てはいたが、明石駅まで行くのは、明石市営バスしかないようだ。
 すでに、かなり暗くなった駅前を、明石行きのバスが発車した。車内はさらりと座席が埋まる程度。それも、停留所の停まるたびに、ひとり、ふたりと降りていく。先ほどのバスと同様、駅から住宅地と住宅地から駅の路線をまとめたようなものだから、これはいたしかたない。
 いつの間にやら住宅地を抜けて、急な坂を下っていく。そして、その坂を下ったところが、明石駅だった。今度は高架駅だから、ちゃんと駅前に到着したのがわかった。
 夜はやっぱり明石焼きをと、駅の下の食堂街へ行く。初めて食べたけど、明石焼きって本当に卵焼きなのね。おやつのつもりが、けっこうお腹がいっぱいになってしまった。まあ、お昼も遅かったのだけれど。

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