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第24日 〜2002.9.14(土)〜

都留市駅→八王子駅

177.都留市駅9:17→9:37大月駅(富士急山梨バス)460円 山梨22あ13−46 日野
都留市駅の時刻表
都留市駅の富士急山梨バス  都留市駅前にあるバス乗り場は、各方面への路線が出ている。路面に白線で番線が書かれていて、それぞれの乗り場毎に時刻表が掲示されている。行き先は多いものの、どれも本数は少ない。唯一まとまった本数があるのが、前回乗車した富士吉田駅との路線だけだ。
 都留市駅から大月駅へのバスは、平日土曜が2本。休日は1本しかない。その、休日運休の9:15のバスに乗って、大月駅へ向かう。やってきたのは、リフト付きの前中ドアのバス。中ドアが両開きになって、リフトがついていた。
 こんな本数の少ないバスだから、どうせ貸切だろうと思っていたのだが、都留市からの乗車が、自分を含めて3名あった。1名はすぐに降りてしまったけれども、もう1名は大月の街中、市役所前まで乗っていったのだから、大月市街地に用事のある人の利用があるのだろう。
 車窓は、鉄橋を渡る富士急行の電車を見たり、頭上を跨ぐリニアモーターカーの実験線を見たりと、けっこう変化がある。都留市駅からは20分ほどで大月駅に到着した。
 大月駅前は狭く、タクシーとバスと自家用車でごった返している。バスは乗客を降ろすと、誘導員の笛で停車位置にバックしてピタリと停まった。
178.大月駅10:15→10:56本町三丁目(富士急山梨バス)900円 山梨22あ13−48 日野
大月駅前の富士急山梨バス  大月駅から上野原方面のバスも本数は少ない。平日3本、土曜1本で、休日は全便運休になる。その中で平日・土曜の1本が上野原駅行き。平日の他の2本は、上野原市街地の本町三丁目行き。今日は土曜日、唯一運転される上野原駅行きに乗っていこう。
 次のバスの乗り継ぎ時間がとても厳しいので、できることなら定刻で走ってもらいたい。発車前に運転士さんにたずねると「途中工事があるので、遅れるだろう」とのこと。これは困った。かといって、他に方法はないから、後は運を天にまかせるしかないだろう。
 バスは大月の市街地を抜けると、あとは国道20号線を走って行く。中央本線はトンネルが多いものの、国道20号線はカーブが連続する変わりにトンネルがない。普段、この区間を一般道で移動することはないから、これは知らなかった。桂川は谷の遙か下の方を流れているので、国道からその流れを見ることができないのは残念だ。それでも、いつもは電車で通っている鳥沢鉄橋が、きれいなエメラルドグリーンに塗られているとか、新しい発見もあった。
 途中乗車が1名だけだったのと、土曜日で片側交互通行の工事区間が短かったがさいわいして、わずか定刻1分遅れで本町三丁目に到着した。
179.上野原11:00→11:15藤野駅(津久井神奈交バス)220円 相模22か49−48 いすゞ/富士重工
上野原バス停 上野原の津久井神奈交バス  事前に調べた結果、津久井神奈交バスの上野原バス停は上野原駅前ではなく、市街地にある富士急山梨バスの本町三丁目バス停と同じ場所にあるということだった。ところが、前のバスを降りたところには、富士急山梨バスのポールしかないではないか。周りを見渡すと、ここは三叉路になっていて、銀行の駐車場の向こう側にある通りにもポールが見える。急いで行ってみると、そこには事前の調査通り、本町三丁目と上野原の2社2本のポールが立っていた。
 次に乗る津久井神奈交バスの相模湖駅行きは、前のバスの到着時刻と同じ10:55。すでに1分過ぎているが、ポールに待ち人もいるから、まだ来ていないのだろう。折り返し場もない、商店街の道端がバスの始発地点。来ればすぐにわかるはずだ。
 定刻5分遅れで、湖24系統相模湖駅行きがやってきた。バス停には4人ほど人がいたにもかかわらず、このバスに乗ったのは自分だけだった。同じバスの待ち人だろうと思っていたのだが。危ないところだった。しかし、他の3人はどこ行きのバスを待っていたのだろうか。
 バスは発車すると、高台にある上野原の市街地を行く。この市街地の停留所で4人ほど乗ってきた。今月末で廃止される1日4本の県境越えバスにしては、乗客が乗っている方ではないだろうか。しばらく行くと、山梨・神奈川の県境を越える。谷間を流れている川も、桂川から相模川に名前が変わったはずだ。道はトンネルがない変わりに、くねくねカーブが続いている。そんな急カーブの途中にあった小渕バス停から、3人ほどお客が乗ってきた。このバスは相模湖駅行きだけれども、運転本数が増える藤野駅で降りることにした。
藤野駅に着いたバス
180.藤野駅15:25→15:44相模湖駅(津久井神奈交バス)220円 相模22か49−47 いすゞ/富士重工
藤野駅の津久井神奈交バス 藤野駅バス停  藤野には温泉が2つある。町営のやまなみ温泉と、民営の五感の湯。町営の方が安いけれども、路線バスで行くことになる。民営はちょっと高いが無料送迎バスがあるし、食堂も完備している。やまなみ温泉行きは本数も多く、中型のトップドア車だった。このところ2ドアのバスばかりだったので、ちょっと心を動かされたが、やっぱり食堂のある五感の湯に行くことにした。連絡するとワゴン車が迎えに来てくれて、温泉&昼食タイムにすることにした。
 再びワゴン車で藤野駅まで送ってもらう。ここからは、藤野駅始発の湖23系統の相模湖駅行きに乗る。運行区間が違うだけで、ここから先は先ほど乗った湖24系統もこの湖23系統も、同じ道を走っていく。
 津久井神奈交バスは、テレビ番組などでも紹介されているけれども、前ドア直後の座席を取り払って、そこを売店にしている。お菓子やフィルム、傘などを売っている。少しでも買って協力をと思うのだが、食事をしたばかりで食指が動かなかった。路線バスの旅をしているのに、申し訳なく思う。
 藤野駅からは、もう1人、若い男性が乗った。もしかすると、彼もバスファンなのかもしれない。運転席直後の座席に座って、前方や景色を眺めている。
 国道20号線は、相変わらずくねくね曲がっている。相模川もいつしか相模湖になったようで、車窓からも湖面が見えるようになってきた。そして、道路沿いに「釣り船」の看板が目立つようになってきた。こんなところに釣り船があるとは。もちろん、海釣りではなく相模湖での釣りなのだろうけれども。
 大月からずっとトンネルのなかった国道20号線だけれども、藤野町から相模湖町へ入るところでトンネルを抜けた。長さ100mほどの短いトンネルだった。
 相模湖の市街地に入って、多少渋滞したものの、3分遅れただけで、相模湖駅に到着した。降りるとき、車内の銘版を見ると「いすゞ」「富士重工」「極東開発工業」の3つが貼られていた。最後の銘版は何なのだろう。前ドアが開くと、一番下のステップの一部が、さらに一段低くなるようになっていた。たぶん、この改造がその3枚目の銘版の主なのかもしれない。先ほど乗った湖24系統も同じタイプのバスだった。後ほど降車風景を撮った写真を見ると、たしかに前ドアのステップが下がっているのがわかる。(写真左下) 
車内売店
下がるステップ
181.相模湖駅16:13→17:14八王子駅(神奈川中央交通)640円 相模22か37−76 いすゞ/富士重工
相模湖駅の神奈川中央交通  相模湖駅からは、都県境を越えて八王子駅へ行く路線に乗る。国道20号線を走って、都県境の大垂水峠を越えるバスだ。このバスも1日3本しかなく、これが今日の最終便になる。
 この時間は、駅前から発車するバスが多いようで、なかなか乗り場へ横付けできない。けっきょく5分遅れて相模湖駅を発車した。乗客は私と熟年夫婦の3人。その熟年のご夫婦も会話が聞こえてくる。どうやら、わざわざこのバスに乗りにきて車窓を楽しんでおられるようだ。土曜日の夕方、普通の乗客は乗っていないのだ。
 くねくねと峠の坂道を登っていく。湖側の車窓は開けて展望がきくから、それほど急勾配という印象はない。やがて、大垂水バス停を過ぎる。これは神奈川県側にあった。そして大垂水峠に差しかかると「これより東京都」の看板が下がっていた。道路も下り坂にかわった。
 東京都側の京王バスが入ってくる一番奥の集落、大平バス停を過ぎて少し行くと、高尾山口駅に出る。いったん駅裏の折り返し場まで入って、それから駅前の所定の位置に停車した。駅の裏から京王線を眺めたのは、初めてだった。
 予想外だったのは、高尾を過ぎて八王子の市街地に入ってからの方が、乗り降りともに多かったことだ。やがて道路も混んできて、相模湖から1時間かかって八王子駅北口に到着した。

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