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第33日 〜2002.12.24(火)〜

郡山駅前→浪江駅

236.郡山駅前10:46→11:32三春大町(福島交通)640円 福島22か23−53 三菱
郡山駅前の福島交通  とりあえずの目的地は三春駅。しかしながら、郡山駅前から三春町へ行くバスはそれなりにあるものの、三春駅へ直接行くバスはとても少ない。そこで、三春の街中へ行く船引駅前行きに乗っていくことにした。
 郡山駅前から10人以上の人が乗って、座席がかなり埋まった。バスは三春とは反対に、西に向かって走っていく。こちらが郡山の市街地で、国道4号線との交差点を右折して、国道を北上する。この間も、市街地の停留所からの乗車が続く。
 磐越西線を跨いでしばらく行くと、三春方面への国道288号線との分岐点。そこを右折して、ようやく進路を東にとった。そして、東北新幹線の高架をくぐったあたりから、降車ボタンが押され始めた。やがて、右側に磐越東線が寄り添ってくる。バス停の方が駅よりも間隔が短いからか、駅から離れたバス停ではけっこう下車がある。
 三春の街は駅から離れていることもあって、郡山から乗り通す人も多かった。八幡町、中町と下車が続くき、車内は私を含めて2人だけ。その2人が三春大町で降りてしまうと、入れ替わりに6人ほどのお客さんが乗ってきた。途中工事区間もあって、16分ほど遅れての到着だった。
237.中央大町12:02→12:51三春駅(三春町営バス)200円 福島200さ・345 三菱
中央大町の三春町営バス 中央大町バス停  ここは国道と県道が交差する三春町の要。すべてのバス路線がこの大町を通る。乗る予定のバスも、三春駅を出てから、ここ大町を通る。でも、できるなら始発から乗りたい。
 そこで、せっかくここまで来たのだからと、三春の町をぐるっと回って駅へ行く町営バスに乗っていくことにした。やがて、道路の向かい側に直接駅へ向かうオレンジ色の「さくら号1」と書かれたマイクロバスがやってきて発車していった。それに続いて「さくら号2」もやってきた。どちらかが折り返してくるのだろう。
 やがて「さくら号1」がやってきた。役場の前を過ぎると、だんだんと山の中へ入っていく。やがて、滝桜バス停を通る。名前の通り、有名な三春の滝ザクラの前にあるのだが、今の季節は枝が見えるだけ。この辺りから、三春ダムが造るさくら湖の湖面がちらちらと見える。その先で、これはマイクロでなければ無理だろうという細道を走る。
 紙漉の里バス停から乗ってくる人がいた。何とも途中下車をさそう名前のバス停だが、今日はここで降りるわけにはいかない。
 長い坂を下って、一気に三春ダムの下に出ると、ダムから流れる大滝根川を渡って、反対側の斜面を一気に登っていく。今度はさくら湖を見下ろせる高台まで登ってしまった。
 やがて、先ほど通った八幡町、中町と通り信号を左折して、大町へは向かわずに駅へと向かう。これでけ風景を楽しめて200円はうれしい。車内放送によると、回数券や定期券もあるという。
三春駅に着いた三春町営バス
238.三春駅前13:31→14:31落合車庫(福島交通)800円 福島22か18−50 三菱/新呉羽
三春駅前の福島交通  三春駅前から、葛尾村の落合車庫行きに乗る。やってきたバスの行き先表示は葛尾。そういう名前の停留所もあるが、まさか途中止まりということはあるまい。車庫まで行ってくれなくては、次のバスに乗り継げない。運転士さんに確認すると、間違いなく落合車庫行きとのこと。
 三春駅は駅前広場の工事をしていて、バスは狭いスペースに町営バスと並んで停まる。大町にしても、駅前にしても、町営バスと福島交通では微妙に名前が違う。場所はどちらも同じところなのだが。
 駅前から乗ったのは、自分と女子高生の2人だけ。ほぼ同じ時刻に200円均一の町営バスも発車したから、彼女は長距離通学なのだろうと思った。ところが、彼女は三春大町で降りてしまった。たしかにここまでなら、200円均一の町営バスよりは安い。
 車内の乗客は、街中の三春大町や病院前から乗ってくる人もいて、けっきょく終点まで貸切になることはなかった。
 やがて国道から分かれて、県道浪江三春線に入る。要田駅前を通ると、ここからの乗客もいた。その先の門鹿バス停からは、福島交通とともにJRバスのポールも並んでいる。これが当初乗ろうと思っていた、磐越東線の船引と東北本線の福島を結ぶJRバスの福船線のようだ。そして、瀬川局前バス停の先で、船引駅行きのJRバスと行き違った。けっこう新しそうなワンステップバスだった。
 JRバスとの共通区間もそれほど長くはなく、瀬川中学校の先の交差点を過ぎると、もうポールは見えなかった。
 南移入口バス停から移(うつり)の集落に入ったようだ。両側に家並みが続き道幅が狭くなってきた。いつしか乗客は2人になってしまったのだが、移車庫バス停から高校生が5人ほど乗ってきた。まだ冬休みにはならないのだろうか。
 境のくきバス停から葛尾村に入る。とたんに道幅が狭くなりカーブがきつくなってきた。高校生たちも次々と降りていく。葛尾村にはいると停留所の間隔が短いのか、あっというまに葛尾バス停に到着。もちろん、終点はここではなく次の落合車庫だ。いったい車庫はどこなのだろうと思ったら、目の前の交差点の向こう、橋を渡った先にある空き地が終点の落合車庫だった。
落合車庫の福島交通
239.落合車庫15:32→15:47天王平(福島交通)440円 福島22か19−19 三菱/新呉羽
落合車庫の福島交通  ここからは国道114号線にある大柿というところまで行く。しかし、川房大柿行きのバスまで時間があるので、とりあえず反対方向の天王平行きに乗って終点まで行って折り返してこよう。
 今度のバスは、前ドアの脇の表示が一般乗合ではなく貸切になっている。そしてボディーには「依頼者 葛尾村」「受託者 福島交通株式会社」とペイントされている。このバスが、村委託路線の専用車両なのだろう。
 ドアが開いて乗り込むと、運転士さんが「今日は学校がないから誰も乗ってこん」という。その言葉通り、終始貸切だった。
 バスは先ほどの道を交差点まで戻り、そこを右折して国道399号線を進む。やがて馬を飼っている牧場が見えてくる。ところがこの国道、その先がすごい道だった。バス1台がやっとの狭隘路が続く。改修工事が進んでいるところもあったが、大半がこんな道だった。
 東平というところで国道と別れ、地道に入っていく。ここもあいかわらずの狭い道。人家もまばらな細道をだんだんと登っていく。やがて、ちょっと道が広くなったかなと思ったところが、終点の天王平だった。その広場を利用してバスは方向転換するのだった。
240.天王平15:52→16:33川房大柿(福島交通)800円 福島22か19−19 三菱/呉羽
天王平の福島交通 車内の様子  折り返しまで写真を撮ったりして過ごす。赤と緑の座席が交互に並ぶなど、なかなか明るい雰囲気のバスだ。
 距離的には、東平からそのまま国道399号線を走れば、国道114号線の津島にでるのだが、そういうバス路線はない。このバスはここから葛尾村をほぼ西から東へ走り、村を出て国道114号線の川房大柿というところまでいく。津島も川房大柿も、どちらも浪江町の集落だ。
 バスは来た道を落合車庫まで戻る。落合車庫でしばらく時間調整。ようやく、川房大柿に向けて発車する。
 こちらも、あまり人家のない道だった。たまに対向車とすれ違うくらいのもの。外もだんだんと暗くなってきた。しかも、村はずれに来ると、道が一段と狭くなってきた。
 浪江町に入ると、崖っぷちの狭隘路へと変わってきた。しかも下り坂。薄暮の状態だから、ライトをつけずに突っ込んでくる対向車もあり、けっこう怖い。
 やがて道が広くなり、ダム湖を渡る橋が見えてくると、すぐに川房大柿に到着した。福島交通のバス停は、簡易郵便局前の広場だった。
 この郵便局は一部の人には有名な郵便局。というのは、数年前までは農協に併設されたオフライン局で、郵便貯金をすると「ガチャンコ」という手押し機で処理をしてくれたのだ。郵便局の建物はその時と同じものだが、今は農協ではなくうどん屋に併設されていて、郵便貯金も3年前にオンライン化されたとのことだった。
川房大柿に着いた福島交通
241.川房大柿17:05→17:31浪江駅(ジェイアールバス東北)670円 福島200か・・91 日野
浪江駅に着いたJRバス  川房大柿のJRバスのバス停は国道沿いにあった。すでに辺りは真っ暗。本当は福島方面へ行きたいのだが、今日はもう福島行きはない。とすれば、宿泊できそうな反対方面の浪江行きに乗るしかないだろう。
 通過予定時刻の16:58になってもバスの姿は見えない。ようやく道の向こうに行き先表示器の明かりが見えた。あれはバスに違いない。バス停で手を挙げて待っていたものの、こんな暗闇に待ち人はいないと思われたのか、あやうく通過しそうになり急ブレーキで数メートル先で停まった。
 走っていって乗り込むと、車内には高校生が4人ほど乗っていた。津島からだろうか、もしかすると川俣からここまで乗り通しているのだろうか。
 途中でもう1人、通過されそうになりながらもかろうじて停まり、乗ってきた人がいた。それほど遅れてはいないのだが、運転士さんがあせっているのだろうか。
 途中下車はなく、6人とも終点の浪江駅まで乗り通した。さすがに暗闇では写真がとれなかったので、浪江駅で折返し待機をしているところを撮ったもの。すでに最終便の磐城津島行きの表示になっていた。

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