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第36日 〜2002.12.27(金)〜

気仙沼大島〜気仙沼市役所→遠野駅

番外3.大島支所前8:10→8:25新王平(宮城交通)240円
番外4.新王平8:47→9:02浦の浜(宮城交通)270円 宮城22 か56−47  日野
大島支所の宮城交通 新王平の宮城交通  昨夜の天気予報では、寒いが晴れるということだったのだが、朝起きてみたら雪。それもかなり積もっている。今日は島内路線の終点、新王平まで行って折り返してから本土に戻ろう。
 島の南側の新王平までは、途中、要害という集落へ寄るために細道に入った他は、県道を走っていった。終点の新王平では、かなり大粒の雪が降っていた。
 新王平バス停には、フリー区間の案内があったが、そのうち、新王平−小田の浜−浦の浜は夏場しか走らない季節路線だ。運転士さんによると、夏場でも全部が一周便になるわけではないこと。夏場以外でも、回送便は道路状況のよい小田の浜経由で運行されていること。龍舞崎まで入るのは、夏場でも2便しかないことを教えてくれた。
 帰りの浦の浜行きは、途中で乗ってくる人がけっこう多い。あまりの雪に自家用車をあきらめてバスにしたという会話も聞こえてくる。三陸は寒くはなっても雪はほとんど降らないところとのこと。宿の人も、運転士さんもこの雪はほんとうにめずらしいと言っていたもの。
新王平バス停
番外5.大島:浦の浜港9:10→9:35気仙沼:観光船桟橋(大島汽船)400円 第10くろさき
浦の浜港のくろさき  バスは昨日船を下りたところと違うところで停まった。目の前には、昨日乗ったカメリアキッスの半分くらいの大きさの「第10くろさき」と書かれた船がいる。これが今度の気仙沼港行きとのこと。
 昨日乗った「カメリアキッス」はモダンすぎて、本土と島を結ぶ連絡船というイメージとは違っていたのだが、この船は自分のイメージにあっていた。ただ、このちょっと古びた連絡船は、雪の降る日に乗るには船内が寒かった。曇る窓から雪降る気仙沼湾を眺めながら、25分ほどで観光港桟橋エースポートに到着した。
 次に乗るバスは、岩手県交通の特急バス。昨日バスを降りた気仙沼案内所は停まらない。雪の積もる歩道を歩いて約600m、郵便局近くの気仙沼市役所バス停まで行く。ところが、歩いているだけでも手がかじかんでくる。冬の東北に行くのに、手袋を持ってこなかったのはうかつだった。近くのスーパーにある100円ショップに飛び込む。安い軍手でもと思ったのだが、普通の軍手は売り切れ。カラー軍手ならあったのだが、残っていたのは鮮やかな赤だけ。寒さには耐えきれず、真っ赤な軍手を手にはめて、バス停で待つことにした。
253.気仙沼市役所10:37→11:18高田駅口(岩手県交通)830円 岩手200 か・198 いすゞ/川崎車体
気仙沼市役所の岩手県交通  一ノ関と大船渡を結ぶ特急バスの下りの初便は、気仙沼市役所10:11の予定。しかし、この雪だから遅れるだろう。通過されても困るので、雪の吹き込むビルの軒下で待つ。定刻26分遅れでやってきたときには、すっかり手がかじかんでしまった。
 次の停留所は魚町一丁目。ここはエースポートの目の前。停まると知っていれば、ここで待ったのだが。その後も、けっこうあちこちの停留所の放送が流れる。実際に乗降もあり、短区間利用者もけっこういることがわかった。
 唐桑半島入口バス停を過ぎてトンネルを抜けると、右手に三陸の海が見えてきた。雪が止んで時々薄日が差すので、海の青と雪の白のコントラストが目に痛い。宮城県最後の停留所大浜を過ぎて少し行くと、岩手県の標識が立っていた。
 そのうちに、車内にタバコの臭いが漂ってきた。車内で喫煙する者がいるらしい。困ったやつだなと思ったが、車内に「禁煙」の文字はない。ご丁寧に、各座席に灰皿もついている。今どき禁煙でないバス路線があったことは、ちょっとした驚きだった。
 このバスは、駅前には入らないため、駅近くの高田駅口バス停で降りる。ここで降りる人はたくさんいた。到着は、定刻36分遅れ。予定のバスに乗り継ぐことはできなかった。
徒歩 高田駅口→岩手県交通高田営業所→陸前高田駅 約200m
 予定していた11:00の岩手八日町行きのバスには間に合わなかった。まあ、岩手八日市まで行っても、そこで次の高田駅始発の遠野駅行きバスに乗り換えるはずだったので、八日市途中下車ができなくなっただけで、目的地まで行けなくなったわけではないので心配はない。
 そこで、岩手県交通の営業所に行って、割引率の高い「買い物バスカード」を買いに行ったり、昼食をとったりして時間を過ごす。
 駅前の食堂で食べたヤサイイタメ定食は、おでん風の煮付けとタコキムチ、それにご飯とみそ汁と漬け物。それにヤサイイタメと、テーブルにいっぱいになるほど並んで800円と、ちょっと感激ものだった。
254.陸前高田駅12:22→14:15遠野駅(ジェイアールバス東北)1710円 岩手200 か・303 いすゞ(ワンステ)
陸前高田駅のJRバス バス停と駅舎  駅前に停まっていたのは、ボディーにパチンコ屋の広告が描かれたワンステップバスだった。
 ここ陸前高田から八戸まで通じているのが、国道340号線。一部区間をのぞいて、この国道には細々と路線バスが通じている。ぜひ、そのバスを乗り継いで八戸を目指そうと思う。
 そのトップランナーが、この遠野行きのJRバスだ。バスが小さいこともあって、乗客が多く感じられる。街中から乗ってきた高校生は通路に立っていく。
 バスは、時々脇道に入って集落によるものの、それほど降りる人はいない。やがて、沿線でも大きな町の世田米に到着する。ここは、大船渡と北上を結ぶ国道107号線と430号線のジャンクション。それなりの町なのだが、ほとんど下車はなかった。
 国道107号線と分かれる向川口バス停で、高校生が4人ほど降りていった。その先、上有住から岩手八日町までは枝道の折返しだった。鍵型に曲がった狭い道を走っていって、集落を抜けたところが折り返し場。1本前のここ止まりのバスは、明日までここに留め置くようで、運転士さんがこのバスに便乗してきた。JRの上有住駅は細道をずっと登ったところにある。
 再び国道340号線を行く。ここから先の下車が多かった。前のバスが岩手八日町止まりだったからだろう。しかし、それも赤羽根峠の手前まで。峠を越えて遠野市域まで乗ったのは3人だけだった。
 トンネルを抜けると、すぐ右手に釜石線の線路が走っている。ここからは、左右にめまぐるしく曲がって集落を巡っていく。そのかいあって、ひとり2人と乗客がある。便乗の運転士さんは、町外れのJRバス営業所前で降りていった。
陸前高田駅のJRバス
見学 遠野資料館 & 食事 守宮ブロイハウス
柏木平駅 遠野市立博物館  まだ15時前。この先の大きな町は宮古になる。もちろん、今日中にそこまで行けるのだが、途中の山の中で日の入りになってしまう。峠越えは明るいときに景色を楽しみたい。
 そこで、今日はわずか2本のバスに乗っただけで終わりにすることにした。今年の開館も今日で最後の市立博物館ととおの昔話村を見学する。3館共通券を買ったのだが、もう1つ行くことは出来なかった。
 それからいったん宿に帰り、その後夕食を兼ねて、宮守村にある地ビールレストラン「宮守ブロイハウス」に向かう。
 遠野駅からJR釜石線の普通列車に乗って5つ目。柏木平という無人駅で降りると、待合室には「宮守ブロイハウス 徒歩3分」の案内がある。雪道の緩い下り坂を歩いて、国道の信号を渡ったところに、明るくかがやくビアレストランが建っていた。
 遠野の宿から、やっているかどうか電話で確認したら「やっております。今の時期は500円で飲み放題をやっておりますから、どうぞお越し下さい」とのことだった。地ビールが500円で飲み放題なんて。こんなうれしいことはない。
 地ビールの前に地発泡酒。地元のワサビを使った「ワサビドライ」を飲んでみる。薄い緑色をしたビール(発泡酒)だ。ひと口飲むと、飲み込んだ後、鼻の奥からツンとくるワサビ独特の刺激がある。それほど、量を飲みたいとは思わないが、変化球としてはおもしろい飲み物だ。その後は大好きなヴァイツェンを中心に6杯ほどいただいて、再び普通列車に乗って遠野に戻った。
ワサビドライ

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