第1日 〜2007.9.29(土)〜

久美浜駅→天橋立駅前

1.久美浜駅11:35→12:18峰山駅(丹後海陸交通)880円 京都230あ・・50 三菱(ノンステ)
久美浜駅の丹海バス 久美浜駅バス停  今回の旅、最初に乗るバスは久美浜駅から峰山駅へ行くバスだ。全便日祝運休で1日5本のローカル路線。朝7時台の次がこのバスだ。
 駅前の車庫に「峰山駅前」の行き先を出したバスが停まっている。まだドアは開いていないが、バスは1台しか見えないから、これが次のバスになるのだろう。
 発車時刻の数分前に運転士さんがやってきた。車庫から少し出してドアを開けて乗せてくれた。発車時間になってバスは久美浜駅前を自分だけを乗せて発車した。
 久美浜の街中を通り、踏切を渡って久美浜病院の敷地内にあるバス停に寄り道する。土曜日だし、ここから乗ってくる人がいるのかと思ったのだが、待ち人は誰もいなかった。
 この路線は、網野を経由して峰山に向かう北近畿タンゴ鉄道をショートカットして、国道312号線を通って久美浜から直接京丹後市の中心、峰山に行く路線。走るのは、ほぼ全区間国道312号線だったが、途中の佐野甲という地区だけは左にそれて旧道を走っていった。
 それもわずか1km程度。少し狭い旧道を抜けて、再び国道312号線を走る。その先で峠のトンネルを抜けると、どうやら旧久美浜町域から旧峰山町域に入ったようだ。
 その旧峰山町域に入って、ようやく1人のお客さんが待っていた。それから少し走ると峰山町の中心、峰山バス停。駅は近くだろうと思ったら、その先4つも停留所があり運賃も上がった。
 その運賃は880円。後で知ったことだが、2日後の10月1日からは京丹後市全域で最高運賃200円と、今の約4分の1で乗れるようということだった。
佐野バス停付近
2.峰山駅13:02→13:32琴引浜(丹後海陸交通)200円 京都200か・295 いすゞ(ワンステ)
峰山駅の丹海バス 峰山駅バス停  峰山駅は、街の中心から離れている。駅前を見渡すと、食事のできそうな店は1件しかなかった。入ってみると、かなりの座席が埋まっている。時間がかかるかなと思いながらも、天ぷら定食を注文してしまった。
 案の定、時間がギリギリになってしまったものの、おいしく食べて峰山駅前へ向かう。峰山駅〜間人と網野駅〜間人はフリーきっぷが使えるものの、峰山駅〜網野駅は使えない。残念ながら、この間は別払いになる。とはいっても、峰山駅〜網野駅〜間人〜峰山駅の環状部分は、京丹後市の200円均一区間になっているから、たいした負担ではない。
 やってきたのはワンステップバス。数人が乗り込んで、峰山駅を発車する。峰山の街中でも数人が乗り込む。その先は、北近畿タンゴ鉄道の線路に沿って網野駅へ向かう。
 網野駅では乗降がないまま、網野の街中に向かう。こちらも駅と街が1.5kmほど離れている。途中で、子供たちの団体が乗り込んできた。
 やがて右手に湖が見えてきた。離湖という京都府最大の淡水湖なのだそうだ。その離れ湖が車窓から離れて、小高い丘を登り下り坂になったその途中に琴引浜バス停があった。
 もっと海岸沿いを予想いていたのだが、バス停からは海が見えない。少し先にある琴引浜鳴き砂文化館へと歩いていく。
離湖
琴引浜鳴き砂文化館
鳴き砂文化館 入館券  本土縦断のバス旅のとき、島根県仁摩町の鳴き砂の浜「琴ヶ浜」関連の仁摩サンドミュージアムに立ち寄った。そこで今回、本土横断のバス旅でも鳴き砂の浜で知られる琴引浜の「琴引浜鳴き砂文化館」に寄っていこう。
 サンドミュージアムは、砂の展示が中心だったのだけれども、こちらは実際に砂にさわったり、漂流物の展示があったりと、鳴き砂と環境をテーマにした内容だった。1階では顕微鏡をのぞいたり、シャーレの中の砂粒から含まれている微小貝を探すコーナーはなかなか楽しかった。大きさが数ミリでも、これで立派な大人の貝なんだとか。
 2階は漂流物の展示が中心。本当にありとあらゆる物が流れ着くんだなと、並んでいる品々を見て考えてしまった。
 2階のベランダにでると、ようやくここから日本海を望むことができた。海岸沿いに立ち並ぶ家並みも見える。あの集落の先にあるのが琴引浜とのこと。夏は海水浴で賑わうのだとか。
 その海水浴場は、鳴き砂を守るため禁煙の海水浴場で、タバコの投げ捨てを禁止しているのだそうだ。
 やがて、観光バスがやってきた。団体旅行のコースになっているのだろう。こちらは、ほぼ見学し終わったので、団体さん到着を機にそろそろバスへ戻ることにした。
 バス停に戻る前に、せっかくだから写真を1枚。ボディにはTankaiの文字がある。丹後海陸交通のバスは、路線車と貸切車でまったく塗色の違っていた。
琴引浜を望む
3.琴引浜14:16→15:06経ヶ岬(丹後海陸交通)830円(F) 京都200か・298 いすゞ(ワンステ)
経ヶ岬についたバス 琴引浜バス停  ようやくこのバスからフリーきっぷが使える区域に入った。まあ、厳密には先ほどのバスの網野駅から先なのだけれども。
 やってきたバスは、先ほどと同じ方のワンステップバス。全区間乗ると1時間以上かかる路線だから、座席数の少ないノンステップバスよりも、ある程度座席数の多いワンステップバスの方がうれしい。
 でも、そんなことが気にならないほど、乗客は少なかった。三津を過ぎると左手に日本海が寄り添ってくる。カニで有名な間人(たいざ)までは、京丹後市の均一200円区間。国道から脇道に入ると、けっこうな商店や住宅が並んでいる。そんな中に、間人のバスターミナルがあった。
 ここでしばらく停車。反対方向のバスが着くと、入れ替わりにこちらのバスが発車していく。狭い道が続く間人の街中を走っていく。丹後庁舎前までは循環バスの経路と重なるので200円区間。その先国道に出て左へ曲がり、経ヶ岬を目指すと運賃が上がっていった。
 竹原を過ぎると、国道は上り坂になり海より一段高いところを走っていく。再び、左手に日本海がよく見えるようになった。間人から経ヶ岬までは30分以上かかる。でも間人から先、乗っているのは自分だけになってしまった。
 左手に航空自衛隊の看板が見えるようになると、終点の経ヶ岬まではわずかだった。バスは灯台への駐車場までは行かず、国道沿いにある直営レストハウスの前が終点だった。
海を見ながら走る
経ヶ岬灯台
経ヶ岬灯台 灯台への道  ここまで来たからには灯台まで行ってみたい。事前に調べてみると、解説はいろいろ。1kmとか1.5kmとかあるのだが、それがバス停からなのか、遊歩道の距離なのか判然としない。
 バス停から駐車場までが約1km。ちょっとしたアップダウンがある。これで15分はかかった。遊歩道の入口で案内を確認するが、どうやら時間的にムリ。駐車場から写真だけ撮って戻る。
4.経ヶ岬15:47→17:21天橋立駅前(丹後海陸交通)1300円(F) 京都22か55−30 いすゞ/IK COACH
経ヶ岬の丹海バス 経ヶ岬バス停  片道経路ならば、今日は伊根辺りで泊まりなのだが、フリーきっぷをいいことにいったん天橋立まで行ってしまう。明日、また伊根まで戻ってゆっくり舟屋の風景を見学するつもりだ。
 駐車場から戻ると、前後ドアのキュービックが車庫に泊まっていた。経ヶ岬から宮津方面は、一部に狭隘路があると聞いていたのだが、先ほどのバスより明らかに大きい。半島東岸の方が乗客が多いからなのだろうか。
 経ヶ岬〜蒲入口間は1日4本(冬季は1本)しかない。これが最終バスだ。そもそも、この間は人家がない。断崖の中腹を走る1車線の国道が通っているだけ。自然災害で、たびたび通行止めになる。
 そんな区間だからか、経ヶ岬から乗ったのは自分だけだ。発車すれば、すぐにバス1台がやっとの道幅になってしまう。さすがにずっとそのままというわけではなく、ところどころで2車線にはなる。実は、数日前まで通行止めだった。運転士さんにたずねると、山が崩れてさっき道路上に防護策を造ってあったところだと教えてくれた。
 「6月にもボンネットバスに乗ろうとしたら、長期間運休だったが」とたずねると、そのときは道路そのものが流されて復旧に時間がかかったという。もうすぐ通るというのでつづら折りを曲がったところで写真(左下)を撮った。土を入れて路盤から造り直したのだ。
 蒲入を過ぎると、国道は海から離れる。浦島太郎伝説の浦島神社を通って、再び海が見えたのは伊根の観光船のりばだった。
災害復旧カ所
智恵の湯入浴(入浴料500円:インターネット割引)
智恵の湯  実は、今日の泊まりは福知山。今朝、夜行バスを降りて荷物を駅のコインロッカーに置いてきたのだ。
 使っているきっぷは「まるごと丹後乗り放題きっぷ」。1700円で1日北近畿タンゴ鉄道の普通・特急列車に乗り放題。ということで、天橋立から福知山へ行く特急まで時間があるので、駅前温泉の「智恵の湯」でひと風呂浴びていこう。
 薄暗くなってきて、ライトアップされた建物がなかなかきれいだ。建物の前の足湯は無料。こちらにも何人かの利用客がいる。温泉の方も、土曜日の夕方ということで、それなりの人がいる。
 インターネットからプリントアウトした割引券を渡して、500円で入浴となる。中はそれほど混んではいなかった。浴槽も2つあり、比較的ゆっくり温泉を楽しむことができた。
 そろそろ時間と駅へ戻り、JR西日本にしかいない485系改造の183系特急「はしだて」に乗って、天橋立駅を後にした。

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