第1日 〜2008.8.7(木)〜

山と半島の映画村を訪れた1日

2日間フリー乗車券を購入
2日間フリー乗車券
 小豆島バスは、毎日Aコース、Bコース2つの定期観光バスを運行している。運がいいと、1987年公開の映画「二十四の瞳」に登場した、トラックシャーシ改造のボンネットバスが、この定期観光に使われるのだという。
 窓口で「今日の定期観光、銀色のボンネットバスが入るコースはありますか」とたずねると「今日は予定がありませんね」という。これで、当初の予定通り路線バスの旅を実行することに決定。「それじゃ、路線バスの2日間用フリー乗車券を下さい」といって、2550円の2日間用を売ってもらった。
 バスの始発はフェリーターミナルからということで、土庄バス停や事務所のある建物の裏にある、フェリーターミナルのロータリーまで歩いて行った。ターミナルの中では、すでに観光案内所が店開きしていた。フリー乗車券で2日間小豆島を楽しむと言うと、いろいろなパンフレットをくれた。その中でも「Eedee!(ええでぇ〜)」というクーポンフリーペーパーが、その後の旅で大いに役立った。
1.土庄港フェリーターミナル前9:30→9:54銚子渓(小豆島バス)530円 香川22き・559 日野
フェリーターミナルの小豆島バス 乗車路線図1  まずは、スカイライン寒霞渓線に乗る。観光案内所の方が言った通り、行き先は途中の銚子渓になっている。時刻表には1本のバスで書かれているが、銚子渓で40分停車をするので、実質は別便になっているのかもしれない。
 ターミナルから5人の乗客を乗せて出発。このバスは土庄の中心地を通らず、三叉路を右折してトンネルを抜けて海沿いの道に出た。この経路を走るのは、このスカイライン寒霞渓線だけとのこと。その後、どんどん山を登っていき、振り返ればかなり下の方に海が見えた。つづら折りの坂道を登りしばらく行くと、そこが土産物屋などが建つ銚子渓バス停だった。
銚子渓へ向かう道から振り返る
銚子渓お猿の国自然動物園(入園料 340円割引)
モンキーショー 放し飼いの猿  小豆島は高校2年生の修学旅行で来たのがはじめて。その次は、大学卒業の年、四国ワイド周遊券で行きか帰りどちらか大阪〜小豆島〜高松の関西汽船航路が使えたので、それで立ち寄ったのを覚えている。それ以来だから、二十数年ぶりになる。
 お猿の国は、たしか修学旅行のとき立ち寄ったような気がするのだが、しっかりとした記憶はない。40分だしどうしようかなと思って入口まで行ってみると、ショーの開演時刻が書いてある。どうやらまもなくお猿のショーが始まるようだ。Eedee!のクーポンで割引になるし、せっかくだからと入園する。
 入口を入ってすぐ、右側の階段を上がると「モンキーショー」の芝居小屋があった。すでにほとんどの椅子は埋まっている。右端の方の空席に座ってショーを見物する。座席が舞台のすぐ前まで並んでいる。最前列の子どもが怖がって泣き出してしまった。お母さんが泣き出した子どもをなだめようと、バッグからお菓子を出すと演技中の猿が手を出そうとする。係の方から食べ物を見せないようにと注意が飛ぶ。
 やっぱり猿、演技していても食べ物が見えると心が乱れるようだ。綱渡りをしたり、幅跳びをしたりと、いろいろな芸を見せてくれた。長い時間ではなかったが、それなりに楽しむことができた。
 観光バスが着いたのか、いつしか立ち見がぎっしり。この公演で午前中は終わりだったはずだが、どうやらもう1回最初からやるらしい。こちらは、時間がないので上の方を見に行く。
 こちらはお猿さんの放し飼いゾーン。ブランコや滑り台で遊ぶ猿がいるかと思えば、子猿と一緒の母猿の姿がやたらと目に付いた。胸に抱えてたり、背中に乗せてたりしている。
猿回しの小屋
2.銚子渓10:35→11:01寒霞渓(小豆島バス)410円 香川22き・559 日野
銚子渓の小豆島バス 乗車路線図2  駐車場に戻ると、先ほどのバスが寒霞渓の行き先を出して停まっていた。ここからは3名で寒霞渓を目指す。途中でスカイラインから右側の細道に入っていく。
 その先にあったのが美しの原高原バス停。ここで5分停まるので、下車観光してきてよいと運転士さんがいう。ここは、四方指展望台というところで、柵もない岩の上に立つと、本当に左右180度以上の展望がきき、遙か下の方まで見える。
 残念ながら霧が出ていて下の方がよく見えない。それでも、ところどころ煌めいているのが海で、どうやらすぐ下の方角が草壁港のようだ。ここの標高は約760mほどある。
美しの原高原への狭隘路
寒霞渓とオリーブソフト(300円)
ソフトクリームスタンプラリー オリーブソフト  四方指を見学しているとき、路線バスより2周りほど大きい観光バスがやってきた。それが今日の定期観光Aコースだった。ほぼ満席のようで、たくさんの人が降りてガイドさんの説明を受けていた。
 あれだけ利用者がいると、小型のボンネットバスを定期観光に使用するのはムリだ。よほどのシーズンオフでないと、あのボンネットバスには乗れないのかもしれない。
 路線バスの寒霞渓バス停は、駐車場の入口だった。そこへ先ほどの定期観光バスがやってきた。こちらは駐車場の中まで入っていく。
 いろいろな土産物屋さんがあるが、こちらの目当てはソフトクリーム。この夏、小豆島ではソフトクリームのスタンプラリーをやっている。対象になるのは5ヵ所のソフトクリーム。もちろん、それ以外にも名物ソフトがあるようなので、それぞれにチャレンジしてみよう。
 ところが、フェリー船内にあると書かれていたラリー用紙が見つからなかった。とりあえず、ソフトクリーム売り場へ行くと、ちゃんとここのラリー用紙があるではないか。
 さっそく「オリーブソフト」を買い、ラリー用紙にスタンプを押してもらう。ところが、渡されたソフトクリームを見てもバニラに見える。どこがオリーブなんですかとたずねると、オリーブの実を砕いたものが入っているのだという。よく見ると、ところどころゼリーのような透き通った緑色の粒が見える。これがオリーブの実なのだ。
 寒霞渓を行くロープウェイが見えるベンチに座ってソフトクリームを食べる。つぶつぶが入っているだけだから、バニラと変わらないのではと思ったのだが、なかなかおいしいではないか。
寒霞渓を行くロープウェイ
3.寒霞渓山頂11:24→11:29紅雲亭(寒霞渓ロープウェイ)630円割引 あおば(大阪車輌工業)
ロープウェイの駅名票 小豆島路線図3  このロープウェイも、Eedee!で1割引になった。赤いゴンドラの「もみじ」と緑のゴンドラの「あおば」が行ったり来たりしている。早く降りてもバスの時刻は決まっているから、急いでもしょうがない。
 しばらく山頂駅で休んでから、11時24分で下りることにした。あと2本遅くてもバスには間に合うのだが、少しくらいは余裕があった方がいいだろう。
 次のゴンドラは「あおば」の方だった。改札を入ったところに駅名票があり、標高612mとある。展望台のあった四方指より、すでに150mほど下っているようだ。
 乗客は15〜6人といったところ。鍵がかかって出発。ここは、係員が同乗しないタイプだった。動き出すとすぐに、案内放送がゴンドラ内に流れ始めた。
 大学卒業時に来たときは、寒霞渓から紅雲亭まで遊歩道を歩いた。さすがに鎖場は通らず、少し遠回りになる道だったのだが、途中まで来て辺りの木々が突然ざわざわと揺れた。いったい何が、地震か。と思ったら、次の瞬間目の前を猿の大群が横断していった。さすがに恐怖を覚えた。なんとか目を合わせずにやり過ごしたのを覚えている。
 今日は、あの時の遊歩道を下に見ながら、猿と遭遇することなく空中散歩をして下っていく。
ロープウェイのわかば
ロープウェイのスタンプ
4.紅雲亭12:00→12:14草壁港(小豆島バス)350円 香川22き・563 日野
紅雲亭の小豆島バス 乗車路線図4  一昔前の駅の雰囲気が残る紅雲亭駅のベンチで、冷たい缶コーヒーでひと息つく。そろそろ時間かなと、10分ほど前にバス停に移動する。
 やがて2人3人と乗客が集まってきて、バスがやってくる頃には10人ほどの列ができた。意外と路線バスで旅をしている人が多いのだなと感じた。
 しばらくするとバスがやってきた。ここから草壁港まで、標高差300mほど。道路は下り坂の連続だ。カーブも多く、ところどころ、草壁港が見えるところがあった。草壁本町で降りようと思ったのだが、乗り換え停留所は離れているとのことで、終点まで乗ることにした。
草壁港が見えてくる
5.草壁港12:16→12:25丸金前(小豆島バス)190円 香川22き・563 日野
草壁港の小豆島バス 乗車路線図5  次に乗るのは、草壁港始発の坂手港行き。乗り継ぎ時間は1分しかない。あわてて道路向かい側のバス停へ急ぐ。ところがバスの姿がない。それどころか、今乗ってきたバスが回転場に入り、行き先を坂手港に変えてこちらに来るではないか。
 何で1日に何本か草壁港〜坂手港の区間便があるのか不思議だったのだが、これは神懸線の入出庫を利用した便だったんだ。もちろん、そんな便だからか乗客は自分だけ。
 バスは商店や住宅が続く道沿いを走っていく。海からそれほど離れていないものの、海の見える区間はほとんどなかった。醤油の匂いが漂う丸金前でバスを降りた。
丸金前バス停
見学 マルキン醤油資料館(入館料 160円割引)としょうゆソフト(250円)
マルキン しょうゆソフト  小豆島にはたくさんのお醤油の蔵元がある。その始まりは約400年前の文禄年間なんだそうで、良質の塩の産地だったことが大きいのだとか。瀬戸内海の海運の便もよく、自然風土と相まって醤油が名産になったのだとか。
 その中の1つ、マルキン共栄株式会社がやっているマルキン醤油記念館に寄ってみることにした。丸金前バス停で降りると、すぐ目の前がマルキン醤油の工場で、その一角に記念館が建っていた。
 入館料210円がEedee!のクーポン券で160円に。それにもかかわらず、醤油の小瓶が入館券と共に付いてくる。ありがたいやらうれしいやら。
 醤油の匂いが漂う蔵の中は資料館になっていて、原料から醤油ができるまでの工程や、昔使われていた器具や道具が並べられていた。もちろん、きちんと解説も付いているから、それらが何なのかもよくわかった。
 昔使われていた、手押しトロッコのレールや車輌が展示されていて、鉄心を少しくすぐられた。今となっては、トロッコを利用して蔵の移動はしていない。
 展示会場が終わると、その先は物販会場。醤油といってもたくさんの種類がある。醤油だけでなくポン酢や佃煮といったものも売られている。職場の同僚から、あのちょっと甘めのさしみ醤油が欲しいと頼まれていたので、たぶんこれだろうと1本購入。それ以外にも何点か購入する。すっかり忘れてしまいたのだが、ここでも割引クーポンを出せば1割引になった。後で気づいても、もう遅かった。
 出口は小さな木戸。そこを開けて外に出ると、いったいどこなのかわからない。これより奥は工場だから立入禁止とあり、反対方向に歩いて行く。すると、先ほどのバス通りに出た。どうやら入った建物の裏側に出たようだ。
 再び資料館の前を通って、広場の反対側にある売店へと向かう。ここでは、しょうゆソフトクリームを売っている。スタンプラリーの対象店舗にはなっていないが、小豆島へ来たからには食べておくしかないだろう。でてきたソフトクリームは、温度管理が悪いのか、渡されたときからドロドロ。急いで、店の外に出て写真を撮ってから食べる。
 Eedee!には「キャラメル風味」と書いてあったが、たしかに醤油の味はほとんどしない。甘さの方が勝っている。そういう意味ではちょっと残念。もう少し醤油の個性を期待したのだけれども。
 しばらくベンチで休んでいく。自家用車で観光客がけっこう頻繁にやってくる。売店へ直接という人はほとんどおらず、記念館へ入っていく人がほとんどだ。そろそろ時間と、腰を上げてバス停へと向かう。バス停の近くには樽が置かれ、醤油蔵元を感じさせていた。
醤油記念館入場券
マルキンの売店
6.丸金前13:04→13:20田ノ浦映画村(小豆島バス)380円 香川200か336 日野/J-BUS(ノンステ)
丸金前の小豆島バス 乗車路線図6  二十数年前に来たときは、映画村はなく田ノ浦へのバスは1日3〜4便しかなかった記憶がある。坂手港に着いてフェリーに接続している便だけが、田ノ浦での折り返し時間を取ってあり、分教場を見学することができた。
 今では映画村もでき季節運行の増便もあり、路線バスで行くこともそれほど大変ではなくなった。やってきたバスの先客は、地元の方が1人だけ。夏とはいえ、平日に路線バスで旅行している人は、あまりいないようだ。バスはいったん坂手港へ寄ってから田ノ浦へと向かう。坂手では、大阪からのフェリーが停まっているのが見えた。田ノ浦への道は、未だに狭隘路が続いていた。
坂手港のフェリー
田ノ浦映画村(入館料 分教場との共通券750円)
映画村の映画館からのパノラマ
映画村内にある映画館「松竹座」の2階から村内を眺める。左側が草壁港のある内海湾。右手が坂手港のある坂手湾。半島の両側の海がいっぺんに見える。
入場券 映画村の入口  バス停の少し先に駐車場があり、バスはそこで折り返し時間まで待機する。そのすぐ脇に小さな桟橋があり「渡し舟」の幟が揺れている。なんでも、ここからオリーブ公園までわずか10分500円で結んでいるのだという。不定期運行ということで、時刻表はなく携帯番号が書かれた紙が貼られているだけだった。
 この後で、田ノ浦の分教場へも行くからと、分教場とのセット券を購入して中に入る。入口付近の建物は、土産物屋が多かったので、この程度の施設かと思ったのだがそうではなかった。
 まず壺井栄文学館へ行って、予備知識のお勉強。生原稿などが展示されていて、自分の知っている話を直に読めるというのは、活字になったものを読むのとはまた違った喜びがあった。
 松竹座という映画館があり、「二十四の瞳」が何度も上映されている。ちょうど途中だったので、入らずに2階に上がり景色を眺める。するとすごいではないか。左手は内海湾。右手は坂手湾。両側に海が見えるのだ。
 しばらく景色を眺めた後、ひまわり畑の中を歩いて村内の「cafeシネマ倶楽部」へ向かう。ここでは、給食セットなるメニューがあるという。昼食時間を過ぎているからか、店内はそれほど混でおらず、待たずに席に案内された。給食セット850円也を頼み、しばらくしてでてきたのが左の写真。揚げパン、カレースープ、牛乳に冷凍ミカン。う〜ん、自分の給食では冷凍ミカンが出た記憶はないぞ。でも先割れスプーン共々、なつかしくおいしかった。
給食セット
動かないボンネットバス
7.映画村14:24→14:27岬の分教場(やなぎや観光)無料 香川230あ・・24 いすゞ/富士重工
やなぎやのボンネットバス 乗車路線図7  映画村と保存されている岬の分教場との間は800mほど。歩いて歩けない距離ではないが、一部狭隘路もあり大型車が通ることもある狭い道を歩いていくのは危険もある。
 そんなこともあってか、この間に無料送迎バスが運行されている。しかも、地元のやなぎやという旅館が持っていたボンネットバスが営業ナンバーを取得して、この無料運行にあたっているという。これは乗るしかない。
 運行はお客がいれば運行するという随時運行。他に2人お客さんがおり、3人で乗り込んで分教場へと向かった。
やなぎやのボンネットバス
分教場(入館料 映画村との共通券750円)と黒ごまソフト(250円)
分教場 黒ごまソフト  ここは「二十四の瞳」の舞台になった分校。1971(昭和46)年3月まで苗羽小学校田浦分校として使われていた建物を、そのまま保存公開しているのだ。
 当時の小学校そのままの建物なので、入口で上履きに履き替えて中に入る。当時使われていたままの、机やオルガンが置かれている。当時の児童が書いたものだろうか、何枚かの絵画も壁に貼られていた。
 実際に保存されている分校を見ると、映画村にあった分教場は、少し立派で大きいのだなと感じた。教室の広さなども、映画の方が大きくできているんだと、両方を見比べてはじめて実感することができた。
 入館料がかかるのは、分校の建物だけ。同じ敷地内には売店もあるのだが、こちらを利用したり、分校の外観を見るだけなら無料だ。
 この売店で売っているソフトクリームが、スタンプラリーの対象になっている。黒ごまソフトかなつかしソフト、どちらかが対象だ。小豆島って、日本一のごま油の産地なんだそうで、そんなことが頭にあって黒ごまソフトをチョイスする。
 店内に椅子が並べられたコーナーがあり、そこに座って黒ごまソフトいただく。先ほどのしょうゆソフトとは違い、しっかり冷たくほどよく固い。そして、ごまの味と風味も甘さの中にしっかり残っていて、かなりおいしいソフトクリームだった。
 無料バスは随時運行。この売店で乗りたい旨を伝えると、映画村の駐車場に連絡を取ってくれることになっている。さっそくお願いしようと思ったら、先ほど一緒に乗ってきた方がちょうどお願いしているところだった。分校前は狭隘路なので、バスは少し右手へ行った道路の広くなったところに停まる。バスが来るまでに、そこまで歩いて行こう。
分教場の教室
8.岬の分教場14:54→14:59映画村(やなぎや観光)無料 香川230あ・・24 いすゞ/富士重工
やってくるボンネットバス 乗車路線図8  乗り場へ向かう途中で、映画村を出発するボンネットバスが見えた。それならばと、分校前を走る姿を1枚撮ってから乗り場へ急ぐ。方向転換して乗車が始まるところで、乗り場に到着した。
 今度は少し増えて、5人が乗車して分教場を発車する。エンジン音を響かせて、バスは800mほどの道のりを走って行く。もうちょっと乗りたいなと思うものの、こればかりはかなわない。いくら無料だとはいえ、何往復もするのはモラル違反だろう。
 バスが映画村に着くと、観光客は圧倒的にこちらの方が多い。格好の被写体だからか、何人もの人が停車位置に停まったバスを背景に写真を撮っていた。
ボンネットバス内部
9.田ノ浦映画村15:10→15:45サン・オリーブ(小豆島バス)600円 香川22き・536 日野
映画村の小豆島バス 乗車路線図9  今度は道の駅があるサン・オリーブまで行こう。通年運行の土庄行きのバスは3往復。それ以外に季節運行の「岬めぐりシャトル」というバスが3往復ある。こちらは、車輌もちょっと上等なリンクライニングシート車が使われている。次の便は、その「岬めぐりシャトル」だ。
 映画村から数人の乗客を乗せて発車する。坂手港の手前までは、ほぼ左手に内海湾を見ながら走る。センターラインのない狭隘区間もかなりあり、対向車が来ると待避しながら進むことも何回かあった。来たとき同様、いったん坂手東まで往復してから草壁方面へと向かう。オリーブ公園入口を過ぎると右折して、一段高いところにある道の駅へと向かっていった。
映画村バス停
道の駅『小豆島オリーブ公園』とオリーブソフト(250円)
道の駅きっぷ オリーブソフト  ここは道の駅『小豆島オリーブ公園』やサン・オリーブ温泉など、いろいろな施設がある。最初は、ここで温泉に入って汗を流してから宿に向かおうと思っていたのだが、汗でシャツがべたべた。せっかく温泉に入っても、またこのシャツを着るのはいやだ。ということで、温泉入浴はやめて道の駅だけ楽しんで土庄行きのバスに乗ることにした。温泉に入った場合は、下の国道にあるオリーブ公園入口バス停まで歩かなければいけないこともある。
 まずは売店に行ってみるのだが、道の駅きっぷの販売案内がない。事務所で聞いてみると、ここで売っているという。全部集める気はないが、職場の同僚に触発されて、あれば買うようになってしまった。
 その次は、スタンプラリーのソフトクリームだ。先ほどの売店に戻って、オリーブソフトを注文する。ここのオリーブソフトは、寒霞渓のものとは違い、オリーブ色をしたソフトクリームだった。これはこれで、なかなかおいしかった。
 館内は売店だけでなく、展示コーナーもある。1908年に小豆島でオリーブが栽培されて100年。『オリーブ百年祭』として、いろいろな催しが開催されている。館内のコーナーでは、小豆島でのオリーブ栽培の歴史やオリーブの種類の説明など、たいへんわかりやすく説明されていた。オリーブにもたくさんの種類があることをはじめて知った。
 外へ出て海を眺める。先ほどいた半島が目の前に見える。真正面の低くなっているところが田ノ浦。映画村があるのは、あの辺りだろう。
海を眺める
10.サン・オリーブ16:42→17:06土庄港フェリーターミナル前(小豆島バス)540円 香川200か・・50 日野(ワンステ)
サンオリーブバス停とフェエリー 乗車路線図10  バス停から海を眺めていると、草壁港へ向かうフェリーが走って行った。
 最終バスは「岬めぐりシャトル」で、隣のオリーブヶ丘までしか行かない。その先の接続も悪いので、1本前の土庄行きに乗っていく。ここから乗る人は多く、10人弱の人が乗り込んだ。すでに乗客がかなりいたが、何とか全員座れたようだ。
 ここから土庄までははじめて通る道だが、明日もまた通ることになる。池田新港への枝線があるのだが、このバスは新港へは入らず国道を直進する。土庄の市街地で何人か降り、土庄では自分以外全て降りてしまった。フェリーターミナルまで乗ったのは自分だけだった。
サンオリーブの小豆島バス
11.土庄港フェリーターミナル18:02→18:26目島(小豆島バス)520円 香川22き・562 日野
ターミナルの小豆島バス 乗車路線図11  まだ暗くなるまで少し時間がある。これから往復乗れるのは四海線だ。これに乗って終点の目島まで往復してこよう。
 ターミナルから乗ったのは自分だけ。市街地からもう1人乗ってきた。土庄港をコの字型に囲むように走ってから、小豆島の西岸を走って行く。時間もちょうどよさそうだし、沈む夕日が眺められるかと思ったのだが、そう都合よくはいかなかった。
 四海バス停付近で「渡船のりば」の看板が目に入った。あとで調べてみると、四海漁港の先にある沖ノ島への渡船が出ているのだった。
渡し船の看板が見える
12.目島18:29→18:53土庄港フェリーターミナル(小豆島バス)520円 香川22き・562 日野
目島の小豆島バス 乗車路線図12  目島は終点なのだが、ここに折り返し場はなく、自分を降ろすとそのまま先へ走り去ってしまった。そして、発車時刻の数分前に再びここにやってきた。
 バスは来た道を戻っていく。途中に瀬戸内温泉というバス停がある。ただ、ネット検索しても該当する温泉が見つからない。帰りにしっかり観察すると、もうすでに基礎だけになった建物があり、あれが温泉だったのだろうか。
 やがて土庄港へ向かう高速船が見えてきた。辺りもかなり暗くなってきた。土庄港の明かりが対岸に見えて来た頃には、すっかり暗くなっていた。
土庄港へ向かう高速船

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