第3日 〜2009.6.15(月)〜

本渡バスセンター→さんぱーる→三角産交

3日目の天草上島の行程図
3日目の行程図
16.本渡バスセンター7:20→7:28工業高校前(産交バス)130円 熊本22か22−99 三菱/新呉羽
本渡バスセンターの産交バス 工業高校前バス停  今日は8:50のバスに乗ればよい。朝は時間があるので、天草上島と下島の間にある海峡「本渡瀬戸」。そこには瀬戸大橋(せどおおはし)という歩道のある道路橋があるものの、かなり高さがある。そこで、早朝から夜間までの時間限定で通行できる「本渡瀬戸歩道橋」という橋がある。それを見学してこよう。
 昨日乗った7:29の海岸線牛深港行きの1本前のバス、7:20の下大多尾行きに乗っていく。今日やってきたバスは、リエッセではなかった。自分を含めて2人を乗せて、本渡バスセンターを出発した。
 バスは昨日の牛深行きと同じ道を行く。確か、天草工業高校前で降りると、その歩道橋に近かったはずだ。降りるとき運転士さんに「昇降する歩道橋はここで降りれば近いのですね」と確認すると「その左の道を入ればすぐだ」と教えてくれた。今日は平日。その細道からは自転車の高校生が次から次へとやってくる。
本渡瀬戸歩道橋と瀬戸大橋(せどおおはし)
本渡瀬戸歩道橋
歩道橋 歩道橋青信号
歩道橋信号赤 船が行く  「本渡瀬戸歩道橋」は、中央部が昇降式になっていて、本渡瀬戸を船が通るときは通行止めになって中央部が上がるのだという。それを見学してみようと、船便の多い朝に見学に来たのだ。
 漁船がやってきたので、橋が上がるのかと思ったのだが、干潮だからか漁船程度の大きさでは橋を上げなくても、そのまま下を通っていくことができた。その後も2回ほど漁船が通ったが橋は動かなかった。
 これはしょうがない。そろそろ歩いて橋を渡ってみよう。市営の橋で通行可能時間が書かれていた。昇降の操作をする建物は下島側にあり、上島側には信号がついていた。しばらく、青信号を見て自転車をこいでいく高校生を眺めていた。
 もうそろそろバスの時間と、橋を立ち去ろうとしたとき、突然ブザーが鳴った。何事が起こったかと振り返ると、信号が赤になり、どこにあったのか遮断機が下りてきた。そして、橋の中央部が上がっていく。遮断機の2mくらい先で道路はぷっつり切れて、その向こうはもう目の前が海だ。
 やってきたのは、御所浦島の御所浦と本渡を結んでいる天草観光汽船の「しーがる3」という船だった。
 船が行きすぎると、すぐに中央部が降りてきて道路と一体化する。遮断機が上がると、信号が青になるのを待ちきれないように、自転車が走っていった。
橋があがる
17.瀬戸大橋8:32→8:40本渡バスセンター(産交バス)130円 熊本200か・553 三菱
瀬戸大橋の産交バス 瀬戸大橋バス停  今度は、天草上島側の瀬戸大橋バス停から乗って、いったん本渡バスセンターに戻る。上島側の瀬戸大橋はループ状になっている。そのループの下にポールが立っていた。しかしながら、乗車予定のバスが載っていない。
 ここは2方向からバスがやってくる。ということは、上島の北岸を走る上津浦経由のバスなのだろう。交差点の先にもう一つの瀬戸大橋バス停があるはずと歩き始める。
 バスはなかなかやってこない。バスセンターでの乗り継ぎ時間が気になってくる。ようやく8分遅れでバスがやってきたバスの座席は、半分以上埋まっていた。
18.本渡バスセンター8:50→9:57松島(産交バス)980円 熊本200か・・15 日野
本渡バスセンターの産交バス 干潮です
高規格道路が見える  いよいよ、この旅最終日。本土へ戻る行程に入る。乗車するのは、北岸をたどる上津浦・旧道・大浦港経由の松島行き。松島へ行くのは、初日に通った南岸の国道266号線を棚底まで行き、そこから県道に入って、浦、教良木を経由していく便。これは、ローカル便の場合で、それ以上に北岸の国道324号線を快走する快速「あまくさ」号の本数が、圧倒適に多いのだけれども。
 やってきたのは、またもやリエッセ。しかし、昨日とは違いトップドアになった。運転士さんに「混みますか」と聞くと「ほとんど乗らない」とのことだったので、2人掛けの席に座っていく。本渡の市街地を出ると、瀬戸大橋を渡って天草上島に入る。もう、今回の行程で下島に戻ることはない。
 左手に海を見ながら走っていく。有明町民グランド前から右側の細道に入っていく。そんな細道の途中から乗ってくる人が何人もいた。ほとんど乗らないどころか、リエッセに7人も乗れば、かなり座席が埋まったように感じられる。
 上津浦永田から国道に戻ったものの、天草東高校前から再び左側の細道に入っていく。大浦港を経由する細道で、岬を回って湾に入ると、正面に高規格道路の白い高架橋が見えてきた。そんな細道を出た赤岩バス停で2人のお客さんが降りてしまい、ついに車内の客は自分だけになってしまった。
19.松島10:31→10:43さんぱーる(九州産交バス)350円 熊本22か24−39 いすゞ/西工
あまくさ号 車内は3列シート  松島から大矢野島のさんぱーるへ行くローカル便はしばらくない。短区間ではあるけれども、乗降自由なので快速「あまくさ」号に乗っていこう。ところが10:16の「あまくさ」号がなかなかやってこない。
 ようやくやってきたと思ったら、ここでトイレ休憩。結局15分遅れで発車となった。車内は、初日に乗った「あまくさ」号とはまったく違っていた。3列シートトイレ付きというもの。こんなゆったりしたシートなら,大矢野島で降りずに熊本まで行ってしまおうかと、本気で考えてしまった。
 初日に通った天草五橋を、5号橋から順に2号橋まで渡って、大矢野島に入った。道の駅に併設されている、大矢野島のローカル便のターミナルにもなっているさんぱーるで降りた。国道を渡った向いの丘に、天草四郎メモリアルホールが建っている。
大矢野島の行程図
大矢野島行程図
天草四郎メモリアルホール(入館料 540円:割引)
メモリアルホール入館券
天草四郎メモリアルホール 天草四郎の像  初日に松島の観光案内所でもらった割引券で、1割引で入館する。展示物の内容は、だいたいこの2日間、いろいろな資料館に入って勉強してきた内容と同じ。
 映像を使って、天草四郎を紹介する映像ホールが、他の資料館にはない展示で、興味深く見ることができた。順路に従って最上階に行くと、瞑想ホールみたいなところがあった。時間があれば、1時間くらいあそこで横になってみたいが、今日は時間がない。
 屋外の天草四郎の銅像やその回りのキリシタン墓地の墓石などを見学していると、そろそろ時間だ。
20.さんぱーる11:35→12:23大矢野郵便局前(SUNまりんバス)150円 熊本200か・621 日野
さんぱーるのさんまりんバス 島が見える
野釜大橋を渡る 野釜大橋
女鹿の港  大矢野島内のみを走るバスは、上天草市のコミュニティバス「SUNまりんバス」として運行されている。150円均一で循環運転をしている。残念ながら、天草回遊きっぷは使えないが、このバスに乗って大矢野島を一回りしてみよう。
 まずは、島の西部を回る野釜循環という経路。天草上島と橋で繋がっている野釜島まで足を伸ばす路線だ。運行は九州産交バスが担当しているものの、鮮やかな黄色の専用車両がやってきた。8割方の座席が埋まって、さんぱーるを発車した。
 上天草市役所がある大矢野庁舎前までは国道を走っていく。その先で、左側の細道に入っていく。途中で清掃車の車列と行き違ってしまい、難渋しながら行き違う。その先の江樋戸から海沿いに出て、道路も広くなった。
 左手にコンクリート製の橋が見えてきた。その先に見える島が野釜島だろう。野釜入口を過ぎると、バスはいったん右側の坂道を登り、野釜島へ続く野釜大橋を走っていく。
 野釜島は山の中腹を走っていく。街並みは海岸沿いにあるから、バスを降りてから坂道を下っていかなければならない。野釜南で折り返して、再び天草上島に戻る。串の穏やかな入り江を眺めながら郵便局前まで乗る。
21.大矢野郵便局前12:41→13:04さんぱーる(SUNまりんバス)150円 熊本200か・622 日野
大矢野郵便局前のさんまりんバス 大矢野郵便局前バス停  今度は、SUNまりんバスでも平日のみ運転の、登立循環線に乗っていく。先ほどと同様黄色いバスがやってきたが、登録番号が違うから、そのまま折り返してきたのではなく別のバスがやってきたようだ。
 車内に乗客はなかった。しばらく郵便局前の旧道を走ったバスは、右折して細道に入ると登立小学校前。そこから1人乗ってきた。ここから、大矢野島の東岸を回ってくる経路だ。その東岸に出ると、正面に維和島が見えてきた。車海老の養殖で有名な島だ。さんぱーるから維和島へ行く便は、産交バスが運行していて回遊きっぷが使えるようなので、乗ろうかと思っていたのがいかんせん本数が少ない。かつては、維和島の蔵々港と三角を結ぶ船便があったらしいのだが、それも今はないようだ。
 そのうち、天草上島と維和島を結ぶ橋のうち、維和島側にある東大維橋が見えてきた。初日に通った樋島大橋のような、小型の吊り橋だ。荒木浜東、荒木浜中央、荒木浜西とバス停を過ぎ、海ともお別れになった。
 越ノ浦で小学校の前に出て、県道を走っていく。登り坂から下り坂に変わり、大きなショッピングセンターの脇で国道に出た。次は天草四郎公園前バス停。どこにあるのかと思ったら、公園の北の外れだった。
東大維橋が見える
22.さんぱーる13:14→13:35三角産交(産交バス)370円 熊本22か31−61 日野
さんぱーるの産交バス  さんぱーるから、三角産交行きのローカルバスで、いよいよ本土に戻る。やってきたのは、トップドアのリエッセ。今日もリエッセが多かったが、そのうち2回はトップドアと、昨日よりはバラエティがあって楽しかった。
 しかも、今回のバスは両側とも1人掛けの椅子が並ぶ、立ち席が多いタイプ。車内のレイアウトもいろいろあり、乗ってみての違いも楽しかった。ただ、初日に見たローカル便は「あまくさ」号のように、フロントガラス下に「三角行き」と大きな行き先板を出したものだった。あれに乗ってみたかったとも思う。
 このバスでは、行き先表示の代わりに、そこには広告が掲げられていた。さんぱーるから乗ったのは自分を含めて2人だけ。やはり「あまくさ」号のような利用者は、ローカル便にはいないようだ。
 上天草市役所の大矢野支所前バス停を過ぎると旧道に入り、先ほどバスを乗り換えた大矢野郵便局前を通る。そのまま旧道を登立まで走って、その先で国道266号線パールラインに戻る。やがて海が見えてくると、すぐそこに対岸がある。海は三角ノ瀬戸で、対岸は本土の三角だ。坂道を登り、天草五橋の1号橋「天門橋」を渡れば天草ともお別れ。
 突き当たりを右に曲がって大きく坂を下ると、そこはもう三角の街だった。三角駅前バス停の数十メートル手前に、三角産交バス停が立っていた。

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