第5日 〜2007.12.26(水)〜

はわい温泉→鳥取駅

30.はわい温泉9:08→9:34小浜(日本交通)530円(T) 鳥取200か・・36 三菱(ワンステ)
はわい温泉の日本交通 絵入りのはわい温泉バス停  最終日は、少しゆっくりしたスタートだ。はわい温泉のバス停は、他のバス停とは違い絵入りのポールになっている。
 バス停の表記は「羽合温泉」。昨日乗ったバスも羽合温泉経由という表記だった。しかしながら、今日やってきたバスは「はわい温泉経由 石脇」となっている。日本交通のウェブサイトを見ても、表記は「はわい温泉」だ。
 どうやら、以前の表記が羽合温泉で、今は改称されてはわい温泉になっているのだろう。やってきたワンステップバスの先客はわずかだった。
 はわい温泉を出たバスは、しばらく右手に東郷湖を見ながら走る。湖面の写真を撮りたいと思うものの、木々や建物が湖畔とのあいだにあり、思うように撮ることはできなかった。
 湖畔から離れて国道9号線を行き、橋津川を渡るとハワイ海水浴場前というバス停がある。冬の海水浴場に人がいるわけはなく、バスは通過する。これまた写真を撮ることはできなかった。
 しばらく海岸の近くを走るものの、やがて国道は海岸から離れていく。泊駅前を過ぎる。いつしか、車内の乗客は自分だけになっていた。泊庁舎前バス停を過ぎて坂道を上っていくと、突然左側に恐竜の作り物が建っている。交差点の手前にバス停があり、そのバス停が恐竜広場前。ちょうど信号待ちをしたので、今度は写真が撮れた。
 このバス停、鳥取空港行きのリムジンバスも停まるのだそうだが、いったいどうやって利用するのだろう。ここまで誰かに送ってもらうのだろうか。確かに、この先は松崎駅まで停まらないから、泊の人はここしか利用できないのだが。でもここまで送ってもらうより、空港まで送ってもらう人の方が多そうだが。
 バスの行き先表示あった石脇と石脇車庫を通過する。石脇行きの終点は、この石脇車庫だとのこと。その次が、終点の小浜。回転場もない国道沿いのバス停だった。
突然恐竜が現れる
徒歩 小浜バス停→長和瀬バス停(約1.4km)
小浜バス停から見る日本海 小浜バス停  小浜バス停は、集落よりも一段高いところを通る国道沿いにあった。国道の隣には山陰本線が走っている。海の方を見れば、海岸沿いに集落が広がっている。
 バス停には、次は長和瀬(なごうせ)という字を消した後が残っていた。ここが湯梨浜町の一番左のバス停。かつて路線がつながっていた頃の次の停留所、長和瀬は鳥取市の一番西の停留所。今は、湯梨浜町と鳥取市の間を歩かなければいけないのだ。
 国道は歩道があり、歩くのに危険はない。山陰本線と国道が分かれる辺りに、バスの折り返し場があった。そこを過ぎると、国道は下り坂になる。やがて、正面に日本海が見えてきた。
 もし、雪が降っていて風が強かったら、とても歩けないだろう歩道。日本海に面したところは、歩道だけ海の上に飛び出しているようだ。しかしながら、12月下旬にして、まだ雪がない。今日は風もそれほど強くない。この天候に感謝して歩いていく。
 やがて大黒様と白ウサギがデザインされた、鳥取市のカントリーサインが見えてきた。振り返れば、湯梨浜町のカントリーサインも立っていた。
 先ほどのバスを降りるとき、運転士さんに長和瀬のバス停の場所をたずねてみた。かつては日本交通が運行していたので、知っているのではと思ったのだ。その通りで「集落の中に入ったところ。右側の道を行けばすぐわかる」とのことだった。
 坂道を下ると長和瀬の集落で、たしかに海岸沿いを行く国道と集落の中への道の二股になっている。右側の道をしばらくいくと、待合室のある長和瀬停留所があった。
湯梨浜町から鳥取市へ
31.長和瀬10:10→10:18青谷駅(日ノ丸自動車)240円(T) 鳥取200か・140 日野(ワンステ)
長和瀬の日ノ丸バス 長和瀬バス停は日本交通のまま  かつては、倉吉〜青谷間を運転してた日本交通が、倉吉〜小浜に短縮されたとき、市町境の小浜〜長和瀬間は廃止になったものの、長和瀬〜青谷駅は日ノ丸自動車が引き継いでくれた。
 そのおかげで、このバス旅も20分ほど歩いただけで、次のバスに乗り継ぐことができた。その長和瀬バス停の上部は、いまだに日本交通になったままだった。
 しばらくして、あのブルーと白のボディの日ノ丸自動車のバスがやってきた。日野のワンステップバス。前ドア脇のダックスフントの中に「ワンステップ」の文字が入っている。やっぱり、犬の絵には「ノン」じゃなくて「ワン」だよなと思う。
 長和瀬から乗ったのは、自分と地元の女性の二人だけ。途中から乗ってくる乗客はなかった。乗車時間もわずか8分。それでも、経路はけっこう興味深かった。
 小高い丘を越えると、国道は青谷の街の海側を一気に走り抜ける。そんな海岸沿いにある青谷バス停で、地元の女性は降りていった。
 バスはそのまま国道を走り、街並みが終わったところで、立体交差になった分岐路を通って、街中へと入っていく。こちら側には高校や旧青谷町役場の鳥取市の支所があるから、バスも遠回りしてくるのだろう。
 青谷駅もまた街の南の外れのようで、駅前に商店は少なく、目立つのは駅の脇に立つ新しい郵便局だけだった。
 駅に到着したバスは、そのまま浜村行きになるのだろうと思っていたのだが、自分を降ろすとどこかへ走り去ってしまった。駅から離れたところに待機場があるのか、それとも運用の関係で浜村行きは別のバスがやってくるのか。
 約1時間の待ち時間を駅前で過ごす。駅の待合室には、けっこうな人数のお客さんが待っていた。まもなく鳥取方面の列車があるようだ。
長和瀬の日ノ丸バス
32.青谷駅11:10→11:27浜村駅(日ノ丸自動車)280円(T) 鳥取200か・140 日野(ワンステ)
青谷駅の日ノ丸バス  時間になってやったきた浜村駅行きのバスは、やはり先ほど青谷駅から乗ったのと同じバスだった。車内に乗客はなかった。
 駅前を出ると、今度は役場の前ではなく、街の西側の川沿いの細道を行く。センターラインのない商店街の中の道で、その途中から2人ほどお客さんが待っていた。
 青谷の街を抜けると、小高い丘を登る。その途中に町民グランド前というバス停がある。早くも街中で乗った2人が降りていく。その丘を越えたところで、バスの正面に砂丘と海岸が見てきた。いよいよ、今回のバス旅のゴールが近づいてきたのだと実感する。
 国道は下り坂を進み、やがて海水浴場がある砂浜の近くを走っていく。このまま進めば鳥取だが、途中で右に曲がって浜村駅へと向かっていく。ホームセンターなどがあり、道路も整然と縦横に走っていて、温泉街という感じがしない。
 右へ左へと曲がって坂道を下ると、そこが駅前へ通じるあまり大きくない商店街だった。「歓迎 浜村温泉」のアーチをくぐると、そこがJR浜村駅前広場だった。3台ほどバスが停まれるスペースがあり、すでにリエッセが1台停まっていた。
入浴 浜村温泉館(入浴料 420円)
浜村駅前 浜村温泉館  せっかく浜村に来たのだから、温泉に入っていこう。駅前から歩いて10分ほどの、浜村温泉館気多の湯へ向かう。食事処もあるとのことなので、ついでに昼食もとってこよう。
 あまり広くない商店街を抜けると、浜村温泉バス停があった。その先に温泉館が建っていた。3階建てのビルで、けっこう大きい。けれども、駐車場は空いていた。年末の平日だし、こんなものなのだろう。
 入浴料は420円と高くない。受付で「初めてですか。じゃあ説明しましょうね」と、お風呂の説明をしてくれる。下の湯と上の湯があり、階段を78段上ると上の湯に行けるという。お時間があるなら上の湯へとのことなので、おすすめの上の湯へ行くことにする。
 受付を抜けてすぐ、お食事処は平日お休み中との表示。当てが外れてしまった。まあ、ゆっくり温泉を楽しもう。先客はお一人。内湯、露天風呂とゆっくり楽しむことができた。露天風呂からの眺めは、海が一望ということはなく今ひとつだが、冬の青空がとっても気持ちよかった。
 さて、昼食もあるので、そろそろと温泉を後にする。駅へ向かう途中、商店街を見てみるが、これといって食事のできるところがない。どちらかというと、夜の歓楽街といった雰囲気のお店が多い。
 結局駅前にある喫茶店でカレーの昼食となる。コーヒーがご自慢の店のようなのだが、食後のコーヒーを楽しむには、バスまでの時間が足りなかった。
階段を上って山の上の温泉へ
33.浜村駅13:05→13:43安長(日ノ丸自動車)650円(T) 鳥取200か・141 日野(ワンステ)
浜村駅の日ノ丸バス 駅近くの狭隘路  次に乗る鳥取駅行きのバスは、浜村駅始発ではなく、ここから南に行った鹿野町が始発だ。今は合併してこの辺り一帯鳥取市になってしまったから、いってみれば市内を走る路線ということになる。
 ほぼ定刻にやってきたバスは、先ほど乗ったのと同じ日野のワンステップバスだった。いったん駅前広場へ入り、バックして乗車位置に停まる。乗客は少なく、一番前の席に座っていく。
 駅前を発車すると、すぐに交差点を右折する。先ほど温泉へと歩いた細道を通っていく。浜村温泉というバス停は、浜村駅から鳥取駅方面のバス停だったのか。まったく勘違いをしていた。あまり広くない道路沿いに、もと気高町役場の気高町総合支所があった。
 旧浜村、気高中学校前と国道9号線に出るまで、大型車のすれ違いができそうもない狭隘路が続く。国道9号線を少し走って、宝木を過ぎると左側の細道に入っていく。その途中に酒ノ津とうバス停があった。漁港のある集落で、小さなトンネルを抜けると目の前に海が広がった。
 そのまま海沿いを行くのかと思ったら、右にカーブしてそのまま国道9号線の築堤をトンネルで抜けてしまった。するとそこには大きな池が。水尻池というそうで、小さな集落と水尻バス停があった。予想していなかった風景の展開が、なかなかおもしろかった。
 その先で国道9号線に戻り、トンネルを抜けると下り坂の向こうに日本海が。道路には『白兎海岸』の表示がある。日本海を眺めたり、山陰本線の線路の向こうにちらりと湖山池を眺めたりしながら、市街地へと入っていく。周囲に卸センターや営業所、郊外店が目立つ安長バス停で降りた。
白兎海岸を行く
34.安長14:08→14:31かにっこ館前(日ノ丸自動車)330円(T) 鳥取200か・123 日野(ワンステ)
安長の日ノ丸バス 安長バス停  まだ、帰りの飛行機までは時間がある。あと1ヵ所どこかへ寄っていこう。とういことで、鳥取港のある賀露へ行くバスに乗り換える。循環バスなので、もう少し手前の鳥商前でも乗り継げるらしいのだが、どちら周りかよくわからなかったのでここまで来た。
 やってきたバスの表示は「湖山 かにっこ館 賀露」となっている。やっぱり、鳥商前から賀露へ向かう右回りだったのだ。まあ、のりあい手形だから運賃は気にならない。鳥商前までは、来た道を戻っていく。
 鳥商前で右折して、住宅地の中を行く。ずっと住宅地を行くのかと思ったら、いきなり広い道路へ出た。バス停は空港入口。どうやら鳥取空港の近くで、空港へのバイパスをしばらく走るらしい。立体交差の側道へ入ったかと思うと、そのまま左折して、丘の上に広がる住宅地の中を行く。
 本当にこのバスは海へ向かっているのだろうかと心配になるほど、海が全く見えない。丘の上の住宅街では、循環バスなので降りる人、乗る人双方があり、停留所毎に少しずつ入れ替わっていく。
 やがて、バスの走っていた道が、大型車1台がやっとの狭隘路になる。えっ、このままこの道に突っ込むのと思ったのだが、運転士さんは何のためらいもなくその道に入っていく。丘の上からの下り坂。ちょっと怖い。
 その住宅街の坂道を下ると、いきなり目の前に鳥取港が広がった。これまた、急に景色が変わったのでびっくりしてしまった。海沿いの広い道を左折して、そのまま少し行けば、そこがかにっこ館前バス停だった。平日、ここまで来るのは右回り、左回り各3本だけ。次のバスが最終バス。それまでの約1時間、かにっこ館を見学してこよう。  
かにっこ館
35.かにっこ館前15:42→16:15鳥取駅(日ノ丸自動車)460円(T) 鳥取22か15−89 日野
かにっこ館の日ノ丸バス かにっこ館前バス停  かにっこ館は、松葉ガニなどのカニをテーマにした県立の展示・学習施設。入場は無料だ。カニの生態を始め、けっこう知らないことが多かったので、説明を読みながら展示を見るのが楽しかった。
 カニは再生能力があるので、脚やハサミがとれてもそれがまた生えてくる。ところが、どこか設計図を間違えて、脚の変わりにハサミを再生してしまったり、そんな勘違いカニがいるのだ。商品としてみれば不良品なので、人間に食べられてしまうことなく、このかにっこ館の水槽でそんなカニが展示されているのだ。もしかしたら、カニにとっては不幸中の幸いというところか。
 かにっこ館の隣には、海産物や加工品の販売所や食事処がある。さすがに寿司を食べるには中途半端。できたての薩摩揚げを買って、外のベンチで食べたりしながら、帰りのバスを待つ。
 やってきたのは、幕式のツーステップバス。先ほどのLED式とは違い「鳥商 賀露」と行き先を出している。ワンステップバスより座席が多いから、余計に乗客が少なく見える。観光客ばかり3人ほどが乗り込んで、かにっこ館を発車する。
 今度は丘の上へ行くことはなく、鳥取港に沿って走っていく。賀露大橋を渡って少し行くと、右折してジャスコ北店に寄り道する。ここでかなりの人が降りて、少し乗ってくる人がいた。
 市街地に戻って左折すると、そこが安長。これでちょうど一周してきたのだ。あとは、そのまま市街地を走って、鳥取駅へと向かっていった。
賀露港の灯台

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