第4日 〜2007.12.25(火)〜

米子駅→はわい温泉

20.米子駅7:00→7:57下市入口(日本交通)740円(T) 鳥取200か・・82 三菱
米子駅前の日本交通  バス旅第4日は、今までより早めのスタート。12月の7時はまだ薄暗い。しかしながら、米子駅から東へ向かう下市線は、1日4本(土休日は2本)しかない。これを逃すと、次は9時までないの。この先の行程を考えると、これでスタートするしかないのだ。
 米子駅から乗ったのは、自分だけだった。それでも途中から、ぽつぽつと乗ってくる人がいるた。そんなに長い時間乗っているわけではなく、5〜10分くらい乗って自分の仕事先最寄りのバス停で降りていく。そんな朝の通勤バスの風景が、何回か繰り返されていった。
 バスは国道9号線を東へ走っていく。淀江中学校前を過ぎてしばらく行くと、左側に日本海が見えてきた。そいういえば、中海や宍道湖は見てきたけれども、この旅で日本海を見るのはこれが初めてだ。
 米子市から大山町に入る。名和駅前、御来屋駅東口と過ぎて、JRなら次の駅が下市。バスはそれよりも手前の下市入口が終点。いったいどこが終点なのかと思っていたら「公衆食堂おおさか」と書かれた店の駐車場へ入っていく。いったいどこへと思ったら、その建物の裏にバス停があった。
21.下市入口8:01→8:05前谷(日本交通)160円(T) 鳥取200か・・82 三菱
下市入口の日本交通 下市入口バス停  食堂の裏に、貨車を改造した待合室があり、その前に下市入口バス停のポールが立っていた。これは国道を走っていただけではわからない場所だ。
 さて、このさきは路線バスは断線している。しかしながら、大山町が中山巡回バスというコミュニティバスを試験運行していて、これに乗れば琴浦町との町境に近い金屋までいける。始発地点は2停留所手前の前谷という情報までは手に入った。
 しかしながら、前谷は日本交通のバス停とは違うようだ。折り返し待ちの運転士さんにたずねるが、知らないという。それを聞いていた地元の人が「ここで待っていれば、通るが」という。コミュニティバスに下市入口というバス停はないが、近くに神社があるからこれのことだろう。
 ただ、地元の方曰く「乗ったことはないが」とのこと。この辺りの方は、バスで米子に出るので、わざわざ中山口方面へ行く必要がないのだろう。さて、どうする。ここで待つか、前谷まで行くか。
 乗り継ぎ時間は30分以上あるし、何とかなるだろう。町のサイトからプリントアウトした地図もあるし。
 とういことで、乗ってきたバスの折り返し米子行きに乗って、2停留所だけ戻ることにした。今度のバスは、始発時点で10人近い人が乗っている。数少ないバスが、通学・通院の足になっているのだ。
 バスは、下市入口を出ると食堂の駐車場は通らず、そのまま裏の細道を下っていく。そして、神社の前を通って信号のある交差点を右折して国道へと戻っていった。
 坂道を上ると、左側に山陰本線が寄り添ってくる。時刻表の上では8:00に出て8:01着と、所要時間1分なのだが、さすがにそうはいかなかった。実際には4分ほどかかって、前谷バス停に到着した。
 下市方面のポールにはプレハブの待合室がある。せっかくだから、その待合室でコンビニおにぎりの朝食をとってから、コミュニティバスの乗り場探しにでかけた。  
貨車改造の待合室
22.前谷8:38→9:01金屋(回転場)(大山町中山巡回バス)試験運行につき無料 鳥取22そ・851 三菱
前谷付近の地図 名和巡回バス  大山町の中山巡回バス試験運行のお知らせのページをプリントアウトしてきた。運行経路が、地形図の上に太線で書かれている。それによれば、国道沿いではなく集落の中に前谷バス停がある。
 そこで、日本交通のバス停の脇から奥へ入る道を歩いてみる。すぐに、集落の案内図が立っていた。持っていた地図と重ねると、どうやらもう少し左に行った交差点のところのようだ。
 それらしき小さな交差点に行ってみるが、どこにもバス停はない。バス停表示のないコミュニティバスはたくさんある。ここも表示無しなのだろう。やがて、お年寄りが2人やってくる。「コミュニティバスの乗り場はここですか」とたずねると「そうだ」とのこと。
 安心して待っていると、白とピンクに塗られたワゴン車がやってきた。これは名和巡回バスで、これから乗る中山巡回バスはこのバスと接続をとるとある。しかし、バスは現れない。かすかにエンジン音がする。もしやと、竹林の中の道を走っていくと、そこにはスクールバスの表示があるマイクロバスが停まっていた。
 「中山巡回バスはこれですか。役場に聞いたら誰でも乗れるというので乗せて下さい」と言って乗り込んだ。「もう名和のバスは行ったかな」と運転士さんが聞くので「しばらく前に行きました」と答えると発車する。
 途中で2人ほど地元の方が乗車する。2人とも、中山口駅近くの医院の前で降りていった。
 (写真上:本格運行中の名和巡回バス  写真左:試験運行中の中山巡回バス)
 2008年4月1日から本格運行になり1乗車200円と有料になった。
中山巡回バス
徒歩 金屋回転場→坂ノ上南口バス停(約300m)
金屋付近の地図  終点が近づくと運手士さんから「金屋はバス停のところでいいですか。折り返しは少し先なんですけど」と声がかかる。折り返し場でもいいのですかと聞くと「かまわないですよ」という。
 それなら、少しでも先がいいから、折り返し場までお願いしますと答える。するとバスは、国道9号線の町境を越えて。琴浦町へ入っていった。坂を下っていくと、そこが右へ曲がる道のところが三角形に広くなっている。そこを使ってバスを回転させるのだった。
 バスのドアが開き、お礼を言って降りる。地図と照らし合わせると、なんと歩こうと思っていた大半の区間を運んでもらってしまった。緩い坂道を300mほど歩くと、そこには日ノ丸自動車の坂ノ上南口バス停が立っていた。
23.坂ノ上南口9:33→9:47上中村(日ノ丸自動車)100円(T) 鳥取200あ・・77 トヨタ
坂ノ上南口のことうらバス 坂ノ上南口バス停  ここから赤碕駅へ行くのが順路だけれども、赤碕駅行きはしばらくない。反対方向の上中村行きがあるので、これに乗って終点まで行って折り返してこよう。せっかく乗放題手形を持っていることだし。
 バス停は、赤碕駅方面にしか立っていない。そろそろ時間と、道路の反対側に立ってバスを待つ。やがてエンジン音がしてやってきたのは、ことうらバスと書かれたワゴン車だった。日ノ丸自動車のバスがやってくると思っていただけに面食らってしまった。
 見た目はワゴン車だけれども、ちゃんと2ナンバーで自動ドアが開いた。運転士さんに「終点まで行ってみたいもので」と言って乗り込む。
 乗客は誰もいなかった。バスは少し進むと、左側の細道に入っていく。曲がりながら坂を下り、やがて山陰本線の築堤の脇を走る細道を走っていく。安田小学校前の細道を行き、ようやく広い道に出た。立派な蔵のある家が何軒か建っている。そんな広い道もわずかな区間で、また川沿いの細道に入っていく。
 みどり団地、城山団地といった平屋建ての小さな家が並ぶ団地を通っていく。その先の細道を、どんどん先へと進んでいく。運転士さんが「ここは夏の台風で崩れたところで、道路が土砂で埋まって何日も車が通れなかった」という。今も土砂で埋まったままの畑が続いているところがあった。
 下中村というバス停を過ぎる。ということは、終点の上中村はもうすぐだろう。小さな川を渡ってしばらく行ったところが、終点の上中村だった。バス停の脇に、折り返し場となる小さな空き地があった。
 運転士さんに「乗放題手形で乗れましたよね」と確認すると、さてどうだったかな。営業所に携帯電話で連絡して、使えることを確認してくれた。
ことうらバスの車内
24.上中村9:50→10:10赤碕駅(日ノ丸自動車)100円(T) 鳥取200あ・・77 トヨタ
上中村のことうらバス 上中村バス停  琴浦町のバス路線は、赤碕駅と倉吉を結ぶ路線以外は、すべて町内完結の路線ばかり。その町内完結の路線は、すべて大人・小人共通で100円均一運賃になっている。
 町営バスではなく、日ノ丸自動車の路線バスとして運行されていて、同社のウェブサイトにも他の路線バスと同じように掲載されている。もちろん、町から補助金は出ているのだろうけれども。そのおかげで、乗放題手形でも乗車できるのだ。
 車両は上中村・琴浦海岸線と入っていることから、この両路線の専用車のようで、琴浦町の名所がラッピングされている。八橋海水浴場にある小泉八雲・セツ来訪記念碑や、御影石のモニュメント「波しぐれ三度笠」が車両の両側に描かれていた。
 運転士さんにたずねると、赤碕行きはたぶん利用者がいるとのこと。地元の方に迷惑をかけてはいけないから、一番後ろの席に座っていく。
 発車してすぐ、次の中村橋から2人が乗ってくる。再び、小さな団地の脇を通り、広い通りに出る。そんな道はすぐに終わり、右折して小学校への細道を走っていく。保育園と小学校の間には鍵型に曲がるところがあり、ワゴン車でなければとても通れないだろう。
 先ほどバスに乗った坂ノ上南口バス停から、さらに1人が乗ってきて、車内の乗客は4名になった。ワゴン車だと、かなり乗っているなという印象だ。
 ここから赤碕駅までは、折り返しではなく初めて乗る区間。箆津という集落の中を走っていく。右手に見える山陰本線の築堤の向こう側は、先ほど通った安田小学校の脇の道だ。そんな集落の中にある箆津西口バス停からは、かつて下市入口から赤碕駅へのバス路線があった頃、バスが走っていた区間だ。そんな細道を抜けると、そこが赤碕駅前だった。  
日ノ丸自動車のことうらバス
25.赤碕駅10:42→11:10北栄町大栄庁舎前(日ノ丸自動車)540円(T) 鳥取200か・343 日野/J-BUS(ノンステ)
赤碕駅の日ノ丸バス 赤碕駅バス停  赤碕駅から倉吉の日ノ丸車庫へ行くバスに乗っていく。乗り継ぎ時間は30分ほど。駅のベンチに座って、バスがやってくるのを待つ。
 やってきたのは、日野のノンステップバス。正面にダックスフントらしき犬の絵が描かれ、中にノンステップバスの文字がある。これって、たぶんワンステップバスが導入されたときに作ったデザインなんだろうなと思った。ワンがノンに変わっても、デザインはそのままなのだろう。
 さて、このまま倉吉まで行ってしまうのはやめて、途中にある旧大栄町で降りようと思う。そこまでの乗車時間は30分くらいのはずだ。
 バスは国道9号線を行く。もっと海沿いにも集落があるが、そちらは琴浦海岸線のコミュニティバスが走っている。
 国道9号線を走っていたバスが、途中で右に曲がっていく。琴浦町の東端の駅、浦安駅は駅前までバスが入っていくのだった。浦安駅を出て、さらに国道9号線を行くものの、北栄町に入る手前で国道から右側の県道へ入っていく。
 JR山陰本線の由良駅が、旧大栄町の中心地。由良駅入口バス停の次が北栄町大栄庁舎前バス停だった。降車ボタンを押して降りる。
 道路の向かい側が、旧大栄町役場。敷地の前には、ようこそ北栄町へという看板が立っていた。そこには江戸川コナンのイラストが。
 そう、旧大栄町は名探偵コナンの原作者、青山剛昌さんの出身地なのだ。1999年に全国の子どもと老人に地域振興券が配られたとき、江戸川コナンのイラストを使った振興券を作ったことで全国ニュースになったこともあった。
 町内には青山剛昌ふるさと記念館があるのだが、残念ながら火曜日は休館日。ハッピーマンデー法施行以来、月曜日が休日になることが多くなったためか、最初から休館日を月曜日でなく火曜日に設定する博物館や資料館が多くなったような気がする。
庁舎前の案内地図
見学 コナン大橋
コナン大橋全景 コナン大橋  役場の前から海に向かう県道を行く。由良川に架かる橋の名前が「コナン大橋」。愛称ではない、これが正式名称なのだ。
 橋のあちこちに、江戸川コナンの像が設置されている。全部で5体あるそうで、全部見ようとしたら、横ばかり見ていてはいけない。照明用の電柱の途中にまで、スケートボードでアクロバティックに走るコナンが設置されているのだから。
 さすがに年末の平日だから、自分以外に写真を撮っている人などいないけれども、それでも橋近くのコナン探偵社という関連グッズを売るお店に行くと、親子連れが来店していた。
 こちらも、大きなバッグを入口に置かせてもらって、ゆっくり店内を見学する。いろいろな商品が置いてあったが、その中でも気に入ったのは旧大栄町とのコラボレーション商品。名産のスイカとコナンが描かれてDAIEIの文字が入った団扇なんか、とってもいいじゃないか。
 そのほかにも大栄町コラボ商品があって、何だかんだ自分で理屈をつけて、いくつかを土産に買ってしまった。
 この道をまっすぐ海岸の方へ行けば、青山剛昌ふるさと館がある。休館とわかっていても、外観だけでも眺めてこようと思っていたのだが、駅前にもいろいろとブロンズ像があるとのこと。閉まっている記念館を見て、先日の矢田の渡しのようにむなしく思うくらいなら、こちらは又の機会にして駅前に行ってみようじゃないか。
 来た道を戻り、北栄町大栄庁舎前バス停を通り過ぎる。その先の信号を左に曲がれば、駅舎が目の前に見えてきた。
コナン大橋
見学 旧大栄町のいろいろ
駅前の観光案内 図書館前 (写真上) 図書館前にいる等身大の新一
(写真左上)名産のスイカをバックにして立っている駅前の観光案内板
(写真左) バス停近くのマンホールには名産のスイカ、長芋と一緒に走るコナンがいた
マンホールのふた
26.北栄町大栄庁舎前12:06→12:31赤瓦・白壁土蔵(日ノ丸自動車)520円(T)鳥取200か・294日野/J-BUS(ノンステ)
大栄庁舎前の日ノ丸バス 大栄庁舎前バス停  再びバス停まで歩いて、次の倉吉行きのバスを待つ。やってきたのは、先ほどと同じ日野のノンステップバス。ただし、今度のバスは横幕が前の方にある。
 新しそうなノンステップバスでも、もしかすると都会で前乗り先払いで運行されていたバスの中古なのかもしれない。
 旧大栄町の由良駅から倉吉に行くには、今乗っている赤碕と倉吉を結ぶ日ノ丸バスの他に、由良駅と倉吉を結ぶ日本交通がある。日本交通のバスは、国道9号線を行き倉吉駅から内陸の倉吉の中心街を目指す。
 今乗っているバスは、ここから内陸部を通って倉吉の中心街を目指し、その後駅を通って車庫まで向かう路線だ。
 役場の先の信号を右折して、山陰本線の踏切を渡る。ここから由良川に沿って内陸部へ向かうのだ。停留所で待っている人も、倉吉に近づくにつれて見られるようになってきた。
 倉吉の街の中心はJR倉吉駅ではなく、かつて倉吉駅から分岐していた倉吉線の打吹駅周辺で、市役所や商店街がある。この路線は駅へ寄らず直接市街地へ行く路線なので、JRで倉吉へ行ってそこからバスに乗り換えるよりも、市街地に行くには便利。
 小鴨川にかかる、少しカーブした橋を渡ると、倉吉の市街地に入った。道の両側に商店が建ち並ぶ、かなり長い市街地だ。そんな中にある、赤瓦・白壁土蔵バス停で降りる。
 このバス停の近くには、旧打吹駅の鉄道資料館があるそうだが、今日の目的は近年売り出し中の赤瓦・白壁土蔵の街並みを見学すること。バス通りから何本か南に入った通りが、その通りだった。
 水路の脇には白壁土蔵が建ち並び、道路側には赤瓦の家並みが続いている。けっこういい雰囲気の小径だった。その中の一件で手作りパンをいくつか買ってバス停に戻った。
白壁土蔵の街並み
27.赤瓦・白壁土蔵12:53→13:17関金温泉(日本交通)470円(T) 鳥取200か・272 三菱(ノンステ)
赤瓦・白壁土蔵の日本交通 赤瓦・白壁土蔵バス停  ここからは、再び日本交通に乗っていく。鳥取県の路線バスは、日本交通と日ノ丸丸自動車が以前は競合している地域も多かったらしいが、現在はモザイク状というか交互に営業エリアを持っている。
 経路としては東に向かうのだが、その前に関金温泉に寄って温泉に入ってこよう。やってきたバスは小型のノンステップバス。かなりの座席が埋まっている。
 市街地を抜け小鴨川を渡ったところが西倉吉。バスが何台か停まれるようになったターミナルになっている。日本交通のバスは、この西倉吉が始発になっている路線がけっこうある。
 住宅地やスーパーの前を通って、国道313号線に出てその先はその国道を走っていく。車内の乗客の何人かが、その国道沿いで降りていく。
 右手にかつては倉吉線が走っていたとのこと。一応、この路線も廃止された鉄道の代替路線になっているらしい。この辺りにかつては小鴨駅があったとのこと。
 やがて、国道は右に分かれていく。あちらが新しくできたバイパスで、倉吉線の廃線跡を利用しているとのこと。バスは住宅のある旧道をそのまま直進する。
 バイパスが右からやってきて、そのまま小鴨川を渡る橋になっている。旧道がそのバイパスに行き当たると、バスは左折してその橋を渡って行く。倉吉線は川を渡ることなく走っていたが、バスは国道に沿っていったん川の対岸を行くようだ。
 しばらく走って関金温泉バス停に到着した。関金の街は川の対岸にある。倉吉線の関金駅もそちらにあったから、温泉へ行くにはバスになって便利になったと言えるだろう。といっても、温泉まではまだここから歩かなければならないけれど。
 おりるとき「真庭のバスはここでいいんですよね」と聞いている人がいた。そうか、この便が廃止になった中鉄美作バスの廃止代替バスに接続しているんだと気づいた。
関金温泉バス停
入浴 関金温泉『関の湯』
関の湯 関の湯ののぼり  大阪行きの高速バスや真庭市のバスが出る関金温泉バス停。赤瓦の立派な待合室があった。でも、温泉はここから少し坂道を上らなければならない。
 すぐそこの交差点を左に折れ、古い商店が並ぶ小径を横切って、緩い坂道を上っていく。辺りは住宅街だ。本当にこの奥に温泉があるのだろうか。ちょっと心配になりながら歩いていく。
 そのうちに温泉旅館が見えてきた。どうやらこちらが温泉街(といってもそれほど旅館が建ち並んでいるわけではないが)で間違いないようだ。道路の脇にも「関の湯」の幟が立っているではないか。
 もう少し坂道を上ると、左手に「関の湯」が見えてきた。扉を開けて入ると正面が受付。そこで入浴料200円を払う。平日の昼間ということで、先客は地元の方お一人。挨拶して、小さな湯船で温泉を楽しむ。ここは体を洗いに来るお風呂ではなく、お湯を楽しむ温泉なんだと実感するところだった。
28.関金温泉14:41→14:57西倉吉(日本交通)390円(T) 鳥取200か・・35 三菱(ワンステ)
橋を渡ってバスが来る 関金温泉バス停  温泉を楽しんで、今度は倉吉駅方面のバスに乗る。坂道を下っていくと、屋根付きのベンチがある公園が、住宅街の一角にあった。
 ここで、白壁の街並みで買ってきたパンを、遅い昼食にする。昨日の昼食が豪華だっただけに、今日はわびしい。バスの本数はそれほど多くはないし、知らない街を歩いて外食産業に出会えないことはよくある。
 バス通りまで出て、今度は道路の向かい側のバス停に行く。こちらにも、他のバス停に比べれば大きめな待合室が建っている。高速バスに関しては下車専用だからか、さすがに瓦屋根の豪華待合室ではないけれども。
 やがて、街から国道へ来る橋にバスが現れた。先ほどと同じ小型のバスだ。先客はなく、このバス停から自分を含めて2名が乗車。この時間、駅へ向かう利用者は少ないのだろう。
 先ほど通った道を、バスは戻っていく。途中の停留所からの乗車もほとんどなかった。さて、どこで降りようか。終点の倉吉バスセンターでも乗り換えられたはずだが、やはり次のバスの始発地点、西倉吉で降りよう。
 住宅と商店が並ぶ一角に、バス数台が停まれる広場がある。トイレと一体になった待合所もある。ここが日本交通の街外れのターミナル、西倉吉だ。帰宅後知ったのだが、もう1本西寄りの道に行けば、倉吉線の西倉吉駅跡があったらしい。知っていれば、次のバスまでの待ち時間に行ったのだが。
 すでにバスが1台停まっているところに、もう1台がやってきた。西倉吉から出るバスは多く、目的のバスが来るまで暖かい缶コーヒーでも飲んで待つことにした。
関金温泉の日本交通
29.西倉吉15:17→15:56はわい温泉(日本交通)520円(T) 鳥取22か14−72 三菱
西倉吉の日本交通 西倉吉バス停  西倉吉の折り返し場に2台のバスが停まっている。手前の「松崎・北方」という行き先を出したバスがドアを開けた。松崎って、羽合温泉の方だから、これでよかったのかなと運転士さんに確認すると違うとのこと。
 これは、山陰本線沿いを走るバスで、かつては松崎から羽合温泉まで東郷湖を行く定期船があったものの今はなく、羽合温泉には東郷湖の北を行く路線に乗らなければ行けないのだった。
 手前のバスが発車すると、奥の「羽合温泉経由石脇」という表示のバスのドアが開いた。それ以外に「小浜」と書かれた小さなプレートが、正面と横幕のところに貼られていた。確かにこのバスは、小浜というところまで行く便だ。
 西倉吉を出て、倉吉の街中を走っていくと、けっこう乗ってくる人が多い。これは、倉吉駅まで乗る人なのかなと思った。事実、倉吉駅に到着すると半分くらいの人は降りたけれども、残りの人はそのまま乗っている。それより、倉吉駅から乗ってくる人が誰もいなかった。
 この先も鉄道と離れたところを走っていく路線。倉吉の街中と自宅最寄りを結んでいる路線なので、今までのバスよりも多くの人が乗っているのだろう。駅を出ると、山陰本線を跨いで線路の北側に出る。こちら側も、バスの営業所があったり高校があったり、それなりに開けているようだ。
 やがてバスは倉吉市から羽合温泉のある湯梨浜町へと入っていく。田後バス停を過ぎると、はわい温泉の標識のある右側の道に入っていく。周りは水田ばかりといった雰囲気で、本当に温泉街があるのか心配になる。でも、いつしか温泉ホテルが何軒も建っているところに出て、足湯も目の前にあるはわい温泉バス停に到着した。暗くならないうちに東郷湖の湖畔まで行って写真を撮った。
終点小浜は添え物のような表示
見学 東郷湖
東郷湖の風景

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