ミニロゴ

第42日 〜2003.4.3(木)〜

むつターミナル→函館空港

278.むつターミナル8:35→9:10大畑駅(下北交通)440円 青森22か・983 三菱
むつターミナルの下北交通 大畑駅  むつターミナルは立派なバス駅で、待合室には発車予告の表示とともに、発車の放送がなされていた。
 下北〜大畑間は2001年3月31日まで鉄道路線があった。その関係で、鉄道代行便は下北駅始発なのだが、次に乗る便は「代行便」ではなくここ始発。そのかわり、浜関根というところを経由する便だ。
 そのバスに、むつターミナルから乗ったのは自分だけだった。市街地で乗ってきたのも中学生1人だけだった。そして中学校前からは、再び自分だけになってしまった。
 バスは大畑までそのまま国道を行くのかと思ったのだが、そうではなかった。下北交通の廃鉄橋が見えた出戸橋で右折して、その廃鉄橋をくぐっていく。その先、海岸沿いに右折して進んでいったところが、経由地になっている浜関根だった。ここは枝線の折返しで、そのまま来た道を戻っていく。ただし、今度は鉄橋をくぐらず、その手前を右折してそのまま海沿いの旧道を大畑へと走っていった。こちらの方が人家が多いようで、途中で2人ほど地元のお客さんが乗ってきた。
 鉄道時代の駅舎をそのまま利用している、大畑駅に到着した。そばに立つ標識には「バスの駅大畑」の文字もあった。
むつターミナルの行き先表示
279.大畑駅9:50→10:49大間(下北交通)1460円 青森22か・980 三菱
大畑駅の下北交通  大畑駅の待合室は売店も健在。お菓子や雑誌といったものの他に、鉄道時代の硬券セットや絵はがきなど、記念品をいろいろと売っていた。
 ここからは、下北半島を行く佐井車庫行きに乗って大間を目指す。大間はマグロで有名だけれども、今はその時期ではないとのこと。春先は下北のウニのシーズンとのこと。大間崎を過ぎて大間の町まで行けば安く食べられるかもしれない。
 乗客は全部で6人。前から2列目の左側に座ったので、前後右を5人のおばあさんに囲まれてしまった。みんな大きな声でよくしゃべること。運転士さんもそれに答えている。しかしながら、半分も聞き取れない。青森の言葉は難しい。
 二枚橋で左の山側に、コンクリートのアーチ橋が見える。戦時中に津軽海峡封鎖のために工事した、大間線という未成線の跡だ。戦時中で金属が使えず、すべてコンクリートで橋を架けていたとのこと。その先、急カーブの連続で木野部峠を越える。
 その先は、右手に真っ青な太平洋を見ながら走る、海沿いの快適な道が続く。下風呂温泉と易国間では、山側の生活道路に入っていく。やがてバスは大間町に入ってきた。まっすぐ岬へ向かうのかと思ったらそうではない。丘の上の病院に寄り道して、小さな交差点をいくつか曲がって、ようやく海沿いの道に出た。
 本州最北端の大間崎を過ぎて、一方通行を抜けて5分ほど走ったところが、大間の中心街だった。
280.大間11:59→12:05大間崎(下北交通)180円 青森200か・262 三菱(ワンステ)
大間の下北交通  本州最北端の郵便局、大間郵便局で絵ハガキを出してから、ウニを求めて国道沿いを歩いてみる。大間のウニは3月からが漁期なのだそうで、秋になるにつれて下北半島から津軽半島へ旬が移動するらしい。
 しかし、大間の街で一番繁盛していたのは手作りパン屋さん。大間では魚は買うものではなく採ってくるものなのだろうか。その手の食堂は見つからない。寿司屋はあるものの、この時間では開いていない。
 大間崎まで行けば、観光客向けの食堂が何件かあるのはわかっている。大間のウニはあきらめて、どうやら大間崎の食堂にするしかないようだ。次のバスで本州最北端のバス停に降り立つべく、大間崎まで戻る。
 やってきたのは、前中ドアのワンステップバス。十和田観光電鉄同様、中ドアは車椅子専用で、前乗り前降りになっていた。座席数が少ないせいか、ほぼ満席。中ドアのところに立っていく。
 大間崎までは、わずか6分ほど。モニュメントのある広場のすぐそばに、大間崎バス停はあった。
見学&昼食 大間崎
かもめ食堂 大間崎  最北端の灯台が建つ島へ渡ることはできない。マグロと腕のモニュメントの建つ広場が、本州としては最北端の地としていいようだ。
 何枚かシャッターを押してから、目の前にある「かもめ食堂」へ入る。ネットで検索すると、まずヒットするのがここの「大間崎丼」。ウニ丼に未練はあるものの、この店なら大間崎丼1500円にしときましょう。そして、でてきたのが小ぶりな丼の上に甘辛く煮たイカ一杯分とホタテ4個が載ったもの。ちょっと丼がちっちゃいじゃないかと思ったが、食べてみればこれで十分。この甘い味ではあれ以上は食べられない。
大間崎丼
281.大間崎12:43→12:53根田内(下北交通)180円 青森22か・981 三菱
大間崎の下北交通 大間崎バス停  食事も終わり、次のバスで函館行きのフェリー乗り場に近い根田内(ねたない)バス停へ向かう。やってきたのは、今日2回乗っている前ドアのバスだった。登録ナンバーが違うから別の車両だけれども、同型車が多いのだろう。
 車内はけっこう乗っているものの、大間の市街地にこまめに停車して、次々とお客を降ろしていく。
 再び先ほど歩いた大間バス停を過ぎて、交差点をいくつも曲がって、やがて町の西外れにある根田内バス停に到着した。自分を含めて3人がここで降りた。
 フェリー乗り場は、バス停から歩いて5分ほど。フェリーの船体は、もうすぐそこに見えている。平屋の建物が、券売窓口と待合室と売店を兼ねていた。まだ船内には入れないとのことで、乗船案内があるまでベンチに座って待っつことにした。
282.大間港13:50→15:30函館港(東日本フェリー)1170円 ばあゆ
大間港のフェリー 函館山  大間〜函館間の運賃は1170円。本州から北海道へ渡ることだけを考えれば安い。ただし、大間までのバス代はかなりかかるけれども。
 乗船の案内に従って、「ばあゆ」という名のあまり大きくないフェリーに乗り込む。2等はカーペット敷きの土間か後部甲板のプラスチックベンチ。1等はモケット貼りのリクライニングシートになる(といっても2席×5列で10人分しかない)。乗船時間も1時間40分だし、空いているからと2等にした。
 カーペットでしばらく過ごしたものの、けっこう固くお尻が痛くなってきた。後部デッキは防風カバーもあり、外だとはいってもそれほど寒くはない。こちらのベンチの方が、お尻の形に湾曲しているから座っていて痛くない。
 やがて函館湾に入り、右手に函館山が見えてきた。明るい時間に海からやってきて、あの函館山が見えると「北海道に来たんだなぁ」という実感がわいてくる。
 しばらくして放送が入り、函館港入港を伝える。国鉄〜JRの連絡船なら函館駅に到着するのだが、フェリーの函館港は七重浜にある。函館の市街地からは、かなり離れている。
函館港のフェリー
283.フェリー前15:46→16:06ガス会社前(函館バス)230円 函22あ・917 日野
フェリー前の函館バス  東日本フェリーの建物に行く手前に、函館バスのバス乗り場があった。ガイドブックを見ると、最寄りバス停は国道まで出なければいけないのではと思っていたのだが。1時間に1〜2本の運転で、あと10分ほどでやってくるようだ。それならと、そのままバス停で待つことにした。
 やがて、16系統の日吉営業所前行きが5分ほど遅れてやってきた。この2003年4月1日から、函館市営バスは最後の1路線が移管され、全面的に函館バスになった。この路線も元は市営バスの路線だったようで、車体の表記こそ函館バスになっているものの、車体の塗色は市営バス時代のままの車両がやってきた。
 フェリー前を発車したバスは、あちこち横道に入りながら走っていく。途中の病院前バス停では、かなりの乗客が乗ってきた。今回は、函館空港から空路羽田へ戻るので、空港行きのバスが出ているバス停で、空港方面へ乗り換えなくてはならない。
 函館空港へ行くバス路線は、函館駅から出ている函館帝産バスのリムジンバスと、函館バスの39系統の2つだけのようだ。駅前まで行くのはかなりの遠回りになるので、フェリー前から20分ほど乗った、ガス会社前で降りることにした。
284.ガス会社前16:15→16:54函館空港(函館バス)260円 函館22か・・63 日野
ガス会社前の函館バス  予備知識はなかったのだが、交差点に立つガス会社前バス停は何カ所か乗り場があるようだったが、ちょうど降りたポールが空港行きが停まるところだった。
 今度はほぼ時刻通りに39−1系統函館空港行きがやってきた。車内は誰もおらず、ガス会社前から乗った2名だけ。リムジンでない空港行きは空いているのかと思ったが、そうではなかった。
 五稜郭からはたくさんの人が乗ってきて、ほぼ満席になってしまった。その先からも、ぽつぽつと乗車がある。しかし、乗客の様子は空港利用客には見えない。どこまで行くのだろうか。
 その答えはすぐにわかった。このバスは空港へ行く前に、湯川団地、空港団地という2つの団地に寄っていくのだ。案の定、湯川団地中央では半分以上の人が降りてしまった。坂を登った空港団地でも降りる人が続く。しかしながら、終点が近いのに乗ってくる人もいた。
 空港到着を告げる放送が入る。「このバスは函館空港から39系統函館駅方面行きになります。空港団地からご乗車の方は、そのままご乗車下さい」。どうやら、空港団地は一方通行の運転で、あの辺りは終点兼始発という特殊な地域だったようだ。

ホーム▲ 旅目次△ <第41日 第43日>