第3日 〜2007.1.7(日)〜

浜岡中学校→興津駅前

18.浜岡中学校7:09→7:20雨垂(しずてつジャストライン)250円 浜松22か22−67 三菱
浜岡中学校のしずてつジャストライン  浜岡のバス路線は意外と複雑だ。御前崎に行く路線は、菊川〜浜岡〜御前崎と進むのだが、浜岡は街の北の縁を進むので、中学校前や浜岡営業所を通らない。この路線が通る北側の浜岡交番前バス停まで歩いてもいいのだが、せっかくだから経路がつながる乗り方をしてみよう。
 まずは、御前崎総合病院始発の特急新静岡行きに乗る。途中の相良営業所までは各停。その先特急運転になり、吉田インターから東名高速経由で新静岡へ向かうバスだ。高速バスのようだが、途中停留所での乗降も自由な普通の路線バスだ。
 やってきたのは、三菱ふそうの高速タイプのバス。車内に乗客はいなかった。乗り込んで運転士さんに「御前崎に行きたいので、雨垂というところまで行って乗り換えますから」と伝える。すると「うたりだね」という。えっと聞き直すと、雨垂と書いて「うたり」と読むのだという。
 この運転士さんは話し好き。浜岡はまだ古い車両が多くて、これ目当てに乗りに来るマニアもいるんだとか、いろいろと教えてくれる。たしかに、このバスも高速タイプとしてはかなり年季が入っているようだ。もっと乗っていたいが、わずか10分ほどで雨垂バス停に着いてしまった。
2008年3月31日限りで路線廃止。自主運行バス相良浜岡線が路線継承。
19.雨垂8:00→8:17御前崎海洋センター(しずてつジャストライン)400円 浜松200か・538 日野
雨垂のしずてつジャストライン 雨垂バス停  次に乗るバスまで、待ち時間は40分。1月の朝はまだ寒い。幸い、反対方向のポールにはベンチがある。しばらくバスも来ないようだし、大きなバッグを持ちながら待つのも大変なので、反対側のベンチで待つ。
 そろそろ時間かなと、ポールのところへ移動して待っていると、御前崎海洋センターと長い行き先を一部2段にして表示したバスがやってきた。車内に乗客はいなかった。
 御前埼灯台まで行くバスは、新静岡からやってくる特急バスしかない。ローカルバスは台地の上の御前崎海洋センターが終点になっている。
 海洋センターに行くバスは、堀野新田経由と新神子(しんかんご)経由の2つあるが、これは新神子経由。玄保で右折して、地元の道に入っていく。
 途中で1人お客さんが乗ってきた。やっぱり日曜日でも地元の利用者がいるから、この路線が走っているのだろう。
 御前崎支所前から、特急バスの経路と合流する。特急バスが走る主要道路だから広い道を想像していたのだが、意外に細い道でところどころ対向車とタイミングを計って行き違いをしていく。
 終点の海洋センターは、広い回転場を持ったバス停だった。たしかに住宅や加工場は台地の上が中心のようで、海岸沿いはホテルしかないようだ。途中で乗ってきたお客さんも、仕事場が近いのか降りてすぐに歩いていってしまった。こちらも、灯台まで歩いていこう。運転士さんに道を聞いて、灯台へ向かった。
2008年3月31日限りで路線廃止。自主運行バス御前崎市内線が路線継承。
海洋センターのしずてつジャストライン
徒歩 御前崎海洋センター→御前埼灯台→御前埼灯台バス停(約900m)
遊歩道から御前崎灯台 御前崎灯台  海洋センターバス停からまっすぐ歩いていくと、公衆トイレや駐車場もある小さな公園があり、灯台と太平洋を見渡せるようになっていた。しばし、荷物を置いて撮影。とにかく風が強い。
 案内図によれば、ここから灯台までは遊歩道があるそうで、自動車の走る道をやめて遊歩道を行くことにした。住宅の裏道のようなところを歩いていくと、右手に灯台が見えてきた。
 遊歩道は灯台のすぐ脇に出てきた。この灯台は中に入れる灯台なのだが、入口は閉まっていて「強風のため本日公開中止です」の札が出ている。しかし、公開時間は9時からなので、これは昨日のものだろう。もしかしたら、今日は9時になったら開くかもしれないと待ったが、今日も閉まったままだった。
 灯台から灯台下の公園へ続く階段を下りていく。公園の先の駐車場が、御前埼灯台バス停になっているようで、すでに高速タイプのバスが停まっているのが見える。
遊歩道から海岸線
20.御前埼灯台9:26→9:53相良営業所(しずてつジャストライン)560円 静岡200か・412 日野/J-BUS
御前崎灯台のしずてつジャストライン 御前崎灯台バス停  強風の駐車場を歩いていくと、運転士さんが閉まっていたドアを開けてくれた。新静岡行きの特急バスだが、相良営業所までは各停バスだ。
 車内はまだ新車の雰囲気が漂う。座席も3点式のシートベルトがついていて、高速バスとしての装備も新式のものらしい。
 バスは発車するとしばらく海岸沿いを走ってから、ホテルの裏側に向かう。そこに台地に上がる坂道があり、バスはそこを上っていく。上岬バス停を過ぎれば、次は先ほど降りた海洋センターバス停だ。ここで、数人乗ってきた。その先も、ぼちぼちと乗車がある。
 御前埼支所前を過ぎると、そのまま相良へ向かう右側の道へ入る。しばらく走っていた台地から海岸沿いに降りていく。地頭方海岸から海沿いの道を行くが、防波堤がありなかなか海がすっきり見えるわけではないのが残念。
 乗客もだんだんと増えてきた。2人掛けの席が丸々空いているところは、もうほとんどないようだ。やがて左折して相良の街中に入っていくと、交差点の角にある立派な相良営業所に到着した。降りたのは数人だが、乗ってくる人はたくさんいた。
 なお2007年4月1日から、特急バスは相良営業所〜新静岡の運転となり、御前埼灯台〜相良営業所はローカル路線になってしまった。しかもほとんどが海洋センター止まりになってしまい、御前埼灯台から出るバスは1日3本(土休日)にまで減便されてしまった。
2008年3月31日限りで路線廃止。御前崎海洋センター〜相良営業所のみ自主運行バス相良御前崎線が路線継承。
御前崎灯台とバス
21.相良営業所10:25→11:23藤枝駅南口(しずてつジャストライン)920円 静岡22き29−22 三菱
相良営業所のしずてつジャストライン 相良営業所  相良営業所からは、藤枝駅南口行きのローカルバスに乗る。やってきたのは、前後ドアの高速バスのようなワンロマ車だった。車内はリンライニングこそしないものの、貸切バスタイプの幅広のハイバックシートが並んでいて、座り心地はすこぶるよい。
 片浜までは特急バスと同様、海岸沿いの道を行く。防波堤はあるものの、ところどころ海が見えるのがうれしい。その先左折して、町並みの中の道を行く。
 静波海岸入口は、バス停名からは想像もつかなかったが、きちんとしたバスターミナルになっていた。特急バスもここに立ちよるようになっていた。
 その先もローカル便は、街中の道を行く。ワンロマ車が走るにはちょっと狭い道で、対向車とタイミングを計って行き違いしていく。
 このバスは藤枝駅南口行きで、次に乗り継ぐバスはメインのバス乗り場がある北口からです。途中の宗高新町で飯淵というところから来るバスに乗り継げば、そのまま北口に行けるのだが乗り継ぎ時間はわずか。しかもバスは遅れている。バス停のある交差点を左折したとき、そのバスが信号待ちしているのが見えた。
 すぐにボタンを押して降りれば、乗り継ぐことはできたのだが、ワンロマ車の乗り心地と雨に負けて、そのまま南口に行くことにした。
藤枝駅のしずてつジャストライン
22.藤枝駅11:40→12:45新静岡(しずてつジャストライン)600円 静岡200か・・98 いすゞ(ノンステ)
藤枝駅のしずてつジャストライン  藤枝からは、藤枝〜静岡を走る中部国道線のバスに乗っていく。線名が示すとおり、大半の区間は国道1号線を走っていく路線だ。
 やってきたのはノンステップバスで、今までの車両とは塗色が少し違うようだ。駅前から4〜5人の乗客を乗せて発車した。国道1号線を横断して、商店街の中を走っていく。
 しばらく走って、ようやく国道1号線に合流する。国道1号バイパスとの接続で、再び県道に入って岡部地区に入っていく。そんな県道沿いにある岡部営業所バス停で、乗務員の交代があった。
 宇津ノ谷峠の手前で、再び国道1号線に入る。片側2車線の立派なトンネルを抜けて、藤枝市から静岡市に入る。
 日本の紅茶発祥の地やとろろめしで有名な丸子を過ぎて安部川を渡れば、静岡の市街地が続いている。
 このバスは当初降りる予定だったJR静岡駅へは寄らず、新静岡へ直行するとのことで、そのまま終点まで乗っていくことにした。
23.新静岡13:20→14:03日本平(しずてつジャストライン)580円 静岡200か・381 日野/J-BUS(ワンステ)
新静岡のしずてつジャストライン 日本平バス停  新静岡から清水方面へは、いくつかのルートがある。直通のバスもあるし、登呂遺跡の近くを通って、久能山下で乗り継ぐ方法もある。しかし、今回は+αを楽しむため、日本平からロープウェイに乗っていこうと思う。
 バスターミナル近くのココイチでカレーの昼食をとってから、日本平行きの出る7番のりばへ向かう。
 やってきたのは、日野のノンステップバス。観光地へ行くのだから、観光タイプのバスが来るかと思ったが、都市部の路線バスではもうノンステップバスが当たり前なのかもしれない。
 東静岡駅を通って東名高速道路をくぐるまでは、ごく普通の住宅地を行くバスだった。ところが、数人が降りた動物園入口バス停を過ぎると、一変してノンステップバスに似つかわしくない山岳路線になる。
 つづら折りあり、急カーブありの、なかなかの道路だ。そんな坂道の途中、左側に駐車場がありそこにバスが入っていく。そこにあったのが舞台芸術公園バス停。公園そのものは、山の斜面に広がっているようだが、駐車場に車はなく人影も見えなかった。もちろん、バスから降りた人はいなかった。
 さらに山道を走り、突然開けたところが日本平だった。ここの駐車場には、たくさんの自家用車が停まっていた。
日本平のしずてつジャストライン
24.日本平14:10→14:15久能山(静岡鉄道)500円 
日本平のロープウェイ 久能山駅  日本平からは、静岡鉄道の日本平ロープウェイで久能山へ向かう。このロープウェイ、他のロープウェイとは違っていて、山登りのためではなく、山下りのためのものなのだ。
 久能山東照宮は中腹にある。久能山下から参拝するには、急な石段を1km近く登らなくてはならない。しかしながら、日本平に車を停めれば、谷をひとまたぎするロープウェイに乗って5分で行くことができる。
 たしかに国内にも、海や湖を横断するために造られたロープウェイは存在するが、その数は山登りを目的としたロープウェイに比べたらわずかだ。ましてや、山下りを目的としたロープウェイとなると、日本平ロープウェイ以外になかなか思いつかない。
 まだ正月のにぎわいが残っているロープウェイは、かなりの乗客が乗っている。ガイドさんの説明もあり、かつては東照宮から日本平までの登山道があったものの、現在は崩れてしまっていて通れないという説明があった。途中深い谷もあり、登山道もないこんなところで停まってしまったらどうしようと不安になってしまう。
 日本平との標高差は、わずか150mほどだという、久能山駅へはわずか5分ほどで到着してしまった。コインロッカーもあり、大きなバッグを収めて東照宮を参拝してくる。
日本平ロープウェイ
徒歩 久能山→久能山下(約1km)
久能山東照宮 石段  2015(平成27)年に御鎮座四〇〇年を迎えるにあたって、きれいに修復された東照宮は、金色も鮮やかだった。
 さあ、今度は久能山下を目指して、表参道の石段を下っていこう。案内には徒歩15分とあるけれども、下るだけでも15分ではちょっときつい。上りはよほど丈夫な人でない限り15分では登れないだろう。
 途中で太平洋を見ると、風が強く波が横縞になって海岸に押し寄せているのが見える。登ってくる人は、かなり疲れた表情をしている。冬だから厚着をしていて、よけい登りにくいのだろう。石段の途中で座って休んでいる人もいた。
 ようやく下まで降りると、そこには商店が並んでいた。振り返ると、はるか上の方まで石段が続いている。あそこから重たいバッグをかついで降りてきたのかと思うと、もう一度登りたいという気にはなれなかった。
 ロープウェイ乗り場でもらったバス停案内によると、降りたら左に曲がっていくとバス停があるはずだ。土産物屋を過ぎてしばらく行くと、バスが停まっている広場が見えてきた。あそこが久能山下バス停のようだ。
久能山から見た太平洋
25.久能山下15:10→15:40清水駅前(しずてつジャストライン)460円 静岡200か・417 いすゞ/J-BUS(ノンステ)
久能山下のしずてつジャストライン 久能山下バス停  バス停には2台のバスが停まっているのが見える。かなり古いいすゞのバスと、新型のバスだ。新しいのが本数の多い静岡行きで、古いのが1日数本の清水行きと思って近づいたら、その逆だった。
 小さな待合室の前には、ポールが2本立っている。一つが静岡方面で、もう一つが清水方面。こうも別々とは、担当の営業所が違うのだろうか。
 本数の少ない清水方面のバスにも数人が乗っている。発車時刻になってドアが閉まる。このバスは清水方面山原行き。終点がいったいどこなのかはわからないが、少なくとも清水駅へ行くことは間違いない。
 万象寺の先で左折し、海岸通りとお別れする。清水市立病院で1人乗ってきたが、この辺りまで来ると本数が多いのか、このバスに乗ってくる人はあまりいなかった。
 静岡鉄道の新清水駅前で数人降りる。そのままJRを高架橋で越えれば、そのすぐ先がJR清水駅前だった。降車場と乗車場所は別なようで、お客を降ろすと乗り場に向かって左折していった。
静岡行きと並ぶ
26.清水駅前15:49→16:03興津駅前(しずてつジャストライン)280円 静岡200か・416 いすゞ/J-BUS(ノンステ)
清水駅前のしずてつジャストライン  今日最後のバスは、清水駅前から乗る但沼車庫行きのバスだ。清水駅前の乗り場は、案内所もあるターミナルになっていた。
 予定より少し遅れてやってきたバスは、登録ナンバーが先ほどのバスと1番違いの同型車だった。10人以上のお客を乗せて清水駅前を発車した。
 興津まではJRと並行している。そのためか、停留所もこまめにあり、乗っていた乗客も1人、また1人と降りていく。静岡鉄道清水市内線が走っていた頃は駅があった、横砂という地名がバス停にも現れた。
 走っているのは国道1号線だけれども、車の流れはバイパスにいってしまったようで、それほど車は走っていない。15分ほどで、興津駅前に到着した。
 ここまでくると、バス停には大勢の人が並んでいた。JR並行区間はココで終わり。この先は興津川に沿って、山の方に向かうので、鉄道からの乗り換え客が待っていたのだろう。次回は、このバスに乗って、少し山側に行ってから歩いてさった峠を越えなければならない。

ホーム▲ 旅目次△ <第2日 第4日>