第16日 〜2006.8.28(月)〜

三厩駅前→二股

92.三厩駅前8:13→8:17浜名二ツ石(外ヶ浜町営バス)200円 青森200は・・73 日野(ワンステ)
三厩駅の町営バス 三厩駅前バス停  駅前に待っていたのは、昨日と同じ黄緑色の町営バス。外ヶ浜町は、蟹田町・平舘村・三厩村が合併して、2005年3月に誕生した新しい町。蟹田町と平舘村は隣接しているものの、三厩村との間には今別町があるから、旧三厩村部分は飛び地になっている。
 このバスも、旧三厩村営バスをそのまま使っているようで、駅前のバス停表記は「村営バス」のままだった。バスボディにも、三厩駅−龍飛岬とペイントされて、村営バス時代のままのようだ。さすがに、正面や後部の表記は町営バスになっているけれども。
 龍飛行きの朝の2本だけは、いったん今別町との境界にある浜名二ツ石を経由する。そこまで行こうという計画なのだ。
 日曜日だからか、車内は龍飛岬へ行くのだろう観光客を乗せて、三厩駅前を発車した。三厩駅前通りで海岸沿いに出ると、左折して岬を目指すのではなく、右折して今別町方面へ進んでいく。車内放送はないものの、バスが折り返し場に入ったところで運転士さんに「ここが二ツ石ですか。降ります」と申告して200円を払って降りる。
 すぐ目の前には、別のバスが停まっている。あれが、今別町営バスなのだろう。向こうからこちらへは、2人のお客さんがやってきた。よく考えてみれば、たった4分の乗車で200円払って乗り継ぐ客がいるとは思えない。この二ツ石経由は、今別から三厩方面への乗り継ぎを考慮してのことなのだろう。今回乗ったような三厩駅から今別方面への乗車は、想定外の利用なのかもしれない。
 町営バスは、その乗り継ぎ客を乗せると、すぐに龍飛に向けて発車していってしまった。
三厩駅の町営バス
浜名二ツ石バス停
浜名二ツ石バス停 浜名二ツ石の外ヶ浜町営バス  材木屋さんの前の広場が、バスの折り返し場になっていた。しかしながら、その広場にバス停はなく、その両脇の道沿いに外ヶ浜町営バスと今別町営バスがそれぞれ立っていた。
 この乗り継ぎができるのは平日のみ2回だけ。外ヶ浜町営バスは、広場で方向転換してからポールのところにいったん停車。それから龍飛に向かって走っていった。
 よく見ると、今別町営バスのポールにも外ヶ浜町営バスの時刻が書いてある。しかしながら、ここで待っていてもバスは来ないので、紛らわしいといえば言える。しかし、バスは接続しているし、すぐそこに見える。それにこんな乗り継ぎをする利用者は地元の方ばかりだから、これで問題ないのだろう。
92.二ツ石8:20→8:22浜名神社(今別町営バス)200円 青森200は・・76 三菱
今別町営バス  このバスは、今別の市街地にある藤田接骨院行き。その先へ行くバスには1時間30分の待ち時間がある。それなら途中で降りて、町営バスを乗り継いでいこう。今別町営バスは1乗車200円均一だ。
 そんなこともあって、いきなり次の停留所、浜名神社前で降りることにした。50分後にここ始発の山方面バスがあるからだ。運転士さんに「次の神社前で降りて、青函トンネル記念公園へ行きますから」と伝えておく。
 海沿いの道を走ることわずか2分。右手に津軽線の下をくぐる道との三叉路が見えた。運転士さんが「公園に行くなら、ここで降りた方が近いが」という。いや、しっかり正規のバス停まで乗りたいのでといって、その先にある浜名神社前バス停まで乗車する。
 CDの収納ボックスにお金を入れる穴を開けたような箱に、運賃200円を投入する。運転士さんは親切で「道はわかるかい。あの三叉路を線路くぐって行けばいいから」と教えてくれる。こちらも、地図は事前に用意してきたので、間違いなくたどり着けるだろう。
見学 青函トンネル記念公園
青函隧道 青函トンネル記念公園  バス停からゆっくり歩いて20分ほどで青函トンネルの入口が見えてきた。三脚を立てて撮影をしている姿が2人見える。まもなく列車が来るようだ。こちらも急いでいってみるものの、上まで登らないうちに貨物列車がやってきてしまった。
 公園には定期列車の通過時刻表が貼ってある。旅客列車だけでなく貨物列車も貼ってあるので、ダイヤを持ってこなくても目安になる。かつては稼働していたであろう、列車通過直前になると吹き出すという噴水は、しっかりブルーシートではなくグリーンシート?で覆われていていた。税金を使って噴水を出しても、もうかつてのにぎわいは、青函トンネル入口にはないのだろう。
 青函トンネル開業の日、ここからテレビ各社のニュース報道があった。それを自宅で見ていたのだ。あのときの感動が、初めて現地に立って、少しだけよみがえってきた。
 公園にあるトイレに行ってみると、そこにはかつて稼働していた噴水の絵が入口に描いてあった。きれいにトンネル状のアーチを描く噴水が上がっていたようだ。ちなみに、このトイレ。横から見るとかつて快速「海峡」で使われていた50系客車に似せた、青に白ラインの塗装がされていた。
公園のトイレ
94.浜名神社9:18→9:23今別診療所(今別町営バス)200円 青森200さ・539 日野
浜名神社前の今別町営バス 浜名神社前バス停  さっきのバスは普通のバスだったから、今別町営バスはみんなあの大きさなのかと思っていたのだが、今度のバスはマイクロだった。先ほどのバスと同様「巡回バス」の表示があり、今別町営バスは地元では巡回バスと呼ばれているのだろう。
 バス停の近くには赤い鳥居があり、ここが浜名神社のようだ。バス停のポールはバスのりばの文字の下に紙を貼ったものだが、裏に回ってみればかつて青森市内から龍飛岬まで越境して路線を伸ばしていた青森市営バスのポールの再利用だった。
 バス停ごとに1人2人と、お年寄りが乗ってくる。ドアに近い席はお年寄りに譲って、荷物を持って後ろの方へ移動する。やがて、今別の中心地に入ってきた。ほぼ全員が山方面へ入る前の、今別診療所で降りていった。自分も、ここで海方面のバスに乗り換えるためにここで降りることにした。
 すぐ隣が今別郵便局で、青函トンネルを描いた風景印などを押してもらって、次のバスを待つことにした。
浜名神社
95.今別診療所10:00→10:33宇田回転場(今別町営バス)200円 青森22さ25−06 トヨタ
今別診療所の町営バス  ここからは、海方面のバスで外ヶ浜町との境界、宇田回転場へ行く予定だ。時刻は間違いないのだが、正面に貼ってある行き先は「網不知」で宇田の文字がない。心配になって運転士さんに確認すると、これで間違いないという。
 病院帰りのお年寄りでほぼ満席。いったん山方向へ進んで、JR津軽線の今別駅に寄るものの、ここでの乗降はなかった。再び海沿いの道に戻って走っていく。ところどころ、旧道へ入って集落に寄り道する。
 その中でも、一本木漁港への道はすごかった。まるで海に落ちていくかのような、とても急な坂を一直線に下っていく。下ってしまえば、そこには漁港と集落という風景が広がっていた。
 車内の乗客もだんだんと少なくなり、いつのまにやら車内の乗客は自分だけになっていた。やがてバスは、海以外なにもない空き地に到着した。ここが宇田回転場だという。たしかにもう一台、ピンク色のバスが停まっている。人家どころか自販機一台もない、こんな殺風景なところが終点だとは、予想もしていなかった。
96.宇田回転場10:40→11:20蟹田駅前(外ヶ浜町営バス)500円 青森200は・・72 日野
宇田回転場の外ヶ浜町営バス バス停の表示  これだけ何もないところだから、ここは2つの町営バスを乗り継ぐためだけの停留所なのだろう。バス停のポールは見当たらず、青森市営バス時代の看板に時刻が貼り付けてあるだけだった。知らない人には、ここがバス停だとはわかるまい。
 待っていたのはピンク色のバス。ボディには外ヶ浜ではなく合併前の村名、平舘(たいらだて)の文字がアルファベットで入っている。後ろの方に小さく、外ヶ浜町の文字がシールで貼ってある。乗り継いだのは自分だけだが、逆方向の乗り継ぎをした人も1人いた。1日3回こんな乗り継ぎが、この何もない空き地で行われているようだ。
 バスは再び海沿いの道を走っていく。平舘灯台のところは小さな公園になっていて『Oh!だいば』という道の駅もあった。ここは、弘前藩が築いた台場があったところなのだとのこと。
 その先で、何人かお客さんが乗ってくる。さすがに、この大きなバスにずっと1人というのは寂しいもので、バス停に待ち客がいるとうれしくなってしまう。
 旧平舘村内は200円均一なのだが、旧蟹田町にまたがるととたんに運賃が上がり、宇田〜蟹田の運賃は500円とのこと。このあたりが、合併して元々自治体バスを走らせていたところの、調整が難しいところなのだろう。
 定刻より少々早めに、JR蟹田駅からちょっと離れた砂利敷きの広場に待合室の建つ、蟹田駅前バス停に到着した。
宇田回転場に並ぶ町営バス
97.蟹田駅前12:00→12:37二股(外ヶ浜町営バス)400円 青森200さ・636 三菱
蟹田駅前の外ヶ浜町営バス  2006年7月から走り始めた、蟹田地区と三厩地区を結ぶ新しい路線。やってきたバスは、まだ新車のニオイがする三菱ローザだった。外ヶ浜町になってから導入されたから、ボディにはアルファベットで新しい町名が書かれている。
 このバスは、蟹田駅で特急の到着を受けて三厩まで走る。三厩では龍飛行きのバスに乗り継ぐことが出来る。その日の朝東京を出て鉄道とバスだけでお昼過ぎには龍飛に立てるというのは、画期的だと思っている。
 もう1つ画期的なのは、途中の今別町内でも乗降可能だということだ。蟹田地区内は200円均一。蟹田地区と三厩相互は300円。外ヶ浜町〜今別町や今別町内だけは400ないし500円という運賃。
 駅前からの乗客はわずかで、外ヶ浜中央病院で大勢乗ってきた。車内放送はなく、みんな「あの店のところで」とか言って降りていく。蟹田地区で半分くらいの人が降りてしまった。今別町に入り、二股が近づくと運転士さんから「二股のどこにします」と聞かれてしまった。「道の駅の近くで」と言って降ろしてもらった。
徒歩 二股→津軽今別駅(約300m)
津軽今別駅 新幹線駅の予定地  道の駅いまべつは、いろいろな施設が同居している。半島ぷらざ『アスクル』、JR東日本津軽線津軽二股駅、JR北海道津軽海峡線津軽今別駅。そして、建設予定の北海道新幹線奧津軽駅。
 駅前までやってくるバスは、今別町営バスの山方面が1日2本あるものの、どれだけ利用者があるのかはわからない。駅前には立派なバス乗り場やタクシー乗り場はあるものの、停まっているバスもタクシーもなかった。
 ただ、道の駅になっているので、駐車場にそこそこ車は停まっていて、中のセルフの食堂にもそれなりに人がいた。
 自分もここで昼食。ここから、北海道最初の駅、知内まで列車に乗る予定なのだが、そもそもJR北海道の津軽今別駅に停車する列車が、1日2本しかない。しかも、隣の知内に停車するのは朝の1本だけなのだ。
 ということで、今日はまだお昼を過ぎたばかりだけれども、ここまでにしておく。駅が2つも同居しているのに無人駅だからスタンプがない。しかしながら、道の駅のスタンプならちゃんとあった。本州最後の駅に足を記した証拠に、道の駅のスタンプをメモ帳に押しておいた。
 新幹線ができたら、在来線の駅はどうなってしまうのだろう。北海道側の最初の駅、知内には新幹線駅の計画はないようだ。
道の駅のスタンプ

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