第6日 〜2006.5.4(木・休)〜

中町(須賀川)→猪苗代営業所

26.中町7:19→7:58郡山駅前(福島交通)670円 福島22か23−52 三菱
中町の福島交通 中町バス停  須賀川から郡山までのバスは、本土縦断バス旅で乗っている。あの時は新国道経由だったので、今度は旧国道経由に乗っていこう。しかしながら、土休日の旧国道経由は、朝夕の2本しかない。その数少ない旧国道経由に乗っていく。
 街中から乗ったのは自分だけだったが、駅前から高校生が2人乗ってきた。駅前を出てJRの線路を越えると、すぐに脇の道に入っていく。線路沿いの道を行くのかと思ったら、ニュータウンと工業団地の脇を走っていく。横見根団地というバス停があったから、そういう名前のニュータウンなのだろう。
 その先の清陵情報高校前バス停で高校生が降りていった。今日はGW中だから2人だが、普段の平日は通学の高校生でいっぱいになるのだろう。
 郡山が近づいても、裏道のような狭い道を選んで走っていく。日の出山バス停付近はセンターラインもない細道だった。
 郡山駅では、みどりの窓口へ足を向ける。ここで、あらかじめ買っておいた「会津ぐるっとカード引換券」を「会津ぐるっとカード」に引き替えるのだ。
 2600円で、会津地区の鉄道・バスに乗り放題。2003(平成15)年7月に登場して、毎年4月にマイナーチェンジして発売が続いている。うれしいことに、値段についてはずっと据え置き。
 裏磐梯地区も乗れるのが魅力で、ここをちょっと乗っただけで、カード代の元はとれてしまう。正直、3500〜4000円でも買いたいと思うきっぷだ。今回は、このきっぷ2枚を使って、今日から4日間(といっても、最終日は帰路の会津鉄道に使うだけでバスには乗らないが)、めいっぱい会津のバスと鉄道に乗ってこようと思う。
 ちなみに、運賃の後ろに(G)とあるのが、このきっぷで乗車できるバスだ。
あいづカード
27.郡山駅前8:45→9:27郡山ユラックス(福島交通)730円 福島22か23−92 三菱
郡山駅前の福島交通 ユラックスバス停  せっかくだから熱海でどこか温泉に入ろうと思っていた。日帰り入浴を受け付けているホテルや旅館がいくつかあるのだが、電話で問い合わせてみると、どこも10時半とか11時から。時間をもてあましてしまうくらいならと、バスが目の前に停まる、郡山ユラックスに行くことにした。源泉かけ流しというわけにはいかないけれども、それなりに楽しめるだろう。
 駅前の高速バス乗り場は、けっこうな列ができている。とくに仙台行きは長蛇の列だ。座れないかもしれない新幹線より、座れる高速バスに人気があるのだろう。
 こちらのローカルバスは数人の乗客を乗せて、郡山駅前を発車。途中、一の谷までは、片側2車線や1車線の国道49号線を走っていく。ところが、その先で右側の細道に入ってからがすごかった。まずは渡った先ですぐ曲がっている踏切。本当にここを通れるの?というようなところを走っていく。安子ヶ島の集落内も、バス1台がやっとの道幅しかないところがある。そんな通りにも、ちゃんと待っているお客がいたのだ。そこを抜ければ県道で、そこからは、片側1車線の普通の道だった。
 やがて、郡山ユラックスに到着。もっと降りる人がいるのかとおもったら、降りたのは自分だけ。どうやら、温泉街に昼間働きに行く人や、病院に行く人が乗っているようだ。

 郡山ユラックスは市営の複合施設。アイスアリーナやホール、温泉施設がある。大広間の休息をせず、入浴だけなら400円。露天風呂もあり、そこからは走っていく磐越西線の電車を眺めることができた。これだけでも、鉄としてはちょっとうれしい。
 レストランもあるので、ここで昼食をとっていこう。昼間なのに、ついつい生ビールなどを飲んでしまった。これだから、あとで降りそこねるミスをしてしまうのだろう。
ユラックス
28.郡山ユラックス12:50→12:58太田熱海病院(福島交通)200円 福島22か21−53 三菱
ユラックスの福島交通  今回乗車したバス路線。郡山ユラックスに行くには、目の前に停まって便利なのだけれども、9時のバスの次がこのバス。なんと3時間半も開いているのだ。
 これだけ間隔が開いているのに、到着したバスに乗客はいなかった。このバスで、会津バスも停まる太田熱海病院まで乗っていく。会津バスは、郡山駅から国道49号線を直進してしまい、郡山ユラックスのある県道には入ってこない。
 このバスは磐梯熱海駅前に寄るが、ここから乗ってくる人はいなかった。しかし、その先の熱海行政センターからおばあさんがひとり乗ってきた。
 バスは、さっき通ったところをぐるっと回ったようで、立体交差になっている磐越西線と国道49号線をくぐって、それからインターチェンジのようにぐるっと回って、49号線に合流した。駅の西側で国道に合流するものとばかり思っていたのだが、駅の東側で「かんぽの宿」の近くを通るようなコースをとるのだった。
 そのおばあさんと一緒に太田熱海病院で降りる。乗客のいなくなったバスは、終点の熱海車庫に向けて走っていった。
寄り道 源泉神社
源泉神社 深沢の名水  次のバスまで1時間弱。温泉街に『源泉神社』というのがあるそうなので、行ってみることにした。橋を渡って温泉街に入ると、最近できたらしい、足湯があった。その向かいが源泉神社の入口。遊歩道にもなっているようだ。
 深沢の名水というのがあり、自由に飲めるようになっていた。これは、熱海町の水道水にもなっている、ブナの原生林から湧き出る名水をひいたものだそうだ。
 そして、その隣が源泉神社。真新しい鳥居に、源泉神社の額が掲げてある。正式には穴守稲荷神社というらしい。お社は石段を登った上なのだが、最近下の鳥居が建てられたというようなことが、説明書きにあった。
 それでもまだ時間があったので、遊歩道を少し歩いてみる。川の対岸にある道で、手ぶらで歩くには気持ちがよいのだろうけれども、思いバッグを肩から提げて歩くような道ではなかった。しばらく歩いてから、Uターン。来た道を熱海病院へと戻っていった。
源泉神社
29.太田熱海病院13:40→14:35勝田内(会津乗合自動車)1130円 福島22か23−63 いすゞ/富士重工
熱海病院の会津バス 猪苗代湖を眺める  郡山まで乗り入れる会津バスは1日2本だけ。福島交通と競合する郡山駅前〜太田熱海病院間は、上りは降車専用、下りは乗車専用になっている。少なくとも、下りは乗車専用だからポールに時刻が表示してあってもよさそうなものなのに、福島交通の熱海車庫行きだけで会津バスの時刻はない。
 バスの時刻が近づくと、お婆さんとお爺さんが先の信号のところに出てきた。もしやと思い「バスを待っているのですか」とたずねると「そうですよ」という。なんと、福島交通と会津バスで乗り場が微妙に違っていたのだ。
 中山宿、上戸と下車がないまま猪苗代湖畔までやってきた。ここで、左折して猪苗代湖畔を時計回りに進む。北側を行く鉄道に対して、路線バスは南側を大きく回っていくのだ。
 天気もよく、湖畔ギリギリを行く。とてもよい眺めだ。湖の向こうに磐梯山が見えている。
 福良で次のバスに乗り継ぐ予定が失敗。ただの『福良』というバス停があると勘違いして、福良の中心『福良古町』で降り損ねてしまったのだ。
車内風景
徒歩 勝田内→福良古町(約2.2km)
勝田内バス停の待合室 勝田内バス停  さあ、どうしよう。次の赤津という集落で降りてもよかったのだが、運転士さん曰く「2時間も待てるかなあ」というほど何もないところらしい。
 それならと、このバスの終点勝田内まで乗ってしまうことにした。円を4分の3周走った形で、勝田内から福良古町までは、円の残り4分の1の約2km、田んぼの中の1本道を歩けば大丈夫だ。天気もいいし時間も十分あるから、歩くのにはちょうどよいだろう。ただし、荷物は少し重いけど。
 赤塚ら勝田内までの道は、集落の中の細道といった感じ。バスは通れるものの、すれ違いはできないだろうなというところが何カ所もあった。
 終点の勝田内バス停は、プレハブの待合室とポールがあるだけだった。それこそ、集落の外れといった場所に立っている。ここまで来るバスは、そこそこあるのだが、ここから出るバスは朝の3本だけしかない。事実、今乗ってきたバスも、自分を下ろすとこれから歩いていく1本道を回送で走っていってしまった。ここは終点ではあるけれども、折り返しバス停というわけではないのだ。
 実際、勝田内から福良古町へと水田の中の1本道を歩いて行くと、福良古町に着く手前に会津バスの車庫があった。朝の便は、ここから勝田内まで回送されていくのだろう。
 一本道を歩くのは気持ちよく、振り返れば磐梯山がきれいに見えた。
歩く途中の風景
30.福良古町15:54→16:18強清水(会津乗合自動車)860円 福島22か20−36 いすゞ/富士重工
福良古町の会津バス  次に乗るバスは福良古町始発なのだが、4分遅れてやってきた。乗客が少ないと早く着いてしまうから、意図的に遅く来るというのは何度も経験済み。一緒に待っていたハイキングの中年女性も「いつも数分遅れてくるよ」と言っていた。
 赤津の先、黒森峠をトンネルで抜けると、郡山市から会津若松市に入る。ここまでくると、湖畔沿いにバスが走れるような広い道路はなく、また湖岸まで山が迫っているため、内陸の道を走っていく。景色としてはちょっと残念。この辺りで、唯一湖岸が開けている浜というところまで、朝夕はバスが乗り入れている。しかしながら、この昼間のこのバスは寄ることなく国道294号線を走っていく。
 国道49号線との合流地点、強清水が近づくと、バスは国道を離れ右側の細道に入っていく。突然、別世界のように大勢の人が歩いているところにでた。そこが強清水。湧き出る清水と手打ち蕎麦で有名なところだ。もちろん、ここで下車。
2006年9月30日限りで、若松〜福良の路線は会津若松市内のみの若松〜原長谷川前に短縮。原長谷川前〜福良〜湖南高校は、通学時間にあわせて上下各1本のみ運転。
強清水の清水と蕎麦屋
強清水のそば屋 強清水の清水  まずは、清水へ行って柄杓で冷たい清水を飲む。それから、名物の手打ち蕎麦とともに、これまた名物のするめの天ぷらやにしんの天ぷらを食べる。
 そばは、生醤油を清水で割ったもので食べるんです。そばつゆに慣れていると少し物足りない気がしますが、そばの味が際立ってきて、そういう意味ではおいしいです。
31.強清水18:24→18:45猪苗代営業所(会津乗合自動車)700円(G) 福島22か24−91 日デ/富士重工
強清水の会津バス  猪苗代行きの強清水バス停は、先ほどとはちょっと離れていて、国道49号線上にあった。もう18時半が近いが、ゴールデンウイークは何とか写真が撮れる明るさだ。このバスから、会津ぐるっとカードが使える路線になる。
 やってきたバスに乗客はなかった。今まで片側2車線だった国道も、強清水から先は1車線になるようで、ところどころ渋滞している。やがて、右側に猪苗代湖が見えてくる。観光地としてはこちら側の方がメインで、観光船乗り場やいろいろなお店が見えてくる。
 野口記念館前では、大勢の人が待っていて、たちまち座席の半分以上が埋まってしまった。道路はあいかわらず混んでいて、調子よく走ったかと思えば、渋滞に巻き込まれてしまう。
 それでも、駅への分岐点まではそれほど距離はなかった。左折すればもう渋滞はない。いったん、磐越西線の線路を越えてから、ぐるっと回って駅前にある会津バスの猪苗代営業所に到着した。
2006年9月30日限りで、路線廃止。猪苗代町内の金の橋〜猪苗代駅〜北窪は磐梯東都バスが新規に運行。ただし、会津ぐるっとカードは使用できないもよう。

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